表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

306/306

いきなり漂う戦いの雰囲気

 気分はタワーディフェンスでした。



 とりあえず依頼は受諾、すぐさまお隣の大帝国にお邪魔したワケなんですが。


 なんなんだろうなアレ。アンデッド? 見た目としては、スライムに包まれたスケルトンの群れがワラワラと。


 どうやら例の湖から発生したらしいが……うーん。


 久々に祝福メガネを使っての識別を試してみたが、完全なお人形。いわゆる魔法生物とか言われるヤツ。


 いや、生物じゃないんだけどさ。


 少なくとも、話に聞いた行方不明者が素材にされている、みたいなホラー展開ではない。ご安心だな!



 じゃあ行方不明者はなんなんだよって謎は残るワケだが。なにやら消える直前にちょいとブツブツ危ない感じで呟いてたらしいけど。


 ま、そっちについて考えるのはひとまず保留。目の前の危機を解決……とまではいかなくとも。ある程度、安定して抑えることができるように。


 できれば、俺は戦いたくないんだけどね。片腕の生活にはまだ慣れてないし。


 義手とか作ってもいいんだけどなぁ。なんなら治療しちゃってもいいんだけどさぁ。どうにも……違和感というか。


 無いハズの腕が痛むのもそうだけど、イマイチ上手にできるイメージが思い描けない。


 女神の加護を使っているところを、女神の秘宝を取り込んだ暴走精霊に喰われた。こうして事実を並べても、心当たりが多すぎて困るレベルだわ。


 うーん、厄介だねぇ。


 まぁ。それはそれとして、だ。



「1度助けて貰ってる上に……そもそも余所者のテメェに頼むのは筋違いで気が引けるが、ほかに方法がねぇ。水晶の湖の調査に協力してほしい」



 厳ついハンターのお兄さんを筆頭に、協力して戦った面々が頭を下げてきた。


 水晶の湖は俺もヒジョ~に興味があるので引き受けるのはやぶさかではなかとです。


 が。


 ここで無条件で引き受けるのはあまりよろしくない。


 それに、交流がある相手ならばともかく、初対面の相手に女神の加護をホイホイ使うのも考えものだ。


 先日の防衛戦。アレは仕方ないのでセーフ。人命優先はいままでも、これからも変わらないし、変えるつもりはない。


 ただ、そうでなければ……うん。


 デュラン・ダールという怪しい術師に、それなりの知名度……で、いいのかな? ともかく、利用価値を高めていく必要がある。


 ならば、お人好しなだけでは今後はなにかと動きにくくなるだろう。


 なので。


「協力はするが、従わないし従えない……ね。ま、オレらとしても助かる条件だ。パーティーごとにヤリやすい動きかたってのがあるからな。じゃ、ヨロシク頼むぜデュランの旦那。――良い意味で、短い付き合いになるといいんだがな」


 早期解決という意味でね。


 残念ながら、良くないことや嬉しくないことは長引くのがお約束だけどね!


 そう言えばハンターの皆さんもそんなもんだと苦笑い。


 うむ。


 とりあえずコッチのほうはこれでいいだろう。


 適度に友好的な関係になれれば儲けもの、ここ一番で今回のことで恩返しのひとつでも……とか考えてくれたらラッキーやね。



 と、いうワケで。


 依頼のことも含め、個人的に会って話しもしてみたいところだし。


 第一皇子の関係者の方々には、バッチリ条件突き付けましょうね~。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ