はしがき
先に言っておきますが、決して今の若者を非難する作品ではありません。
むしろ、人生の意味とかが分からない人たち、迷ってしまったら気軽にこの作品を読んでください。きっと自分が抱えている問題は、少なからず他の人も感じているはずです。なので、この作品は、ただ単に私自身の人生観を披露する、それこそ自己満足の世界でもありますので、全てを本気に捉える必要は全くありません。
人生がパッとこないと思っている読者も、これを読めば自ずと自分だけではなく、悩むことこそ、人生、的なまあ、哲学的に聞こえますけど要は単純に生きるとは何かを面白い性格の爺さんと今時の若者を交流させた話となっております。
どうか気軽に、お付き合いください。
『続いてのニュースです。今日、芥川賞・直木賞が発表され、芥川賞の坂下崇英さん、直木賞の及川相郎さんが記者会見で、受賞が決まった喜びを語りました。』
「いや、まさか自分が芥川賞を受賞できるとは、夢にも思ってはいませんでした。小説に詳しい訳でもなかったので、本当にまさかという感じですね。」
『今回受賞した「恩恵」は俳優としても活動している坂下さんの自伝的な小説です...』
ピッ
とうとう、この日がきてしまった。私は今宵、芥川賞を受賞したのだ。まさにこれまでの地獄とも言える人生を生きてきた私だからこそ、成し遂げられた偉業である。夜は各方面からの祝福の電話や、親しい者たちとのパーティーで大いに賑っている。ついに私は売れっ子作家と肩を並べる、あるいは、追い越し、作家の世界の頂点にたったのだ。ああ、何とも気持ちのいい日だ。いっそ、この日が永遠に続けばいいとさえ思ってしまう。まだまだ人生は長いというのに、何を言っているのだろう。これからが本番と言える。作家は売れてからも常に売れる作品を提供し続けなければならない、ある意味で過酷な職業だ。そんな私たちにとって、賞を受賞するということは、あくまでも通過点でしかなく、これからが本当の勝負なのだ。次々とベストセラーを出せば、晴れて売れっ子の仲間入り。さもなければ、一度きりの受賞作家として、世の中は永遠に私のことを記憶から葬り去るのだ。しかし、今はそんな心配をしない。今は祝おう。楽しもう。
気がつくと、夜は更けていっている。寝てしまっていたのか、首のあたりが何だか痛い。周りには知っている顔、そして何だ、知らない顔もあたりにはいる。一体どうしたというのだ。そうだ。昨夜からパーティーをしていて、私は調子に乗って酒を飲みまくったのだった。今まさに絶賛、喉が渇ききっている。まるで砂漠で一日を過ごしてかのような、あの感覚だ。いやいや、どの感覚だ。作家ならばもっと良い例えを使うべきだ。まあいい。今日はいい気分だ。ふと隣を見ると、何と、絶世の美女ではないか。見た事がない娘ではあるが、まさに私が理想とする、黒髪の乙女ではないか。やはり神さえも私を祝福している様だ。目を覚ますと、目の前には美女。作家と美女。何たる組み合わせだ。まさしく私が夢に見たあの光景ではないだろうか。
。。。うむ。夢で見たあの光景だ。まさに、私が毎晩のように、寝ようとする際に見る夢ではないか。待てよ、嘘だろ。嘘だと言ってくれ。首のあたりが痛い。しかし、何だこの妙な音は。どこからか、ピリリとなっているではないか。隣を見ると、まだあの絶世の美女が、そっと寝息をたてながら、寝ている。しかし、確かに音は彼女の方から聞こえてくる。全く、どういうことだ。次第に音は大きくなってくる。何だ、耳障りな音だな。よし、消そう。私はこれから彼女を起こし、二人っきりでパーティーを別室で続けようではないか。はて、今、何時だ?ぼんやりとした視線を、今度は壁時計に向ける。ん?時間が見えないな。おかしい。どういうことだ。だが、音は鳴り続けている。もう仕方がない。止めるしかない。しかし、肝心の止め方が分からない。まるで美女の体の中から音が出ているようで、その音源が全くと言っていいほど見つからない。困ったな。触ってみるか。お、起こしてしまったようだ。私が知らない美女は、可愛いあくびをしながら次第にピントが合ってきたかのように、私を見つめてきた。目を開けると、尚綺麗だな、この娘は。しかし何だろう、違和感が半端ではない。彼女の目は、死んでいるようだ。まるで生の痕跡がない。すると突然、彼女は口を大きく開いた。何をしているのだろう。次の瞬間、あのピリリという音が大きくなり、やがて私の体を乗っ取ったかのように、体に反動を加えてくる。何とも不思議な感触に、私は声もあげることもできずに、そのまま気を失ったのであった。
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ピリリリリリリリリリリリリリ!
うわっ、うるさっ。マジで止めてくんねーかな。アラーム、うるさい。??アラーム?あれ、あの美女は?あたりを見回すと、あら不思議。人は誰一人としていない。それに、あの美女もいない。代わりに、俺のベッドの隣で大きく音を鳴らすアラームがある。またか。やってしまったようだ。夢だ。とんだ夢を見たものだ。
そう、俺は坂下崇英だ。しかし、芥川賞作家ではない。まあ、これから獲ってみせるさ。そう言ってはや10年。現在32歳、独身、無職である。バイトはしているが、就職はしていない。何と言っても、俺には小説家という仕事があるのだから。最近、いつもこんな夢を見ている。ニュースに名前が出て、各方面の方々から称賛され、隣には絶世の美女がいる。恐らく誰もが一度は夢見たシチュエーションだろう。そう、私はこんな夢を見る、ただの無職の男だ。小説を書いて、出版社に持っていっても、相手にされず、もがいて10年。芥川賞を獲ってみせると言って、実家を出て行ったものの、全くと言っていいほど結果は出ていない。どうしたものか。そんな俺には、一つだけ誇れることがある。それは人間観察だ。高校の頃からか、俺は人と関わらなくなった。いや、別にボッチではない。ただ、人間関係というのは、面倒なものなのだ。関係を深めるのは時間が掛かるが、壊すのは一瞬。そんな脆いものに頼るのはごめんだ。そう強がって、俺は人とは極力関わらず、挨拶や雑談程度にしてきた。だがそんな俺は、人間関係に悩まされる奴らにはできないことができる。それが、そいつらを観察することだ。この事が特技と言うのは少々引ける。それに、俺はこれを誇りと思った事は一度もなかった。中には俺をキモいと言い、邪険した奴らも中にはいた。そんな時に、俺はバイトである人に出会った。その人は、善さんと言って、とても心優しい爺さんだった。善さんは、俺が良く配達に行ったビル街の一角にある公園で、毎日酒を飲んでいる、端から見ればただのろくでもないジジイだった。だから俺も、最初はあの公園を通る度に、特に気にせずに素通りしていた。しかし、あの出来事をキッカケに、俺は善さんを人生の師匠と呼ぶ事になり、現在のように、売れない作家を続けている。まあ、ある意味であの人は俺が作家であり続けることを決意した理由をつくった人なのだ。
毎日昼過ぎに起きて、こんなろくでもない夢を見て、収入もバイト代のみ。端から見れば俺も大した奴ではない。俺の同級生にはIT企業の社長や、大学教授をやるものもいる。それに比べたら、俺は全くといっていいほどいい人生を歩んでいない。そんな時に、俺はよくこう思う。俺も芥川賞を獲れば、あいつらと同じぐらい立派な人間になれるのではないかと。だが、現実はそう甘くはない。何度書いても弾かれ、それが毎日続くと、嫌になる。俺はそんな日々を送る中で、自分の生きる意味を見いだせなくなってしまった。そんな時期に、俺はバイトの帰りに、何となく、酒を買って、向かったのだ。あの公園に。
公園に着くと、案の定、善さんがいた。まあ、この頃は、まだ俺は善さんを知らなかったし、善さんと呼んではいなかった。その時は、8月の、暑さの残る夜だった。俺はレジ袋を片手に、爺さんのところに向かった。
「あの、爺さんって、いつもここにいるよな。仕事とかないわけ?」
俺がそう訪ねると、爺さんはまるで待っていたかのように、こう答えた。
「俺はな、若僧、人生を満喫してんだ。お前みたいな若僧には一生分からん、極楽浄土だ。」
「おい、俺はそんなこと聞いてないぞ。俺はな、いつもここを通る時、爺さんを見かけるんだよ。何してんだよいっつも。こんなところにいて何が楽しいんだ?」
「若僧。お前に一つ聞こう。楽しいってなんだ?御前さんに俺にとって何が楽しいか分かんのかい?」
衝撃を受けたと言っても、嘘にはなるまい。俺はこの瞬間、この爺さんの堂々とした振る舞いに、衝撃を受けたのだ。この爺さんのことは、配達先の住人たちから良く聞くのだ。「あの爺さんきっと家族に捨てられたのよ」だの、「いつもあの公園にいるから、子供を連れて行けないのよ。あんな汚い老人、どうにかしてくれる人はいないものかね?」と。正直言えば悪評だらけだ。この爺さんは、いつも酒を飲んで、遊具のある、この公共の公園を、まるで自分の家でかのように、振る舞っている。そして、俺が言う「こんなところ」は、この爺さんにとっては極楽浄土らしい。
「でもよ、公園に一日中いて、酒を飲んで、一体何のために生きてるんだ?」
俺はどうしても、この事が聞いてみたかった。今の俺は生きる意味を失いかけている。失敗につぐ失敗に、うんざりし、しかし見栄を張って、実家には帰れない。かと言って、今更就職と言っても、俺より優秀な人材は幾らでもいる。そんな状況において、俺にはバイトで必死に働くほかなかった。が、いくらバイトで頑張っても、それには限界があり、俺には生活費を稼ぐ以外、やる事がないんだと、気づいてしまったのだ。そんあ状況において、俺は正直この爺さんの楽な生き方に嫉妬していたのかもしれない。何歳であれ、昼間から飲み、大して偉くもないのにベンチに踏ん反り返って、何事も上手くいっているかのように振る舞うこの爺さんが、不思議でしょうがなかった。
「若僧、御前さんの生きる意味はなんだい?俺はな、人生を満喫すればそれでいいと思っている。思うがままに生きる。それこそが、生きる醍醐味だろ。ははは!」
爺さんの返事に、俺は唖然とした。言っていることは分かるけれども、実行できる人はほんの一握りだからだ。
「でもよ爺さん。あんた、恥ずかしくないのか?俺なら、こんな生き方、絶対に無理だな。」
「恥ずかしい?何が?一体何を恥に思うんだい?俺は自分が好きなように、酒を飲んで、昼間から公園から見る景色を堪能している。そして御前さんのような若者たちが、働くのを、見て笑っているんだよ。かわいそうな奴らだなってな。」
「何がかわいそうなんだよ。俺には爺さんがよっぽどかわいそうだぜ。昼間から目的もなく毎日飲んで、それでよくもまあ生きていられるもんだ。俺はここら辺で配達してるから知ってるけどな、爺さん評判悪いんだぜ。子供達がこの公園に来ないのも、あんたが原因らしい。ちょっとは他人のこと考えてみたらどうだ?」
我ながら強気に出てみた。コンビニから歩きながら開けたビールと梅酒のせいか、だんだんと言葉遣いも荒くなっていて、爺さんを責めている気がする。だが俺は今日、そんな気分なのだ。
「はあ。御前さんは本当に何も分かってないようだな。御前さん、見た感じ20代後半だね。でも、未だにバイトか?一体何の為にバイトしてるんだい?仕事は探さないのか。と言っても、御前さんはまず根本から分かっちゃいないようだ。俺が言いたいのは、今の若者は軟弱で、冷めていて、生きる意味を探すのに必死すぎて笑えるって言う事だ。生きる意味なんぞ死ぬ時に初めて分かるんだ。今はやりたいことを全力でやっていればいいものの、一流大学だの、一流企業だの、結局は富と名声が全てだ。ケッ、俺たちの時代はもっと夢があったんだよ。何かが欲しければ、それのために一流大学に入り、勉強し、目標に繋げる。しかし今の奴らは何だ?あの大学に入れば就職に役立つ。でも就職も別にさほど興味はないが、『一流』だからここにしよう。しかもいざ仕事をすればなんだ。少し上手くいかなくなると辞めるだの何とかはらすめんとだの、ちっとも辛い思いをせずに目標を達成しようてか。甘いんだよ、御前さんたちは。それなのに、何だ、生きる意味はなんだと、若者のくせして生意気なこと言って。そんなもん、今はいらねんだよ。好きなことのためなら、何だってする。その覚悟と努力が、足りんのよ。」
「じゃあ爺さんは、昔はちゃんとしてたのかよ。」
「若僧、お前本当に分かってんのか?今の話を聞いていたか?『ちゃんと』してるかどうかなんて、他人が決めることじゃない。それは御前さんが自分に聞くことだ。俺は俺なりにやりたいことをして、満足して、今老いよれてここにいるんだよ。御前さんの年の頃なんぞ、ばりばり目標に向かって日々もがいていたわ。だがな、若僧。一つだけ言っておく。成功が全てだと思ってるだろうが、人生、一体何人が本当に成功すると思う。それも、世間が言う成功だ。それは御前さんたちにとっての富と名声を手に入れた人間だ。考えてみろ。ほとんどいないんだよ。そんな世界の中で、御前さんは有名になれないと、『成功』しなかったと思うのか?それは違うだろ。結局は自分がどう思うかだ。人間所詮皆自分が一番好きであって、自分を一番優先する生き物だ。ならば、『成功』だってその自分が決めることだろ?少なくとも俺はそう信じて生きてきた。」
この言葉に俺はさすがに反論せざるを得なかった。
「爺さん、あんた甘いぜ。理想ばっか語ってもこの世界はそうできてはいない。結局世間に認められなければ生きていけないんだよ。いくら自分が納得したって、他人が称賛しなければ裕福な暮らしはできない。裕福な暮らしをできなければ楽しめない。人生、富と名声がなきゃ負けなんだよ。だからあんたが言ってる事は、負け犬の遠声だ。俺たちは負け組なんだよ。少し俺の話をすれば、俺は元々結構良い高校を卒業したのに、大学は志望校には行けなかった。でも夢はずっと昔から小説家だった。それはどうしても諦め切れなかった。両親にも友達にも反対された。でも、高校の頃、ある先生がお前は小説家に向いてると言ってくれた言葉のおかげで、俺は自分が小説家になって全世界の人に本を読んでもらうんだと思った。それに、高校から人間を観察して、ある程度人を理解したつもりだった。これで太宰や芥川のような作品を書けるとそう、信じていた。でも現実はそう甘くはないんだよ。いくら頑張っても、良いネタを考えても、結局俺よりも才能がある奴なんてゴロゴロといるんだ。あんたが言う『成功』は自分で決めればいいって話、確かにそうだ。でもよ、いくら俺が自分が成功したと思っても、全く実ってないじゃないか。それなら、俺は一体何の為に書いている?確かに、好きだから書いている。でも世の中、書いているだけでは生きていけない。有名になんなきゃいけないんだよ。」
正直驚いた。まさか初めて話す爺さんに、ここまで熱く語りかけてしまうとは。アルコールのせいだろうが、俺はとにかく、この爺さんが気に食わなかったらしい。でも、同時に妙な興味があった。一体この爺さん、何者なのだろう。俺が思う普通の爺さんは、こんなに堂々としていられない。恥ずかしいと思う筈だ。なのにこの爺さんは、平然と俺ら若い世代を非難し、なお自分の生き方に奇妙な誇りを抱いている。すると、爺さんは口を開いた。
「ほう、御前さん小説家なのか?まあ、バイトしてるあたり長いこと売れてないんだろ。お前の気持ちも分からなくはない。辛いだろう、何年も書いてて、自信があったのに売れなくて。でもな、そこで諦めるのと、戦い続けて倒れるのと、どっちが誇らしいと思う?御前さん、これできっぱり諦めて、社畜にでもなるか。え?それとも、駄目もとでも戦い続けるか?結局は自己満足だとか、御前さん、言いたいんだろう。それがどうした?自己満足で何が悪い?人間元々そんなもんだろ。辛いし、苦しいし、世間はお前を20代の負け組と見るかもしれん。しかし、それがどうした?御前さんの覚悟は、そんなもんか?そもそも恥をかくとか、負けとかは、誰が決めるんだ?これはゲームじゃないんだ。はっきりした勝ち負けなんぞ存在しない。金持ちでも心が空っぽな人間は大勢いる。それに、貧乏でも暖かい家庭を築いて、幸せに死んでいく者もいる。さて、御前さんの目では、どっちが勝ちでどっちが負けなんだい?俺はこう思う。生きる意味とか、勝ち負けとか、世間体とかは、くそくらえ!そんなもん、人生をより一層難しくするだけだ。ただでさえこの世の中は息苦しいんだ。それなのに、なぜ自らを否定して更に首を絞める?楽に考えるのは『逃げ』かもしれねえが、御前さんは売れなくては生きていけないのか。才能を評価されなければ納得できないのか?それこそ自己満足ではないか?他人に評価される自分を好きになる。そういうことだろう。でも結局のところ、自分がそんな自分を好きでなければ、意味がない。ならば、全力で当たって砕ける。それこそが、本当に生きるって意味じゃないのか?」
爺さんはこう告げて、クイッと残りのビールを飲み干した。そして、こう告げた。
「御前さん、人間を理解したって言ったな。それがお前の誇れるものか。なら、それを最大限に活かして、小説を書いてみろ。無理に人の作風だの作品に合わせるな。御前さんは御前さんらしく書けばいいんだよ。例えそれがベストセラーになんなくても、この世界はどこかで帳尻を合わせる。必ず御前さんを評価してくれる人は現れる。まあ、気長に待ってろって。そう焦んなや。小説家だって、皆執筆活動5年ちょっとで売れる訳ではない筈だ。少なくとも地獄を何度も見て、様々な苦難を乗り越えてきてる筈だ。なら御前さんもそれを乗り超える覚悟を持たないといけない。じゃなきゃ、もう諦めて、永遠と御前さんの人生の意味とやらを考えていればいい。それこそ、時間の無駄だと思うがな。」
爺さんはそう言い残して静かに笑みをこぼしながらベンチから立ち上がり、そのまま一言も発せず去っていった。その瞬間、まるで強風に打ちのめされたかのように、呆気にとられた。何と言うか、凄まじい迫力と説得力で、俺は説き伏せられたのだ。そしてそれこそ、「負けた」のだった。
その日以降、俺は爺さんのもとを訪れるようになった。この奇妙な出会いが、俺の人生を大きく変える事になるとは、この時の俺は、思いもしなかった。爺さんの「理想」を突き詰めた考え方は、妙に俺の心を動かし、烈火の如く俺の情熱に火を注いだ。それから先は、今ではいい思い出としてこうして書き留められている。
次回は一章。
構成上は一章・二章・三章・あとがきと考えてるので、かなり長編になるかもしれません。
尚、誤字・脱字、あるいは全体的に何らかのコメントがある方は、気軽にコメントを残してください。
私にとって、今後の参考になるので、よろしくお願いします。