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第九十九話:本部夜襲!強欲魔王が教える「合法・ゼロ円購入」

(場所:廃土財閥 本部ビル)


第13区の権力中枢。警備は鉄壁で、ハエ一匹すら入れない――はずだった。だが今夜、大門は開け放たれている。監視カメラはすべて“アリスの笑顔”に変わり、自動機銃は“システムエラー”で暴発して沈黙した。


リンは燕尾服に白手袋の強欲魔王マモンを連れ、自宅の庭を散歩するようにロビーへ踏み入れる。


「リン殿……この内装、金の臭いがする。」


指輪だらけの手で空気を掴み、目を閉じて深呼吸。「左。壁の裏に隠し金庫――ブラックマネー二億星币。」「地下三階。金庫に希少エーテル結晶十キロ。」「……あの金便器、純金だな。」


マモンに地図はいらない。財宝の匂いを嗅ぐ嗅覚は、レーダーより正確だ。


その頃、代理人は最上階オフィスで震えていた。迫るリンを見ながら、歯の根が合わない。


「お、お前ら……不法侵入だ!強盗だ!通報するぞ!」


「強盗?いえいえ。」


リンは扉を開け、礼儀正しくソファに座り、刷りたての《深淵・資産清算書》を取り出す。


「代理人殿。あなたは先ほど店を襲撃し、重大な精神的損害、休業補償、そして店員ベルゼブブの栄養費を発生させた。これが賠償明細だ。ついでに、経営不振により――あなたの会社は“強制買収”とする。」


「買収資金は?」代理人が震え声で問う。


「さっき送ってくれた機甲スクラップで相殺した。」リンは微笑む。


「マモン.“資産の棚卸し”を始めろ。」


「御意!」


マモンの眼が金色に燃える。鍵など開けない。壁ごと金庫を引き抜き、空間指輪へ放り込む。


「この骨董の花瓶?没収。」「この金便器?没収。」「その絨毯、絹だな?剥がせ。没収!」


棚卸しではない。蝗害こうがいだ。十分で、豪奢なオフィスは四方コンクリ壁だけになり、代理人の金歯までマモンに“無痛抜歯”された。


【配信コメント】

[ マモン:壁紙まで剥がして持って帰りそう ]

[ 代理人:助けて!強盗だ! ]

[ 警察来ても無理、リンが“買収契約書”持ってる(今書いたやつ) ]


そのとき、アリスの声がリンの脳内に響く。


「院長。地下で異常に巨大なデータ流を検出。“生体”がネットワーク越しに全てを制御しています。」


リンの目が鋭くなる。「地下室へ。」

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