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第一百二十九話 神権法廷!――「信仰? いや、物販だ」

 (場所:銀河最高宗教法廷・中立区聖所)


 世論戦は大敗。

 ガブリエルは激昂し、【銀河最高宗教法廷】へ提訴した。

 全宇宙ライブ配信の“世紀裁判”である。


 原告:銀河神聖帝国

 被告:リン

 罪状:神冒涜罪/聖物不法拘束罪/信徒詐欺罪


 法廷は荘厳。

 四方に各星系の代表が並び、空気は張り詰める。

 ガブリエルは宝石を散りばめた法衣で立ち上がり、

 リンを指差して糾弾した。

 「裁判長!」

 「グラは神性DNAを持つ存在!」

 「我らの精神的象徴! 教会に属する!」

 「これは信仰問題であり、法律問題ではない!」

 「リンは彼女をペット扱いした!」

 「全宇宙信徒への侮辱だ!」


 リンは、青いスーツで立った。

 ネクタイを整え、金縁眼鏡を押し上げる。

 (……どこかで見た弁護士スタイルだ)

 「異議あり」

 「これは信仰問題ではありません」

 「商売の問題です」


 リンは振り返り、教鞭でホログラムの数字を指した。

 「ガブリエル大審問官は言います」

 「『グラは精神的象徴だ』と」

 「なら説明してください」

 「年商三千億の――“聖女の入浴水(瓶詰め聖水)”は何です?」

 「聖女顔入りの“高額贖罪券”は何です?」

 「およびこれ――“聖女同款羽毛”」

 「一本十万星貨。何の冗談です?」


 リンは一冊の書類を、机に叩きつけた。

 【神聖帝国・年度財務報告(※ハッキング入手)】

 「データが示しています」

 「あなた方は彼女が神かどうかなど気にしていない」

 「あなた方が欲しいのは――」

 「喋らず、微笑むだけの“マスコット”だ」

 「およびグッズを売り、十一税を吸い上げる」


 リンはガブリエルの鼻先を指し、

 一語一語、法廷に叩き込んだ。

 「ガブリエル。高尚ぶるな」

 「あなたたちは神を信じていない」

 「あなたたちは――“神権マネタイズ”をしている」

 「信仰を商品にしてるだけだ」

 「同業者だろ。資本家として」


 場内がどよめいた。

 ガブリエルは真っ赤になり、

 怒りで羽根がぼろぼろ落ちる。

 「で……でたらめだ!」

 「これは奉納だ! 奉納!!」


 「静粛に!」

 裁判長が槌を打つ。

 「原告、資金の流れを説明せよ」


 ガブリエルはしどろもどろで、何ひとつ答えられなかった。


 【幻鏡ライブ・コメント欄】

 「うわ、殺意高すぎる言葉選び」

 「神権マネタイズ=教会のメッキ剥がれた」

 「ガブリエル毛が抜けてて草」

 「俺が買った聖水、風呂水!? 返金しろ!」


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