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超越神の世界旅行  作者: sena
第4章 復讐者編
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80話 貴族の屋敷侵入!

 

 今は昼間だが、幻惑魔法のおかげで気づかれることなく貴族街に入れた。

 入口に一番近い屋敷に入ろうとしたが、早速問題に直面した。


 塀を飛び越え、中に入る。


 念のために壁伝いに走り、なるべく気づかれないように動いていく。

 もちろん、このやり方もミナリスが考えたわけではなく、暗殺者の記憶を見てやり方を再現している。記憶を見ることが出来るということは、やり方も分かるということであり、真似するのは容易だ。ミナリスの才能が有ればだが。


 足跡も気配も消し、潜入する。


 裏口の扉が見えてきたところで立ち止まる。

 扉の向こう側から気配がしたからだ。数秒経つと、予想通り使用人が扉を開け出てきた。


『あれから部屋の情報を得るのはどうだ?』

(分かった!)


 ドュルジに言われた通りにする。

 使用人の背後に一瞬で移動し、闇魔法を使い洗脳する。

 すると、力が抜けたように、ガクッと足から崩れ落ちる。音が立たないようにゆっくりおろし、寝かせる。

 そして、頭に手を翳す。

 手から黒い霧が出て、使用人の頭を覆っていく。


 それから数分後。


「よし、分かったよ」

『早く終わりそうか?』

「うん、この場所から結構近いよ」

『それでは、早く行け。残りの試合も近いぞ』


 そうだ。ミナリスは、試合の合間に行動を起こしている。試合に出た以上は勝ちたいから、間に合うようにしなければいけない。


 使用人から読み取った限り、バーダン男爵の屋敷のようだ。

 裏道と思っていた場所が実は、バーダン男爵の自室に一直線に繋がっている。

 念のため感知スキルを全開にして中に侵入する。


 廊下を通っている使用人に気を付けながら、一本の通路を歩いていく。


 装飾品もミナリスが見たことのないような高価なものばかりだ。

 今まで、親がどうであれ、平民として暮らしていた。

 だから、目を奪われても仕方ないだろう。


 強いといっても、まだ10歳の女の子だ。キラキラと光る綺麗なものには目が行ってしまっても責められないだろう。


『ミナリス早く侵入しろ』

「あ、待って!すぐ行くから」


 男爵といってもこのくらいの芸術品などは買えるのだろう。


『そんなに欲しければ、決闘試合の賞金で買えばいいだろ』

「あ、なるほど!」


 そこまで言われて、ようやく離れる。

 後数mもすれば目的の部屋につく。


 静かに扉を開け中に入ると、ベットの方に気配を感じた。

 音を立てないようにゆっくり近づくと、太ったおじさんがいた。


「うげ……」


 思わず声を上げてしまったミナリスは、急いで口に手を当て抑える。

 気づかれていないことに安堵し、さらに近づく。


 太った禿のおじさんがいびきを掻きながら寝ていた。生理的に無理で声を上げてしまったのだった。というか、だれでも嫌だろう。


 臭い息が1m先にいるミナリスのところまで届き、思わず顔を顰める。

 それでも、ここまで来て帰るという選択肢はない。なぜなら、もう一軒行く時間がないからだ。


 息を止めながら、隣まで近づき、頭に手を翳す。

 近づけば近づく程帰りたいと思うが、我慢して記憶を見る。


 貴族街の地図が分かったところで、後ろに飛び離れる。

 急いで、部屋を出て、男爵の屋敷からも出る。





 男爵の屋敷から離れたところで、息をつく。


「はぁはぁはぁ、くっさ!!」

『そんなになのか?』

「すごく臭かった!!」


 ミナリスのあまりの剣幕に少し引き気味のドュルジ。


『貴族にしては警備がずさん過ぎないか?』

「へ?そうなの?」

『ああ、魔力壁すらなかったぞ』

「魔力壁ってなに?」

『結界だ。侵入者が入れないようにしたり、侵入者が入れば分かるような物のことだ。単純に攻撃を防いだりする、防護壁もある。それが、いくら男爵といえどもあれでは、殺して下さいといっているような物ではないか』

「魔力障壁みたいなもの?」

『そう思っていい』

「それがあるのが、普通なの?」

『魔界ではな』

「へぇー」


 貴族の警備に対して愚痴が止まらないドュルジ。

 ミナリスは綺麗にスルーし、闘技場に戻る。


 たまたま一件目で、昼間から寝ている貴族いてよかった。


「それより、まだ時間あったね」

『ん?試合のことか。そうだな、思った以上に早く見つけることが出来たからな』

「うん、戻ったらすぐに試合、とかじゃなくてよかったね」


 そう、まだ、ミナリスの前の試合が終わっていなかった。

 ただ、それは、かなり長く試合が続いているからのようだ。

 それ程、実力が拮抗しているということだ。

 観客も大いに盛り上がっている。観客が求めるのは、一方的な強者が活躍する試合も見たいと思うが、やはり一番は、激戦だろう。どちらが勝ってもおかしくないぎりぎりの戦いがみたいはずだ。


「でも、もうすぐ終わりそうだね」

『ああ、体力面で差が出たな』


 ドュルジの言う通り、技量では同じだが、体力の差が現れていた。一方は、50代の参加者、一方は、20代の現役の冒険者だからだ。


 そして、冒険者が最後の一撃を当て、勝負があったところで、より歓声が大きくなった。


「私も戻ろ!」











ミナリスが使っている幻惑魔法は、正確にはドュルジが使っています。



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