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超越神の世界旅行  作者: sena
第4章 復讐者編
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78話 不浄世界

「不浄世界」


 その瞬間、効果範囲内のすべてが()()()()

 地面に生えていた草は枯れ落ち、地面は紫になり腐っている。この場所は、屋敷の近くでやっている。敷地を守る壁も範囲内のため、ぼろぼろと崩れ落ちている。

 効果範囲はミナリスを中心に10m程だが、それはミナリスが範囲を制限しているからだ。


 ただ、暗部の者は何も起こっていない。人には効果がないのではなく、効果を及ぼさないようにしているだけだ。そうでなければ、展開して瞬間に死んでいる。


「なんだこれは!?」


 仲間が死んだことにも反応を示さなかったのに、さすがに動揺している。

 今更になって自分が相手しているのが自分たちの想定以上の危険な存在だと気づいた。が、もう遅い。

 この不浄世界は、固有結界だ。外からの侵入も中から出ることも出来ない。つまり、この者らはここから出ることも助けを呼ぶことも出来ない、ということだ。


「クソ!こんな奴だとは、俺は抜けるぞ!?」

「待て!」


 暗部の一人が結界から出ようとする。

 しかし、触れた瞬間、触れた場所から腐り落ちていった。


「!?出ることも出来ないとは……!」

「隊長、こいつをやる以外出ることは出来そうにないです!」

「ああ、やるぞ!」


 ついには、2人になってしまったが、戦意は失っていないようだ。


「そうでなければな面白くないよね!」


 ミナリスは、向かってくる2人に目を向け、手を横に振る。

 それだけで、腐っている地面が盛り上がり、鋭い槍のようになる。


「避けろ!」

「……ぐっ」

「大丈夫か!」

「はいっ、足を掠めただけです!」


 足を掠めただけだが、そこから徐々に腐っていく。持って後数分ってところだ。


「希望を与えようか!私を殺せばこの固有結界、不浄世界は消えるよ!だからほら!頑張って!」


 そんなこと言われても、勝機が見えるわけではない。ミナリスはこの結果内の全てを操れる。もちろん効果が及んだ物に限定されるが。


 もう一度突撃する。


「またそれ?少しは考え……ばふっ」


 ミナリスの顔の前が爆発する。


「おおおおおおおおお!!!!!」


 隊長と呼ばれる男が、短剣を逆手に持ち、振り切る。


(獲った!…………え?)

「がふっ」


 地面から、土の槍が数十本現れ、隊長の全身を串刺しにする。


「別に、一つしか出せないなんて言ってないんだけどなぁ」


 先の爆発で少しでもダメージを受けたかと思いきや、全くの無傷だった。しかも、爆発を煙幕として奇襲したが、ミナリスにはばれていた。


「だいたい、奇襲するなら静かにやらないと。暗殺者っていうんでしょ?」

「死ね!爆炎!」


 火の魔法を使うのか、ミナリスの足元が爆発する。

 残った暗部は狂ったように同じ魔法を使いまくる。


「爆炎爆炎爆炎爆炎爆炎爆炎爆炎爆炎爆炎爆炎爆炎爆炎爆炎…………」


 何回使っただろうか。魔力が枯渇し使えなくなるまで無新で使った。


「はぁはぁはぁ……くっ、これでこの化け物も……」


 土煙が舞い、辺りが見えなくなる。

 貫かれた足を引きずりながら結果外に出ようとする。


「あれ?消えて、ない?……まさか!」


 バッと振り返り確認する。

 その頃には土煙が晴れようとしていた。


 そして、何度も思った。もうやめてくれ、あれで死んでいてくれ、と。しかし、悪夢もような現実は終わらない。聞きたくなかった声が聞こえ絶望に沈みそうになる。


「もう!何度も爆破して、けほっけほっ。砂が飛んできたじゃない!」

「も、う……はは、ははははは」


 全くのダメージを負っていないミナリスを見て、心が折れた。

 眼は虚ろになり乾いた笑みを浮かべながら、笑う。


「あれ?どうしたの?」

『先の爆発が最後の攻撃だった、ということだ』

「え?なんで?まだ攻撃あるよね?」

『いや、ただの人間があれだけ魔法を使えば、魔力はもうないだろう』

「なんで!?まだ、100回も使ってないじゃん!」

『それは、お前が我の魔力を使っているから出来ることだ。たかが人間にそれ程の魔力はない。それに、暗部ということは、基本的にこんな派手な魔法は使わない。切り札だったのだろうな』

「そ、っか。もうお終いか」

『ああ、お前を見つけたのも、感知スキルが高いだけで、強いわけではなかったな』

「まぁ、久しぶりにこんなに攻撃喰らったぁ!楽しかったからいっか!それじゃあ、()()!」


 シュン!と結界が消える。それでも、不浄に侵された空間は変わらない。


「えと、これどうしよう」

『放置しておけ、我らに直す(スキル)はない』

「そうだね!」


 久々に全力とはいかないまでも、初のユニークスキルを使えて満足だった。


『それより、いいのか?』

「なにが?」

『もうすぐ二回戦始まるぞ』

「ああああああ!忘れてた!急いで戻るよ!」


 眼にも止まらぬ速さで走っていく。闘技場目掛けて。











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