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超越神の世界旅行  作者: sena
第2章 勇者編
37/266

34話

メンテで投稿出来なかったので2話分まとめました。

長いですが読んでくれると嬉しくです!

 2日目の朝。35層にいる太樹です。

 昨日の夜隣がうるさくて寝辛かったです。


 理由はと言うと、テントを持ってきたんですけど、僕たちと光輝くんたちで分かれて寝ました。で、そこまで言えば感の鋭い方はわ分かると思います。そう、おっぱじめやがったんです。僕たちのパーティーには恋仲がいないので、もちろんそんなことはパーティー内ではしてないんですけど、隣でやるもんですからそれはそれは寝辛く、魔法まで使いましたとも。防音の魔法を向こうのテントにかけて、音が漏れないようにしましたとも。


 とまあ変な口調になってしまう程だった、と言っておこう。

 まさか、この状況でやるとは思ってなかった。僕のパーティーメンバーにすら負けたのが悔しかったんだろうか?それを、取り巻きにぶつけたと思っておこう。


「昨日はよく眠れたかい?」


(お前が言うな!!!)


 よしっ!偉いぞ僕!我慢でき


「お前が言うな!!!!!!」


 信介が大声で言った。僕が我慢したことを言った。普段大人しめの信介が大声を……それほど悔しかったのか。


「え……どうした?」


 本気で分かっていないんだろうね。取り巻きの1人はなんのことか分かったみたいでかおをあかくしている。


「ほらほら、信介。大人しくしましょうね〜」


 後ろから羽交い締めにして、止める。今にも殴りそうな雰囲気だったからだ。

 日本の時ならいざ知らず、この世界に来てレベルが上がった今は本気で殴るのはまずい。日本で言うなら、人の頭を金槌で思いっきり殴りつけるような感じだ。


 そんなことは置いといて、36層に降りた。

 今までは、猿に狼に熊などの魔物が出てきたけど、36層で待っていたのは、蜂だった。

 全長30cmの蜂。


「今度は、虫かぁ〜」

「って言うか、数が多いんですけど!?」


 蜂は生息地に1匹だけいるってことがないように魔物でも団体さんで行動している。つまり、数十匹できている。その数、50強。


「いや、剣で切るより魔法使いなよ」


 そう言い僕は、炎で焼き尽くす。


「ほら、行くよ」


 ここまで、一緒に来て分かったことがある。

 この勇者くんたち、攻略に時間がかかり過ぎる。一層一層の進み具合が遅すぎる。今までこんなふうにやっていたなら、ちょっとびっくり。


 40層のボス。

 でっかい蜂。瞬殺だった。蜂と言ったら毒というだけでステータス自体高くなかった。


 50層のボス。

 白い体毛の猿?ゴリラかな。

 筋力がアホみたいに高くて、速度も思ったより速くて一発もらってしまった。腕が吹っ飛ぶかと思って、反射的に殴ったら上半身がグシャッてなった。


 60層以降。

 なぜか、魔物がいない。


「魔物いなくね」

「そうだね、なんでなんだろ?」

「待って」


 気づいたことがあるから呼び止めた。


「なんだ?」

「ほらここ見て」


 壁の一部を指差しながら言う。

 そこには、血がついていた。迷宮ないで死んだ生物はどういう原理か吸収されるらしく、死体なども時間が経てばなくなるらしい。実際にその場面を僕は見たことがないから本当かわからないけど。


「多分、ここからの層には魔物はいないと思う」

「血があるから?」

「あ」


 信介は気づいたみたいだ。


「多分思った通りだと思うよ。気配察知を最大まで広げてみたけど全く引っ掛からなくてね。一掃されているみたい」

「は?……いやいやいや。ありえないよ、太樹。一層だけでもどれだけの魔物がいると思ってるのさ。それに、SSSの迷宮だよ?個々の魔物も強いしありえないでしょ」


 光輝くんが言ってくるけど、ここに来た理由を忘れてないかな?


「ここに来た目的はなんだったっけ?」

「正体不明の魔物の調査、討伐……」

「そそ、つまりねこの惨状を起こしたのがその魔物じゃないかなって」


 みんなが気づいたみたいだ。

 それに、その魔物の強さも。Sランクの魔物、中にはSSランクの魔物もいたはずだ。


「推定でもSSSはあると思う」

「SSSって……確か、1匹で国を相手にできるって言われてる……?」

「そうみたいだけど、まあ強さはピンキリだろうけど、弱くても一国を相手に……魔物のことを少し調べてみたけど、黒い龍が現れた時は、大小様々な国が10ヵ国は最低でも滅んだみたい」

「うそ……でしょ?」

「まあ、歴史だから多少盛られてるかもしれないけど、盛られていないなら、本当にやばい敵だね」


 竜と龍似ているようで次元の違う強さだって話なんだけど、その話は本当だと思っている。


「それより進もうか、走って行こう。魔物を気にせずに行けるから飛ばすよ」

「あ、ちょっ、待って!」


 一応みんながついてこれる速さで走っているけど、僕にしては、かなり焦っているみたいだ。

 そして、目撃証言があった70層に到着した。


「本当に1匹もいなかったね」

「うん。なんか不気味だね」


 この階にも魔物がいない。

 どうなっているんだ?ここで見られたってことはここより先に言っているはずなのは分かるけど、どんな速さで進んでるんだ?


 ここまでずっと森でマップもない状態で普通のパーティーだと難しいけど、僕は鑑定で正しい道が分かっているから迷わない、とはいえさすがに距離があるね。

 それに、この迷宮が、100階層以上あったらどこまで行っているのかも分からないし、魔物のレベルが想定以上に高い場合があるかもしれない。その時、僕は大丈夫だけど……チラッと後ろを見る。


「どうした、太樹?」

「なんでもないよ」


 健が反応してくるけど、って息ひとつ乱してないけど、光輝くん側の女子は乱れてきている。

 もっとあげたいけどついてこれそうにないか。


 そんなことを考えていると、血痕が新しいものを見つけた。中には、魔法を使われたと思われる惨状もあった。凍っているところや爪痕みたいな切り裂き傷、壁に3本の爪で切りつけたには大きすぎる傷がある。


「待って!」


 大声を上げて止まるように言う。

 500m先に生物反応があったからだ。


「この先に対象がいると思う。それに、ここまでの戦闘痕を見ると、かなり強い。……光輝くん、

 絶対に最初に攻撃しないでね。相手に敵意がない場合は、攻撃しないように」


 念の為注意しておく。


「覚悟はいい?」

『うん』


 返事を聞いて行く。

 対象まで300m。向こうは気づいていたみたいで、その場所から動いていない。まるで、誘い込もうとしているみたいに全く動いていない。


 100mに近づいた時、


『我に何か用か?』

「!?」


 頭に直接声がした。


(念話ってやつか!まずい!これはさすがに!)


 鑑定せずとも分かる強さ。今の僕より圧倒的に強い。

 それでも、会話できることはありがたい。


 =============================

【名前】ハク

【種族】神獣種 【性別】雌 【年齢】5740歳

【称号】西を司るもの、風を司る者、氷を司る者、四神の1柱、神の獣、レインのペット、****

【Level】12000

【HP】312.000.000/312.000.000

【MP】298.000.000/298.000.000

【STR】368.900.000

【VIT】326.900.000

【DEX】400.000.000

【AGI】720.800.000

【INT】560.000.000


【ユニークスキル】

 [氷雪世界][聖槍牙][風の標][超回復][王の威圧][人化][変形][黄金結界][無限回復]


【スキル】

 [身体強化Lv.MAX][氷装Lv.MAX][超鑑定Lv.MAX][超隠蔽Lv.MAX][超再生Lv.MAX][気配察知Lv.MAX][魔力感知Lv.MAX]


【魔法】

 [風魔導Lv.MAX][氷魔導Lv.MAX][雷魔導Lv.MAX]


【オリジンスキル】

 [******][**][****]

 =============================


(やばいやばいやばい!しかも鑑定した瞬間こっちみた!)


 それはつまり、鑑定したことがバレたってこと。それに、文字化けしている。


(オリジンスキルってなんだ!?)


 聞いたことも見たこともないスキルだ。称号にも文字化けがある。それに何より、


「神獣だと!?」

「なに?」


 神獣……日本で四神とか聖獣って呼ばれている魔物っていいうか神に近い。神がいるかどうか分からないけど。

 僕の呟きを聞き、みんなの顔がこっちを向く。

 しかし僕は、そんなことに反応することすらできない。


『もう一度問う。何をしに来た?』

「僕たちは、突然現れた魔物を調査するためにきました」


 相手は神獣、念の為に敬語で話す。それに、嘘を吐くのは愚策。

 それと、称号を見て驚いたことがもう一つ、()()()()()()()とある。この神獣を従魔ですらなくペットにできるほどの人物。


『ん?お前たち召喚された勇者たちか』


 それも知っている?神に連なるものか、この世界にいるどこかの誰か。


「おまグフッ!?」

「そうです」


 光輝くんが怒鳴りつけようとしたため腹を殴って黙らせる。


「それで、あなたは何をしにここに?」

『我か?我は主人から遊んできてこいと言われてな、迷宮を転々としていただけだ』

「では、ブラント王国に何もするつもりはないと?」

『元々遊び相手になるやつが全然いないからここに来たわけだが……ふむ、そこのやつ以外雑魚ではないか』


 雑魚と言われて、苛立っている者数名。確かに、まだ弱いけど時間が経てば経つほど強くなるのが勇者だ。


「まだ、召喚されて」

『知っている。それより何か?調査とやらは終わったか?』

「うん。国に害を及ぼさないなら大丈夫だよ。それで教えて欲しいのだけど」


 白虎が顎で先を促す。


「この迷宮は何階層まであるの?」

『127まであったぞ。つまらんかったな』

「ありがとう。僕たちは用が済んだから帰るよ」


 帰ろうとすると、呼び止められた。


『主人がお前に興味を持っていたぞ。それと、もっと強くなれ、だそうだ』


 それだけ聞き、帰る。


 上層に戻ってきた時に緊張が解けたのか喋れるようになった。


「あれは、なんだ?太樹」

「近づいたら体が震えて」


 みんなも感じたんだろう。ただそこにいるだけで感じる圧倒的な存在感。ハッキリとは分からなくとも本能あたりで感じたんじゃないかな。


「あれは神獣、一度は聞いたことあるんじゃない?白虎って」

「白虎ってあれか?四神の西を司っているっていう……」

「そう、その白虎……くっぬかった。あんなのがこの世界にいるとはッ……」


 なんとなく予感はしていたけど、ここまでとは。


「見えたのか?ステータスが」


 白虎の主人が言っていたらしい、もっと強くなれ。そのままの意味だろう。SSSランクの魔物にも勝てる自信がある。魔王がそれより弱いとは考えられないけど、SSS5体くらいまでなら種類によるけど相手に出来るくらいは強いと思っている。

 100倍にしても足らない程の圧倒的ステータス差、1000倍にしてやっと素のステータスに並ぶ。もっと強化したとしても向こうも強化スキルがある。それに、謎のスキル。


「太樹?おーい太樹!」


 僕の鑑定で見れないもの、ということはそれより上位のスキル、だと思う。


「太樹!」


 そこでやっと、健が呼んでいることに気づいた。

 それほど、熟考していたみたいだ。


「どうしたの?」

「どうしたってお前、大丈夫か?まあいいか。それより、あの白虎のステータスは見えたのか?」

「ああ、それね。うん、見えたよ」


 オリジンスキルのことと、称号欄の見えないところ以外を教えた。


「……う……そ…………」

「…………見間違え、ってことじゃないのか?」

「太樹くんほんと……ですか?」


 光輝くんにいたっては反抗的な態度を思い出したのか顔が引きつっている。


「うん。それに、()()()()()()()っていう称号があったんだ」

「ぺっと?あれが?」

「そう。つまり、あれを従えられる程の強者がいることが分かった。それが味方かまたは、中立ならいいけどもし、敵だった場合勝てない」

「それほどなのか……。太樹でも無理なの?」


 素のステータスが1000万に行けばステータス上で対抗できる、と思う。でも、あの謎スキルがなんかこうよく分からないけど、とにかくやばい雰囲気だということは分かる。


「なあなあ、四神ってことはさ、他にも3体いるってことじゃね?」

「確かに。青龍、玄武、朱雀。そして、麒麟はいるか分からないけど、とにかく3体は確実にいるね。それも、レインって人?の元にいるかは分からないけど」

「それって不味くない?」

「まずいってもんじゃないと思う。軽く世界の危機ってレベルだね。あれが暴れれば」


 暴れるところを想像したのか、サッーーと血の気がひいた。

 ただ、守り神近いはずだから、大丈夫だと思うけど。


「早く、地上に戻ろう。報告しないといけないけど、無闇に軍隊を送ったりしないよに言わないとね」





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