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ちゃっかり寄り道日和

 忘れていけないのは、ちゃんと門から街を出ること。


 こういう細かい一手間が案外ね、響くよね。




 適当に歩いて、人の目が無くなるタイミングでステルス起動。


 道中を楽しむのは別の機会に、今回はソッコーで王都を目指す。




 グローインド王国・王都。


 王都というくらいだし、警備も厳重なんだろうか?


 もし身分証明的な物が必要になったらどうしようかな。


 旅の学者キャラを使うことになるけど……そんなに何度も来るだろうか?


 それに人物の出入りの管理をちゃんとしていた場合、なんか面倒くさそう。


 ふむ。




『……で、その格好か。どこのアサシンじゃ?』


 黒のローブ、フードは無し。


 格闘戦がしやすい細身のデザイン。


 推しのポイントはサソリのマークの仮面!


 白いシンプルなマスクのほっぺたのとこにスコーピオンですよ。


 THE・厨二ファッション。


『それで、潜入するのか? スニーキングミッション開始なんか!? ほんならワシにナビゲーターは任しときや!』


 しないから。


 テンション上げんなよ、可愛いなぁもう。




 王都が一望できる山の上、崖の上?


 いい場所があるじゃないか。


 ここから使い魔を一匹放ってみる。


 そうだなー、デュラン・ダールの使い魔はカラスにしたから、ここは別のにしよう。


 アサシン。


 今の俺はアサシン。


 ファッションだけね。


 隠密……闇の住人……んー、コウモリとかでもいいかな。


 と、いうわけでー。


 ゆけ!


 ………。


 昼間に飛ばしてゴメンね? コウモリなのに。




 ―――ッ!


 いきなりミニマップに敵対反応が?


 反応は……六つか。




「キサマ、何者だ」


 クールで鋭い女性の声。


 振り向けば後ろには……うえっ。クラスSパーティーときたか。


 グローインド王国所属、クラスSランク4“銀剣の乙女”


『ほー、トップクラスの実力者っちゅうことか。しかし、そんなことまで表示されるとは、さすが女神の力は伊達ではないのー。あっはっは!』


 いや、貴女が私にくれた加護……。




「答えられないのか? それとも、答える気がないのか?」


 あ、ゴメン。


 忘れてたわ。


「聞くだけムダじゃねぇの? それでペラペラ喋るようなら、こんなコソコソしたマネしねぇだろ。なぁ?」


「貴方が何者か、それはこの際どうでもよいでしょう。私たちの国に良からぬことをしようとしていることに変わりはないのですから」




 悪党認定、はい。


 まーね、こんな見た目であんなことしてりゃね。


 これは言い訳するだけムダだなぁ。


『どうするね? パッとステルスでパパッと逃げるんもええじゃろうけど』


 ワクワクしてるよ、声がさぁ?


 うん。


 女神の加護、試すのには悪くないね。


 多少、加減を間違えても致命傷にはならんじゃろ?


 どーせ変装してるんだし……チート無双、楽しませてもらうぜッ!

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