のんびりお休み……してられない?
離脱完了。
はぁ~。
昼間にフローライト見つけてから。
濃い。
濃い時間だったわぁ。
合成魔獣。
強化人間。
あとオマケで第1皇子。
もっと手加減してほしいな!
ダメだ。
いったん地面に転がっちゃえ。
あー、星空がキレイだわぁ………。
強化人間。
なんとなくだけどさ。
言葉の響きと計画の内容から、もっと悲劇的なヤツを想像していたんだけれど。
あんまり、そういう様子はなかったな。
上手く言えないけど。
普通。
うん、普通に人間だったな。
あるいは。
俺がこの世界にとってイレギュラーで、女神の加護という強力で反則な力を持っているから。
いざとなれば。
なりふり構わず、手段選ばずならどうとでもできるから。
余裕を持って相手を……いや、まぁ、さっきは我ながら動揺しまくってんのムリやり抑え込みながらだったけど。
とにかく、本当にどうしようもなくなったら黙らせることができる。
から、人間としてカウントできるのかもしれない。
そうでなければ……怖いよな。
だってよ、魔獣なんだぜ?
そして。
それを戦争とか、そういうのに利用しようとしている連中がいるんだよな。
間違いなく。
世界、荒れるだろうな。
まったくよー。
どうせならさ、もう直接さ、貴族とか王族同士で殴り合いでもやっててほしいよね。
一般人をイチイチ巻き込むなよと言いたいわい。
戦争は、イヤだな。
参加なんて言語道断、見るのも聞くのも遠慮したいくらいだよ。
血生臭いのは魔獣のお肉の解体だけでもご馳走さまです。
と、なれば。
俺自身の心の安寧のために。
俺が異世界生活を楽しむために。
やるべきことは決まってるようなもんだな!
よっしゃッ!
………。
なんだか、前にもこんな感じで気合い入れ直したような気がしなくもない。
ま、いいか。
気合いなんてナンボ注入しても困らんよ。
気力が上がればスーパーな必殺技も使えるってもんよ。
幸運と努力も忘れずに。
なんつってね。
よし。
グチグチと愚痴っててもなにも解決せんからな。
まずは!
まずは……。
まずは?
祝福の見直し……いま?
いやぁ、できればもっとじっくりと研究したいなぁ。
大気中の魔力の流れ。
そのズレで見つけたって言ってたし。
その辺はあとでゆっくり研究したほうが面白そうだもん。
と、なれば。
んー。
報告か。
そうだな、そっちが先だな。
というか。
これ、急がないとマズいのでは?
事態はもう動いているんだし。
なにが、誰が、どこで、なにを。
正直サッパリな部分が……違うわ。部分どころじゃないね。
9割くらい知らんわね。
そもそも興味なかったからね。
とにかく、色んな国々が裏でなんかやってるみたいだし。
正直。
やっぱりかぁ~、っても思うけれど。
うむ。
すぐにエスタリアに戻ろうか。
情報にも鮮度があるって、よく知的キャラも言ってるもんな。
よし。
そうと決まればさっそく。
念のため、宿屋には数日ほどフラフラしてくると言ってあるし。
学院はね、まぁ非常勤だからね。
単なる日当労働はこういうとき融通効いて便利ちゃん。
………。
話す内容だけ気を付けようか。
デュラン・ダールは強化人間とは戦っていない設定だもんな。