39話
次回やっと主人公登場!
ちょっと太樹くんの方が主人公みたいになってて焦ってます(笑)
かなり生徒とも仲良くなったと思う。
最初は、勇者という称号のせいか、こっちが寄っても何を話していいのか分からないようだったけど、自然と魔法の話で盛り上がったり楽しかった。
光輝くんは、やっぱり女生徒と仲良くなっていた。
本当なんなんだろ。行く先々で女作るハーレムやろうだ。
やっぱ顔!顔なのか!
さすが異世界、しかも貴族。綺麗どころが多い。
あと、実際に金髪縦ロールなんて初めて見た。ヘアアイロンとかないのにどうやってるんだろう?
アニメとかで見るヒロインの髪型って謎だよね。
いよいよ今日が入試だ。
つまり、殿下たちが入学してくる日だ。
受けるのは、5000人もいるらしい。
その中でも受かるのは、ほんの一部。
魔法学園を卒業すれば、将来が約束されたようなもので、ワンチャンを狙っている人が多い。
そんなことで受かるはずないのにね。
貴族の中には、賄賂を贈って不正入学なんてこともあったらしいけど、なんか、レインって王子のおかげでそう言った貴族が一掃されたって話だ。
全員殺したのかな?
ちらりと、王都を見て回ったけど、ブラント王国に比べて活気があって、驚いたことにスラムがない。
ありえないことだ。この文明レベルでスラムがないなんて。話を聞くと、これもレイン王子のやったことらしい。
「なんか、転生者っぽいんだよな〜」
「ん?なんか言ったか?」
「いや、街の人に話を聞けば、レイン様レイン様っていうでしょ?」
「ああ、それな。よく聞くな。そんなすごいんか?」
「らしいね。昼まで待っとこうか、その弟と妹が今日入学するみたいだから」
昼には、結果が出るからそれまで待つ。
それまでは普通に他の授業やらなんやらで暇をつぶす。
そしてお待ちかねの昼になった。
「多分終わったかな?」
「…………」
今僕たちは、Sクラスの教室にいる。
僕たちって言っても健と2人だけど、他の生徒(勇者組)はあまりこの教室には来ないっぽい。
自主練したりとか、で健の反応がないから隣を見ると見事に爆睡していた。
スパンッ!
「いでぇ!?」
「おはよ。起きた?」
「いやなに!?」
「そろそろだねって話」
頭を叩いて無理やり起こす。
「それにしても、叩かなくても……」
「だって起きないじゃん」
「だからって叩かなくても、痛いんだけど……HP5万くらい減ったぞ」
「いや、ごめん」
それは居た堪れない。
そんな強く叩いてないけどなぁ。
ステータスが高くても、いつもフルの力を使ってるわけじゃないけど、何かの動作をした時は自然と力が入るんだよなぁ。
「んで、なんの話?」
もう一回話そうとした時にドアが開いて、校長先生と知らない3人が入って来た。
「みんな席着いて」
教室にいたみんなが椅子には座らずに机の横で跪く。
金髪の美少年が口を開いた。
「席着いていいよ。……パーティー以来だね。ここでは、身分は関係ないから気楽に行こう」
ニコって笑いながら言った。
隣にいる美少女がこっちを見た。多分、気のせいじゃないと思うよ?
美少年と同じ金髪に、身長は150cm程。12歳とのことだけど、胸が大きい。DかEはある。ロリ巨乳ってやつだね。
「あなたたちが勇者さん?」
「……」
健もぼーっとしている。
あまりにも可愛いからだ。ブランドの姫様よりも確かのに可愛い。
不覚にも見惚れてしまった。
返事がないから、小首を傾げながら再び聞いてくる。
「勇者さんであってますよね?」
「そうです。あなたは?」
「あ、申し遅れました、ウィルムンド王国第一王女、アーリア・ヴァン・ウィルムンド と申します」
「佐藤太樹で」
「大西健って言います!!」
言ってる最中に割り込んできた。
顔を真っ赤にして、鼻息荒くしながら言っている。
困惑しながらも丁寧に答えている。さすが王族だ。
「タイキさんとタケルさんですね。これからよろしくお願いしますね」
微笑まれながら言われてドキッとしてしまったけどこれは仕方ないと思う!
それから、世間話を交えつつアーリア王女の兄のことを聞いた。
レイン殿下のことになるともう1人の王族、アーク第二王子も話に入って来て、熱弁し出した。
2人とも兄のことが好きすぎて軽く引く程だ。
特にアーリア殿下は、顔を赤らめて絶対に恋してる顔だ。
ブラコンだ、2人とも。
なんとか、レイン殿下と話せるように約束を取り付けた。
予想していたかのように、明日会えることになった。
勇者全員で来て欲しいとのことだった。
敵か味方かは分からないけど、注意はしておいた方がいいと思う。