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がっつり調査、怪しいイケメン(仮)・その2

 こちらスネーグ、潜入に成功した。


 ターゲット捕捉、どうやらエリアの奥へ向かうようだ。



『うむ。そのまま標的の尾行を続行せよ。見つからんよう、充分に注意するんじゃぞ?』



 了解、追跡を開始する。



 気分はクロムギアブリットの主人公。


 ステルス潜入ゲーム、あまり得意ではなかったけれど好きだったんだよね。


 まさか自分が光学迷彩みたいな物を使う日が来るとは思わなかったけれど。


 プライマリエリア。


 俺の感覚では、装飾過剰。


 ゴテゴテしてうるさいと感じる。


 元が庶民だからね。


 調度品とかそういう諸々の良さ、ちょっとワカランよなぁ。



 ◇◇◇



 オルトロットの尾行そのものは簡単。


 魔力パターンはタブレットに記憶済み。


 祝福ステルスで堂々と後ろをついて行けばいい。


 すれ違う教師や生徒の反応は良好。


 コッチでは評判良いのかな?


 それとも。


 内心では舌打ちされているのだろうか?


 で。


 どんどん奥に、生徒の立ち入り禁止エリア。


 いかにも、な扉。


 うーん。


 タイミングを合わせて一緒に入る?


 難しいな。


 なにやら結界っぽいものあるし。


 祝福ステルス、通り抜けできるのかな?


 いきなり試すのはちょっと。



 とりあえず。


 てれって~♪ 祝福メガネ~。


 サーチ!


 ふむふむ。


 ほうほう。


 なるほど。


 ワカラン!


 壁になにやら式陣が刻まれているが、効果はサッパリ。


 うむ。


 てれって~♪ 祝福タブレット~。


 サーチ!


 ふむふむ。


 ほうほう。


 なるほど。


 いわゆる探知トラップ。


 なにかしらの異変、それこそただ触れただけでも発動。


 あくまで存在を知らせるだけ。


 攻撃力は無し。


 どうしようかな。


 壁に穴空けて突破するのは止めたほうがよさそう。


 祝福次第ではイケるかもだけど。


 まぁ、やっぱりいきなり試すのはねぇ?



 ◇◇◇



 はい。


 場所は変わりまして屋外。


 古典的潜入方法で行くことに。


 まずは地下に向かって……こんなもんかな。


 長方形に空間を指定。


 で、祝福!


 ゴッソリと地面を祝福空間に収納。


 キレイな縦穴、完成。


 崩れると困るな……補強しとくか。


 氷でいいかな。


 なんとなくだけど、氷の属性が使いやすい。


 理由はたぶん中二病っぽいからじゃないかな?


 そういうの、あるでしょう?


 俺だけかな。



 さて。


 下まで降りて。


 掘り進む方向はオルトロットの魔力を当てに。


 今度は斜め下へゆるりと進行。


 出入り口は……塞いでおくか?


 そのほうが安全だよな。


 敵の侵入、バッチリ遮断!


 もちろん空気もバッチリ遮断!


 そして俺は酸欠でバタン!


 やったぜ。


 ………。


 マジでどうしよう?


 祝福変化で酸素ボンベ作る……いや、ムリだわ。


 俺そういうの使ったことないから全然イメージできないわ。


 スキューバダイビングより素潜り派。


 空気……作るか?


 でも成分の比率なんて覚えてないよ。


 理科でちょこっとやったけどさ……酸素が意外と割合少ないことくらいなら。


 どうすれ……タブレットで調べりゃいいじゃん。


 ポチポチっとな。


 ふむ。


 酸素、二酸化炭素、窒素とかの知ってる成分。


 聞いたことあるけれど記憶になかった成分。


 まったく知らない未知の成分。


 そういや異世界だったわ。


 とはいえ、調べてしまえばコッチのもんよ!


 風の式陣図形を中心に―――よし。


 無機質だと面白くないな。


 蝶々の形にしよう。


 淡い緑色の蝶々。うん、いいじゃない!



 ◇◇◇



 どうやらトンネル作戦は警戒していなかったらしい。


 地下の壁、楽々突破。


 魔法的なモノさえクリアできれば、人の配置なんて簡単に探れるからな。


 あとはオルトロットの魔力に向かうだけ。


 楽勝だぜ!


 ………。


 まぁね。


 楽勝楽勝とか言ってるヤツはだいたいなにか見落としやらかしてるんだよね。


 一応、俺が作った入り口は塞いできたけれど。


 脱出まで、嬉しくないイベントのひとつやふたつ、覚悟しておかないとな。


 んで。


 うんうん。


 たまには想定通りの大当たり、来てくれないとな!


 いかにもな。


 バイオラボ、はっけ~ん!

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