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わくわく試し切り

 作ったものは試さねばなるまい?


 くくく、今宵のナイフは血に餓えておるわい。


 昼間だけどね。




 移動中。


 タブレットにミニマップなど表示しながら歩いてたが、手元をチラチラ見ながらの移動って大変だな。


 歩きタブレット、ある意味才能かよ。


 なのでちょっち変更。


 防護メガネ的な物を作る。


 そして、そこにミニマップを表示。


 うん、キャラ主観のゲーム画面みたいになった。


 これなら移動が楽だね。




 さて。


 ハンターなど人間の気配を避けつつ、魔獣狩りといこう。


 お相手はフォレストハウンド。


 ようは狼っぽいアレ。


 祝福で底上げした戦闘力を、一時的に下げて……よし。




 とりあえず密度の高いヤツで。


 すれ違いざまにサクッと。


 ………。


 うへぇ……イヤな感触が手のひらにぃ……。


 こう、命の通った肉を斬る感触が、こう、ホント……うへぇ。


 ナイフの出来栄え以前の問題だな。


 これ、慣れないとダメかなぁ?


 ダメだよなぁ。




 数分後。


 森犬たちの死体に囲まれる俺。


 おほぅ……。


 手に残った感触のせいか、祝福でバラしたときよりも血の臭いが気持ち悪い。


 吐きそう。


 あと、精神的な問題だけでなく、物理的に厄介だな。返り血。




 まずナイフ。


 柄の部分をシンプルにしたところ、血で滑るんだよな。


 すっぽ抜けそうになったり、逆に刃元のとこに手が食い込みそうになったり。


 実に危なかった。


 飾り気なんていらんやろ、そう思っていた時期が僕にもありました。


 滑りにくい柄と、滑り止めになる鍔が必要だな。




 そして意外なお役立ち。


 防護メガネがいい仕事をしてくれた。


 返り血から眼を守ってくれた。


 前もって“傷が付かず汚れを弾く”よう祝福していたおかげで、視界は良好でした。


 弾かれた返り血が滴り落ちて服の中に入って最高に生臭くてベタ付くけどな。


 まぁそれは風呂入ればいいや。




 せっかくなので、解体してみる。


 防護メガネに手順を表示して、その通りにやってみる。


 が。


 まぁね、最初はうまくいかないよね。


 臭いと肉の手触りにビビってるせいもあるが、それは頑張って慣れるしかない。


 お肉屋さんって、大変だったんだな……。




 とりあえず魔導水晶と骨だけキープ。


 残りのお肉と内臓はいつのまにか側で待機していた野犬たちへ。


 君たち、距離近いな?


 しかし、ボロボロの毛皮はどうしようか。




 ん?


 切れ端を集めてるのがいる。


 まとめて……その上に寝転がる。


 んでこっちを見てる。


 ………?


 あ。


 寝床に使いたいのかな?


 どうぞどうぞ。




 まとめてあったボロの毛皮を投げてやると、何匹かがごっそり咥えて持ってった。


 ホント、賢いなコイツら。

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