表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
超越神の世界旅行  作者: sena
第4章 復讐者編
62/266

59話 復讐者誕生

本作には、神や悪魔が出ますが、既存のものと違うこともあるかもしれないので、そのへんご理解下さいませ!(笑)

 

 神は人を助けない。


 人は危機的状況、絶望的状況になると、助けを求める。

 それは、仲間だったり、知らない誰かだったりするが、一番は、神に助けを求めるだろう。

 だが、神が直接助けることは、ない。


 神に求めても、祈っても、助けてくれないとなれば、誰に求めるか。

 ()()だろう。


 過去にも、悪魔に助けを求め、それに応じた悪魔が、願いを叶えた、という事例はある。

 悪魔は契約を守る。だが、契約するには代償が必要だ。願いを叶えるために、魂をもらうというのが、有名だろう。


 そして、ここにも1人、絶望的状況に嘆き悲しみ、助けを求める人物がいる。








 ★★★★★

 sideミナリス



 年齢にして、10歳程の少女が街を出て、森に入る。

 息を切らしながらも、決して歩みを止めずに、走り続ける。

 息は切れ、心臓はバクバクと破裂しそうな程高鳴っている。


 地面に落ちている葉っぱや、小枝に足を取られ、今にも転けそうだ。いや、膝や洋服を見ればもう数度こけた後だろう。膝と掌には血が滲んでいる。


「はあ、はあ、はあ……っだれ、か……!」


 小さなかすれた声で、助けを必死に求める。

 肺は必死に酸素を求め、心臓の音が頭から聞こえてくる。

 しかし、少女は、走り続ける。

 なぜなら、立ち止まれば、自分が死ぬことが分かっているからである。


「神様……!ミナを助けて……!」


 必死に神に助けを願う。

 しかし、少女の淡い願いは、無残にも叶えられることはない。


「きゃっ!」


 これまで走って来たことにより、体力はとうに底を突いていた。それにより、小さな歪みに足を引っ掛け倒れてしまった。

 そこへ、少女が逃げていた元凶の声がする。


「もう終わりか?いい加減諦めろ」


 諦めるよう言い聞かす。そこへもう一つ声がした。


「ミナリス、お前が逃げれると思うな」

「兄者、もう殺そう」

「そうだな。万が一にも逃げられても困るしな」


 呼び方から察するに、この2人は兄弟だろう。

 兄の方が、どこからともなく剣を取り出す。弟の方は、腰に挿してあった短剣を抜く。そして、少女ーーミナリスに近く。


「ひっ」


 小さく悲鳴を上げる。

 それも仕方ない。まだ、10前後の少女が大の男に迫られるだけでも恐ろしいのに、武器を持ち、明らかな殺意を持って、自分を殺しにかかっているのだ。この状況で、怖がらなければ、感情がないのか、状況の意味がわかってないのか、この状況を跳ね返すだけの力があるのかのどれかだろう。そして残念ながら、ミナリスには、目の前の2人を殺せつだけの力はなかった。


「こ、こないで……!たすけてよぉ……おかぁさん……!」


 そんなことを言っても助けがこないことは、よく分かっていた。

 なぜなら、


「お前の親は殺しただろ」

「ッッッ!」


 目の前で、父親も母親も殺されていた。2人の犠牲により今まで逃げ続けれたと言ってもいいだろう。

 しかし、現実は、ただの少女であるミナリスには酷すぎた。

 目には涙が滲み、溢れ地面に落ちる。


「さて、そろそろ死んでもらおう」


 ぺたん、とお尻を地面につけ、後ろに下がる。

 しかし、足には重りが付いたように動かない。恐怖に体の力が抜けているからだ。

 それでも、助けを求める。


「誰でもいいから、ミナを……ミナをたすけて!」

「だれも助けになんてこない」

「そうだ。兄者と俺から逃げることは不可能だ」


 剣を振り下ろせば易々とミナリスの細い首を落とせる距離だ。

 その時、2人にも、そして、ミナリスにも予想外のことが起きた。


 兄が剣を振り上げた時、漆黒の光がミナリスを包んだ。

 突然のことに、兄弟2人は後ろに飛び距離をとった。それが、後悔するとも知らずに。


 漆黒の光に包まれながら、ミナリスの頭に声が響いた。


『お前か?助けを求めたのは?』

「だれ……?」


 ミナリスは、突然のことに驚き、先のことも相まって、頭に直接声が聞こえたことに恐怖を感じる。


『我は、ドュルジ。悪魔だ。それで、お前か?』

「私を、助けてくれるの……?」

『お前は、力を望むか?』

「欲しい……!お母さんとお父さんを殺したあいつらを、殺せるくらいの力が……!」

『ならば契約だ。お前の望む力を与えよう。代償は10万の魂だ』

「うくっ……うぅ……」


 漆黒の光がミナリスに入り込む。異物が入ってくる感触に、顔を歪め耐える。


「何が起こった!?」

「兄者!この魔力は!?」


 ミナリスから放たれる圧倒的魔力に2人が気圧され、踏み込めない。


 光が全て吸い込まれ、ゆらゆらとミナリスが立ち上がる。


「力が……!」


 今までにないくらいの力を自分のうちから感じ、驚く。しかし、次の瞬間には、普通の少女では絶対にしないようなニヤリとした笑みを浮かべる。


「この力があれば……こいつらを……!」

『っ!?』


 ギンッと睨むと、2人が息を飲む。

 ミナリスは、悪魔との契約により手に入れた力の使い方を自然と理解できた。右手をスッと前に出す。

 すると、黒い炎が現れた。それを、兄の方目掛け飛ばす。


「ッッッッ!!!」

「え?」


 悲鳴すら上げることが出来ずに、()()()()()。骨すらも残らず、ものの数秒で人が()()()







面白いと思ってくれた方評価して貰えると嬉しく思います!

☆☆☆☆☆お願いします!!!

評価してくださった方ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ