表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新宿ダンジョン:覚醒者たちの脱出戦線  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
13/17

第10話:真の敵と絆の試練

蒼月颯が仲間に加わったその瞬間、空気が一変した。

 誰もが胸に重いものを感じていた。


 


 「俺はただの力じゃ、ここを浄化できない」


 


 颯の声は低く、どこか諦めにも似た響きを含んでいた。


 


 「このダンジョンの闇は、俺たちの心の闇そのものだ。逃げられない。向き合うしかない」


 深部から響く唸り声。

 闇の塊がゆっくりと姿を現す。


 


 「恐怖。絶望。憎悪。すべてを糧にして成長した闇」


 


 その化け物は、白石の妹・柚葉の断片的な記憶から生まれた歪みだった。


 


 「……俺の妹が、こんなものに……」


 


 白石の瞳に涙が溢れた。


 


 「お前はまだ、柚葉を“失った”ことを受け入れていない」


 


 凛子が静かに言う。


 


 「心の闇が深いほど、敵は強くなる。だからこそ、俺たちの心の絆が試されるんだ」


 響は剣を握りしめ、震える声で言った。


 


 「俺たちは絶望していい。でも、そこで終わっては駄目だ」


 


 「そうだ……俺たちは戦い続ける。たとえ何を失っても」


 


 蒼月颯もまた、自らの過去の影を背負いながら叫ぶ。


 


 「この闇を断ち切るために……俺は全てを賭ける」


 激しい戦闘の最中、凛子は全身から力が抜けそうになるのを感じていた。


 


 「能力を使うほど、体と心が蝕まれていく……」


 


 それでも彼女は未来を信じ、仲間のために因果を操り続けた。


 


 「未来は……俺たちの意志で変えるしかないんだ」


 怪物の攻撃に倒れそうになる響を、白石が庇う。

 「俺はお前を守る。お前は俺の仲間だ」


 


 二人の絆が、闇を切り裂く光となった。


 そして、怪物は崩れ落ち、闇は静かに消えていった。


 


 だが、その代償は大きかった。


 


 凛子は膝をつき、顔を伏せた。


 


 「これ以上……続けられないかもしれない……」


 


 響は凛子の背中を強く抱き締め、決意を新たにした。


 


 「俺たちは、絶対に諦めない」


 


 闇の深淵に光を灯すために——。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ