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しれっと姉妹に任せてみたり・その1

 これは完全に個人的価値観による偏見なのだが……。


 狐耳の女の子ってさ。


 悪どい笑み、似合うよね!



「いらっしゃい、姉さん。お待ちしておりましたわ」


「レジィ……」



 うむ。


 どうやら妹姫さま的には、俺は背景の一部扱いっぽいな。


 逆にありがたいけどね。


 んで。


 姉妹の会話はなんというか……その、前世では定番というか。



 人々のためと言いながら、力を持つ自分が支配する権利を語るレグルナルヴァ。


 どんな理由があろうとも、独裁は許されないと正義を語るリーフェルジルヴァ。



 他人事、いわゆるプレイヤー視点なら会話を楽しんでもいいのだろうけれど。


 今の俺はそれどころじゃないのでね。


 リズが会話を引き受けてくれている間に、できることはやっておかねばなるめぇ。



 で。


 ……ふむ。


 広い空間、お城系ダンジョンのボス部屋としてはオーソドックスなデザイン


 わたし、キライじゃないわ!


 伏兵……人間の気配は無し。


 ただ、ゴーレムが巧い具合に隠されてる可能性はあるだろう。


 ゴーレム単品なら女神の力の気配で察知できるんだけど。


 なんせ、この空間そのものが女神の力を宿してるようなもんだからな。


 上下前後左右どこもかしこも気配だらけ。


 この部屋全体がゴーレムで作られてるようなもの―――あ。


 うん。


 今の状況。


 想像してた以上に不利なのでは?


 よし。


 諦めよう。


 祝福の加護の力、出し惜しみしてる場合じゃない。


 なに、名前が売れてデュラン・ダールとして活動できなくなったら、そんときはまた新しい名前とキャラを考えればいいだけのことだ。



 ◇◇◇



「……あの子の相手は、私に任せてくれませんか? この国の軍人として、そして姉として。私が責任を持って止めなければなりません」



 うん。


 言うと思ってた。


 異論はない。


 ないけれど、負けそうになったら遠慮なく介入するからね?


 それがイヤならちゃんと勝つように。



「ふふッ。わかりました。まぁこれでも特務大将としてブルム帝国との戦いを何度も指揮してきたのです。私自身も戦列に加わって。そうそう簡単には遅れは取りませんよ。―――我が意志に応えよッ! スペルヴィアスッ!!」



 THE・王道。


 変身、白銀の姫騎士!


 対する妹ちゃんは。



「残念ですわ。本当に残念ですよ、姉さん。姉妹なのに、理解し合えないなんて、とても悲しいですが……革命には、時代を変えるには、犠牲は付きものなのですね……フフフ……ッ!」



 構えた剣から感じるのは……なるほど、アレがそうか。


 そしてやっぱりと言わせてもらおう、柱から騎士のゴーレムがにょきにょきと生えてきよった。


 うーん。原木とキノコ?


 ま、いいや。


 お人形遊びは俺が担当。


 雰囲気的に向こうも姉妹でのタイマン勝負をお望みっぽいし、のんびりじっくりゴーレム倒しましょ。


 もちろん。


 意識はリズをちゃんと見守る感じにね!

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