表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

152/306

ちゃっかり合流、共同検定

 気持ちが楽になると、視界も変わる。


 迷宮の中の空気が違って感じる。


 実際にはなにも変化していないんだけどね。


 基本方針、そのままに。


 コツコツとレベル上げをしながら、少しずつ進む。


 他の部隊かどうなっているのかは不明。


 と、いうか情報は集めないようにみんなに言ったんだよね。俺が。


 だって、知ったら気になるでしょう?


 ゼッタイね、競いたくなるヤツ出るもの。




 んで。


 とにかくマイペースで攻略中。


 かな~り順調でございます。


 まだタウロスが出てくると、勝っても撤退確定だけれど。


 特に変異種。


 あれは痛過ぎるからダメだよ?


 拠点で補充受けるときにもちょっと呆れられるレベルで装備ボロボロになるから。


 もっとも。


「お前たちの能力で、それでタウロス変異種を倒せるだけでも大したもんだよ」


 とのこと。


 ……ん?


 他の部隊って、タウロス系ってどうしてんだろ?


 やっぱりそれぞれのやり方で倒して……タウロス系の魔導水晶を持ち帰ったの俺たちだけ。ふーん?


 普通は戦わないのかな。


 まぁ、俺ら100人体制で攻略してるからな。


 本来なら逃げて当たり前か。




 100人体制。




 はい。


 あれからさらに2部隊ほど、合流しております。


 簡単には説明するなら、縄張り争いに負けたチーム。


 他の部隊の横入りに抗えず。


 ひたすらゴブリンタイプをチクチク狩るだけの数日間。


 さすがにヤバいと焦ったんだろうな。


 そんなときに、協力してる俺たちの存在を……こっそり教官のひとりが教えたらしい。


 ふふふ。


 手助け無用と言っても、やはり教官も人の子。


 なかなか甘いところもあるようで。




 しかしさすがに。


 みんなでゾロゾロと歩き回るのはムリ。


 この迷宮、かなり通路も部屋も広いけれど。


 さすがに、100人はね?


 なので。


「中継拠点を確保しつつ、攻略班と防衛班、そして輸送班ですか。なんだか本格的に部隊として動いているようですわね♪」


「なにがあっても成果は山分けって最初に決めたのもよかったかもな。そうじゃなきゃ、間違いなく報酬で揉めただろうし」


 ひとりはみんなのために。


 みんなはひとりのために。


 これは俺がゴリ押した。


 能力が均等でない以上、役割りもそれぞれ。


 そうなれば、必ず戦闘力の弱い人が割りを食う。


 満場一致で大賛成! ……とはならなかったけれど。




 どうだろうな?


 小さな不満も、放置しておくとほら。


 大概は面倒なタイミングでドッカ~ンとくるじゃん?


 だからといって解消するにも……なぁ。


 俺にはそこまで説得スキルもないし。




 人数が増えて作業がはかどるのはいいけれど。


 マイナスの可能性も増えている。


 俺なんかは別に落第点でも平気なんだけれど。


 旅人に戻るだけだから。


 けどほら、やっぱりさ、いまはみんなで頑張るときだもの。


 なにか……なにか考えないとなぁ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ