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超越神の世界旅行  作者: sena
第2章 勇者編
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38話

 今から、一週間後には2人の殿下が来るようだ。

 もっぱら、その噂で持ちきり状態。


 ウィルムンド王国では、第一王子が強いのは周知の事実らしく、その弟子でもある2人の殿下も強いらしく期待されている。

 本来は、入学には学科と実技試験がある。

 その点数によって、クラスの振り分けがされる。


 僕たちの場合は、『勇者』と言う肩書だけでSクラスになったけど、ちゃんと実力もあるから大丈夫だと思う。

 それで、そこまで言われる人たちなら、必ずSクラス確定ってことだろうから、すぐに会えると思う。


 それで今日、僕たちは今、練習場に来ている。

 なんでも、Aクラスの授業を受けようと思って、健と僕の2人で行ったんだけど、ちょうど一時限目が実技らしくて、こっちに来てまで早速第一練習場に来ている。

 大きい学園らしく練習場の数も5つもある。1〜3が普通の訓練場、4が威力の高い魔法を使っても大丈夫のような強固な結界が張られている訓練場、5が決闘場となっている。


 身分ではなく力がほぼ全ての学園だ。

 ランク付けもされているみたいで、上位はSクラスで独占している。当たり前だけど、強いからSクラスな訳だから。

 順位を上げたい場合は手っ取り早いのが、上位の人と決闘で勝てばいい。


 強さが全てって言ってるけど、きちんとした公式の場じゃないと駄目みたいだ。

 前準備に工作したり、毒を盛ったり、それこそ賄賂なんて絶対にダメ。酷い時は一発退学もあるみたいだ。


 それで、話を戻すけど、Aクラス15人程。

 教師は、冒険者ランクのA以上が採用されるとのことで、質はかなりいいみたい。


「今日は、勇者の二人が来ている。何か質問などあるか?」


 教師の先生は、ガッチリとした体格で服の上からでも分かる程筋肉を隆起させたおっさんだ。

 ガチムチのおっさんで、でも生徒を見ると意外と尊敬されているみたい。

 金髪の少年で、自分に自信溢れている坊ちゃん的な男の子が手をあげた。


「勇者って強いんですか?」

「そうだな、俺も実際に見たことないから分からんが……よし、お前たちの中で戦いたい奴いるか?」


 先生がそういうと、数人が手をあげる。

 てか、なんかまた戦わされる方向になってるんですが。


「じゃあお前たちがやってみろ。2人もいいな?」

「いいんじゃねぇか、太樹?」

「……また、勝手に決めて、全く」


 やっぱりノリノリの健だ。

 ここでは、刃を潰した模擬剣を使うようで、先生から一本の剣を渡された。

 7人手をあげた生徒がいたみたいで、僕が4人、健3人の相手をする。


「では、始め!」


 先生の合図に、1人が突撃してくる。

 わざわざ相手に合わせる必要もないので、相手の懐に入り腹パンを決める。

 それだけで、4人がお腹を押さえながら蹲って吐きそうにしている。


 健の方も剣を使って、ちゃんと手加減しながら倒している。

 魔法学園だから魔法を習っているけど、そんなもの使う暇さえなく一撃の元に沈んだ。


「…………」


 先生も放心している。

 Aランクの冒険者と言っても、僕たちのステータスはSSSは超えていると思おうから、先生程度だと手加減しても見れなかっただろう。


「先生、こんな感じでいいですか?」

「…………」

「先生?」

「はっ!今何が起こった?」

「ただ腹パンしただけですよ」

「い、いや、そうじゃなくて、な……」


 歯切れが悪いけど言いたいことは分かる。

 いくらなんでも強すぎだろって感じかな。

 チート使ってるようなもんだからね。そこは仕方ないと思う。

 うーん、うーん、唸ってる先生を放置して、生徒のみんなに自己紹介でもする。


「僕は、佐藤太樹って言います。太樹って呼んで欲しい。で、こっちが」

「俺は、大西健!健でいいぜ!」

「それで、僕たちの強さは分かってもらえたと思う。この学園に来たのだって魔法のことを詳しく知るために来たんだ」


 本当は違うけど、主目的は言わなくていいよね。


「タイキたちが別の世界から来たって本当?」


 貴族(だと思われる)から、質問された。

 みんなからしたら、眉唾物だろうからね。異世界から来たなんて。


「うん、そうだよ。こことは別の世界から召喚されたんだ」

「へぇ!ってことは、前の勇者様と同じ世界から来たのかな!」

「前の勇者?」


 先代がいるってのは知ってたけど、どのくらい前にどのくらいの人数がいるのかは調べていないため分からない。ただ、日本にあるような物がこっちにもちらほらと見かけたりはしたから同じ時代の人が召喚されたと思う。

 時間列とかどうなってるんだろうね、本当に、もしかしてパラレルワールドとかあったりして。


「そう!魔王を倒した勇者様!仲間と一緒に倒したらしいんだけどその時は1人だったって聞いたけど、太樹たちは多いよね?」

「僕たちは、クラス丸ごと召喚されたからね」

「どんな世界だったの?」


 目を輝かせながら聞いてくる。

 1人では、めん……じゃなくて大変だから、健も巻き込んで話し始めた。

 飛行機とかテレビとかスマホの話あたりは信じてないみたいだけど。


 それから、先生も話を聞き始め、1時間丸々潰れた。


 いや、授業しなよ。







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