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短編置き場(異世界関連)

異世界に出前ですよ!

作者: 蒼稲風顕

 俺に無茶なお願いをしたヤツが居た。


「すまんが、異世界に行っている人達の料理を送って貰えんか?」


 俺は、ラノベ好きである。

 だから神に依頼された時にこう思った訳だ。

 そこって俺に異世界に行ってくれってとこじゃないの? って。

 だが残念なことに現実は残酷だ。

 異世界は俺を必要としていなかったという訳だ。


 で、当初の依頼に戻る訳だが。

 これも残念というか無理な話だ。

 そもそも俺は、料理などほとんどしたことがないのだ。

 ここ三年ほど料理らしい料理などしていない。

 せいぜい作るのは、ご飯やパスタ(麺を茹でるだけてソースをかけるだけ)と、市販で売っているカレーのルーで作るカレーくらいだ。

 しかもカレーを作るというが、実際は溶かしたルーに缶詰の焼き鳥とベジタブルミックスを入れるだけというカレー未満な料理くらいだ。


 で、そもそも何故に俺が選ばれたのだ?

 俺以上に料理の出来る人なんて、小学生でもいるだろう。

 神が致命的な人選ミスをしたに違いない。

 だが、その提案を俺は断ることが出来なかった。


 大きくいうと二つある。

 一つ目に俺の高校の頃に亡くなった親友が、あっちの世界に行って活躍をしているらしい。

 で、その親友が俺を覚えていて担当に俺を推してくれたみたいなんだ。

 亡くなったと思っていた(こっちでは亡くなったのだが)親友が俺を忘れずに頼って来てくれたんだ。

 あいつも向こうで頑張っているんだから何か力になってやりたいというのが人情じゃないか。

 

 で、二つ目は、なんと日給ニ万円貰えるということ。

 さっき人情とか言ってすぐ金が二番目というのも情けないが、先日会社を辞めてこれからどうやって生きていこうと思っていたから、慣れていないとはいえ仕事を貰えるのは本当に有難いことである。

 もう友情も大事だし、生活も大事!

 しかも片方を選ぶのじゃなくて両方選べるのだから料理を勉強するのも悪くないと思ったわけだよ。


 で、俺が料理を送るにあたり、仕事がどういうものか聞いてみた。

 営業日というか仕事は、月・水・金曜日の週3日で、11時~15時営業のみ。

 しかも自宅からじゃないと送っていけないという訳じゃないらしい。

 だから外に予定があっても、そこから送れるとのことだ。

 なかなか便利だが、あいにく予定もないから関係なさそうだ。

 気遣いだけは有難い、惚れてしまいそうだ。


 で、まず料理の送ることだが、あちらからの注文が入って、こちらが了承するとラーメン屋の配達で使われるような銀の引き出し戸の箱が届く。

 そしてこちらが注文の品を入れるとあっちに着くのだそうだ。

 急に銀の箱が来ないので有難い。

 トイレに入っていた時に来ても困るからな。


 で、俺の給料だが、毎週木曜日に振り込まれる。

 俺の普段使っている銀行口座に振り込まれる不思議仕様である。

 きっと神という一言で片付くのだが、色々ツッコミたいところだ。

 材料費は別で翌日の金曜日に振り込まれる。

 ちなみに振り込んでくる名前は『異世界コーポレーション』だ。


 ……その会社の普段の業務を見てみたいものだ。

 俺もちょっと働いていたいものだな、と思って頭を振る。

 でも実際、上司が神なんて怖すぎる。

 ちょっと失敗をして神罰を喰らったらたまったもんじゃない、と。


 で、話を料理の件まで戻す。

 神にお願いされた料理の件だが、特に種類や値段の制限はないみたいだが、こっちから転移した人たちは一般の人というか俺と同じ生活レベルだったので、俺が普段食べているレベルの物が食べたいとのことだ。

 どうやらずーっと(長い人だと二十年近くいるらしい)異世界に居ると、ふだん日本で食べていた物を味わいたいらしい。

 海外にも行ったことのない俺には今イチ分からないところだが、俺が毎日食べている物があっちに行った人たちは泣きたいくらいに食べたいらしいとのことだ。

 特殊な料理でなくて本当に助かった。


 とはいえ、前述の通り俺に料理の腕などない。

 だから無い知恵を絞って考えた。

 せっかく亡くなったとばかり思っていた(こっちでは亡くなっているが)親友が頼ってくれたんだしさ。

 だから自分なりにない知恵を絞って考えてみた。


 とりあえず却下というか現状無理なのが、俺の手作り料理。

 多分、食えなくはないが喜ばれないだろう。

 で、次に考えたのが、宅配サービスを利用して送ることだ。

 ピザとかラーメン。最近では、ファミレスでも宅配とかやっているし。

 でもすぐに送れないので、これも却下。


 そこで考えたのが、俺の住んでいる場所。

 俺の住んでいるマンションの下には、スーパーマーケットがある。

 だから、これを利用しない手はない。

 将来的には、俺もどうにかして料理を作って送りたいが、それまでスーパー(マーケットは長いので略)の御惣菜やら冷凍食品を送っておけば問題ない(はずだ)。

 ただ微妙にこのスーパーの御惣菜は、あまり美味しくないといわれているが、それはそれ、これはこれだ。何がそれはそれ、これはこれかは知らないが。

 まあ、このスーパーって神の言っていた庶民的な物の代名詞的な感じだし大丈夫だろう。

 そんな感じで、俺の異世界人への出前が始まった。


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 それから三か月後。

 おっと今日も、早速来たか。

 まだ11時5分なんだけどな。


◇◆◇◆◇◆

 ラーメン

 コーヒー

◇◆◇◆◇◆



 ラーメンの出前箱ににチケットが置いてある。

 俺は予め神に幾つかメニューを絞ることにお願いをしておいた。

 何と言っても近場のスーパーだし、毎回毎回メニューを作ったり考えたりするのも大変だからな。

 それにいずれ、俺が料理を作るのを仮定すると難しい物はきっと無理だ。

 同じ料理を作って味を昇華させていきたいと考えているからな。

 だからメニューを渡し、そこから選んで貰うことにするした。

 ちなみにメニュー表はこれだ。



◇◆◇◆◇◆


 メニュー


 日替わりランチ

 ラーメン(おにぎり1個付き)

 うどん(おにぎり1個付き)

 スパゲティ(おにぎり1個付き)

 カレーライス

 チキンライス

 紅茶・コーヒーから選んで下さい。

 ※全品デザート付きます。

 ※日によって強制的にメニューが決まってしまう時があります。

 申し訳ございませんが、その際はご容赦下さい。


◇◆◇◆◇◆


 まず今日の一人目はラーメンか。

 早速、家を出て下のスーパーに買いに行く。

 目指す先は冷凍食品コーナーである。


 そこでさきほどされた注文のラーメンを買う。

 最悪、カップ麺も家にストックしているが、出来るだけ手作り感のある冷凍食品にしている。

 ちなみに今現在の気分は味噌ラーメンである。

 もしかして依頼した人は醤油ラーメンを食べたかったかもしれんが、そこは諦めて貰おう。

 味噌ラーメンである。


 で、麺とスープだけだとあまりにみすぼらしいからモヤシを買う。

 モヤシは1袋19円とかなりリーナブルであり庶民の味方である。

 それをフライパンで軽く炒める。

 流石に洗って塩コショウで炒めるくらい俺でも出来る。

 そこにカニカマとマーガリンをのっける。

 カニカマといい、マーガリンといい庶民街道まっしぐらだ。


 で、今日のデザートは三連ゼリーである。

 これもまた100円とリーズナブルであり、俺にとって馴染み深いものだ。

 たぶんあっちで同じ物を作ると、素材重視の高級品になるのだからあっちにないあっさりした感じが良かろうと考えている。

 え、無論一人1個だよ。

 それを今日の人数分である4個(バラ2個あまり)買ってある。


 で、今日炊いたご飯でおにぎりを作って、具のシャケフレークを中に入れて、と。

 今日はシャケな気分。

 みんなのおにぎりの具は当然、鮭である。

 ちなみに俺の苦手な梅干しという選択肢は永遠とこない。

 とはいえ、好きな人もいそうだから、袋に入っているカリカリ梅(袋入りバラ)でも何回かに一回は置いといてあげているので問題ないはずだ(たぶん)。


 で、調理時間およそ五分ちょい。

 注文を貰って十分ほどで準備(調理)完了である。

 で、それにインスタントのコーヒーと角砂糖とコーヒーミルク、イチゴゼリーを銀の箱に入れて完成である。

 よし! まず一人目完了である。


 まあ毎回、スーパーに行くのが面倒だがあいにくと俺の家の冷蔵庫は大きくない。

 今後を考えて大きいのを買っておくかな。

 と、また注文が入った。


◇◆◇◆◇◆

 チキンライス

 紅茶

◇◆◇◆◇◆


 よし! チキンライスだ。

 こりゃ簡単で、俺の最近のお気に入りである。

 混ぜるだけで作れるチキンライス。

 しかも結構美味いのだ。

 具なんかも入っているし、俺もよく食べる。

 ちなみにチャーハンとかチキンライスって炒める技術は結構難しい。

 俺の腕が悪いのかフライパンが悪いのか、フライパンにご飯がべチャッっとくっついている。

 だから混ぜるだけにしたのだ。

 その作り方だが、大きめのお椀にご飯を二人前入れてかき混ぜる。

 本当なら一.五人前を入れると書いてあるが、騙されてはいけない。

 それだと濃いのだ。

 で、そこにあっちに絶対にないであろう旨味調味料を振りかけて完成だ。

 チキン少なめご飯いっぱいのチキンライスだ。

 ご飯多めが俺の愛だ。

 量もたっぷりで俺の愛の深さが分かるであろう一品だ。


 で、注文の紅茶と。

 とりあえず、メーカーはリプ○ンの三角のティーパックと少し高めの物を使用。

 俺も飲むからな。

 で、あっちが寒いといけないから飲み物は全てホットにしとおく。

 暑かったら冷やせばいいんだしな。

 今度アイスティとアイスコーヒーの項目を増やすというのもありだな。

 まあそれは課題として、角砂糖とオレンジゼリーを付けて完了かな。


 と、送ったところで、ラーメンの銀の箱が戻ってきた。

 おっ! 嬉しいね。スープまで完食されている。

 俺の冷凍食品を選んだ眼もまんざらでもない。

 何といっても俺の普段選んでいるものだからな。

 そう! 俺が美味いと思っているのを出前しているし。

 多分喜んでいるであろう向こうにいる日本人にエールを送る。

 明日はコーラでも送ってみようかな、と思いつつ。

 そう感慨深く思っていたら、また注文が入った。


◇◆◇◆◇◆

 日替わりランチ

 紅茶

◇◆◇◆◇◆


 ふむ。日替わりか。

 よし! スーパーの惣菜コーナーをのぞくか。

 どれにっすかなー。


──────今日のオススメ 焼き鳥1本55円


 焼き鳥か!

 うん、これでいいんじゃないか。

 つくねとネギマ、皮を選んでと。

 やっぱご飯と一緒に食べるならタレだよな。

 多分、あっちにタレなんてないだろうし。

 塩ならありそうなんだけどね。


 焼き鳥だけだとさびしいから、あと278円のポテトサラダでも付けよう。

 これを半分に分ければいっか。

 あまれば俺の夕飯に回してもいいしな。

 戻って、ランチプレートに盛り付けて、と。


 ちなみにいつも使っている食器は百円均一で買っているものだ。

 最悪、壊れても大丈夫なもの。

 とはいえ、用意したのは大きなお椀とランチプレートだけなんだがね。

 で、紅茶と俺的にポイントの高いグレープゼリーを付けて、と。

 これで完成。いってこい。


 むっ。

 チキンライスを頼んだ奴のが却ってきたが、ゼリーの容器しか戻って来なかった。

 10本(5組)で百円の箸とこれまた3本で百円のスプーンがパクられた。

 これで三回目か。

 特にお椀が取られやすいな。

 多分、割れにくいのがいいんだろうな。

 それに汚れも落としやすいし。

 神にも備品がなくなるから多めに用意してとお願いされているからな。

 まあこれも経費で上がるから問題ないしな。


 ちなみにこの経費と材料費は、勝手に計算され振り込まれているので楽ちんだ。

 これまた不思議仕様だ。簡単だからいいが。

 ……と、また注文がきたか。


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 ふぅ。今日の営業も終わったか。

 現在の時刻は、11時57分。

 営業時間は15時までだが、いつも比較的早く終わる。

 時給に計算するとビックリ! なんと二万円である。


 後は一日ゴロゴロしていても楽に生きていけるが、これから料理の勉強である。

 今日のお題はラーメンだ。

 麺を手打ちというのも考えたが、そんなの無理である。

 スーパーの麺を買って代用する。

 で、スープも考えたがこれも無理だったので、市販のスープに割るスープをネットで調べたもので作ることにした。

 俺が出来る範囲で無理なく作る。

 無理をしたら破綻するのが目に見えているからな。


 結構、時間がかかったが、市販のスープをお湯で割るよりも美味しく出来た。

 具材もモヤシにコーンも入れてなかなか美味しくなったし、もう少し頑張れば冷凍食品から変更しても大丈夫だろう。



──────



 そんなある日、俺は用事で外に出ざるをえなかった。

 とはいえ、あっちの住人にはそんな事はわからない。

 いつも通り、メニューが来る。

 ……どうしたもんか。

 辺りを見回すと大手牛丼チェーンが見えた。

 メニューの一番最後の欄にあった強制メニューの日である。

 とりあえず、サービスで牛丼のサイズを特盛にする。

 久しぶりの牛丼、絶対に食べたいだろう。

 俺の勝手な思い込みだが、俺のサービス精神は爆発である。

 付け合わせに温泉卵と味噌汁、それに多めに貰った紅生姜を付け送る。


 とりあえず、五個注文する。

 あまりに時間が経つとご飯がふやけちゃうからな。

 五個減ったところで、五個また買いに行く。

 結局その日も一時間足らずで仕事終了である。

 これで二万円とは非常に心苦しいが、今日は許して欲しい……。


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 と思ったら、神が来て今日の異世界人はとても喜んでいたとのこと。

 で、たまにはそういう日もあって良いと手抜きな日を推奨されたくらいだ。

 とはいえ、こういのはたまに食べるから美味しいのであって、毎日食べると飽きてしまうのを知っている。

 やっぱり普通の料理が一番飽きないのだ。

 だから早く料理を覚えないとな。


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 それから三年後。

 俺はあれから毎日料理の勉強をして、多分ふつうの主婦の方と遜色ない(たぶん)。

 スーパーの惣菜から俺の手料理に変えたのでメニューも一新した。

 何十種類も作るなんて俺に無理だからな。

 で、完成したのが下のメニュー表だ。


◇◆◇◆◇◆


 メニュー


 和風ランチ

 中華ランチ

 洋風ランチ

 本日の麺料理


 ※全品デザート付きます。

 ※パン・ご飯選べます。

 ※アイスティ・アイスコーヒー・紅茶・コーヒー

 フルーツジュース(日替わり)・炭酸ジュース(日替わり)・野菜ジュース・青汁

 ※日によって強制的にメニューが決まってしまう時があります。

 申し訳ございませんが、その際はご容赦下さい。


◇◆◇◆◇◆


 新しいメニューは、四種類の料理から選ぶことになった。

 で、その代わりに飲み物の選択肢を増やしたので多分五分五分だ。

 そして、面倒を見る異世界人が二十人に増えた。

 なんとあれから十人も日本人が異世界に飛び立ったのだ。

 日本でこれだけだと、世界中に何人異世界に行ったのか……。

 で、気になったので神に聞いてみた!

 なんと世界中であっちに行っている人は現在326人とのことだ。

 世界の人口がだいたい73億5000万人くらいだから比率にすると0.000000044%くらいか。

 そう考えると少ないのか?


 で、お世話をする人が増えたので、神から日給のアップも打診された。

 俺はそれを当然断っ……五千円増やして貰った。

 増えるものなら増やして欲しいと思うのが一般の考えだよ。

 次回いつ増えるかわかんないし。

 で、本当なら一万円アップをお願いしたかったのだが、あまりに調子にのって違う人にお願いするからいいと言われたらガクブルだし。

 問題なさそうな線にしたのだ。俺は小心者なのだ。


 そんな今日のメニューはカレーである。

 なんといってもカレーはいい。

 カレーなら和風も洋風も許されると思うのだ。

 だから今日の和風ランチも洋風ランチもカレーである。


 りんごの入った中辛のカレーである。

 しっかり玉ねぎを炒めて、人参を大根おろし器ですって形をなくし、ジャガイモを大きめにカットしたカレーである。

 ニンニクとチョコ、コーヒーにケチャップ、醤油、ソースに牛乳は隠し味である。

 もう隠し味だらけである。

 ちなみに見た目には、豚肉とジャガイモしか入っていないが栄養はタップリなはずだ。

 人参も二本すったし。

 アイツ、そのままの人参嫌いだったからな。まあ俺も嫌いだし。


 味見をしたら美味くできている。

 で、無論カレーは昨日一晩寝かせているものだ。常識である。

 十二時前にも関わらず早速来た注文をご飯二杯半ちょっとという俺の愛情タップリの量で送る。

 相手が女性だったら大変だろうなと思いつつも容赦なく盛り付けをして銀の箱に入れていく。

 あっ炭酸飲料だ。

 ……今日は医者飲料だな。

 隣にあるコーラより安かったのでつい買ってしまった飲料を付けて、と。

 ちょっと合わないだろうなーと思いつつも、これも愛と信じて送る。


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 今日も終わったか。

 カレーは残さずに返ってきたが、本日送った3本の医者飲料のうち2本は返品か。

 まあ仕方ない。あとで飲むか。



──────



 と、こんな感じで毎日送っている。

 休みの日には、料理の勉強をしたりいざという時の為にストックを作って冷凍庫に保存したりと毎日を過ごしている。

 あっちにいる人とは異世界の関係上、神を通して大まかにしかわからないが、概ね俺の料理に対して満足をしているとのことだ。


 たまに俺の味覚とあっちの人の味覚が合わないのか残してくる時もあるが、それでも毎日ほぼ全員、注文をしてくる。嬉しいことだ。

 まあこっちには俺しかいないのが原因かもしれないが、それでも嬉しい。

 今後、向こうの料理に慣れて一人しか注文がなくなったとしても、きちんとした物を作っていきたいと思っている。


 まあ金の事もあるが、それ以上に相手に喜んでもらえているとわかったのが一因かもしれないな。

 そんな感じで今日も料理の勉強をしている。

 向こうにいった人たちへの心の支えになるのを信じて。

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[良い点] チキンライスにチャーハンにカレーが出てくると わくわくします。 [気になる点] あまり数字が細かくなると老眼にはつらいので 4桁ぐらいに抑えていただける助かります。 [一言] ファンタジー…
[良い点] 面白かったです。 [一言] 料理以前なのですが、納豆、明太子、塩辛、味付け海苔、そしてなんといっても外せないのは生卵。定食の白飯の横にそっと添えて上げて下さい。 異世界で現地の食材として…
[良い点] 面白かったです。続きを読みたいですね。
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