2話
勇者を召喚する国は帝国じゃないところにします!
sideレイン
1年が経ち1歳になった。
そして、記憶が戻り、今の状況を理解する。
「うむ、力はこの1年で馴染んだか。でも、人間の身体は脆いな、転生する前にまた何重にも封印をしておいてよかったな」
車に轢かれるために普通の大人並みにステータスしたとはいえ、そのままにしていれば、親たちが危なかったからな。
これから、少しずつ封印を解いていけばいいと思い、まずは、親に俺の説明をするために会いにいこう。
ーーーコンコン
「だれだ?」
「父上、俺だ。少し話をしようと思ってな。」
ガタッとイスから立ちがる音がしたが無視して入る。中に入ると、驚愕の表情を浮かべ固まっていた。その間に、念話を使い母親にもこの場所に来るように言う。驚いたようだが、すぐ来るとのことだ。精神安定の魔法を使い落ち着かせる。
2人揃ったところで、自分のことを少し話した。神だということと、転生してきたことを。
そこで少しこの世界の話をしよう。まずは、普通に魔法やスキルが使われていることから、なんとなくわかっているだろう。よくあるRPGゲームにあるような剣と魔法の世界だ。ステータスがあり、魔物がいて冒険者が、倒し生計を立てる。もちろん中世レベルだから、日本のような文化や生活レベルではないからその辺は、自分の部屋を空間拡張し、ひろげる。そして必要なものを創っていけばいい。
と、話がずれたな。転生者や転移者もいる、歴代の勇者がいい例だ。転生者は、記憶がある場合もない場合もある。あったとしても、基本隠して生きている方が多くなかなか知られていないが、転移者の存在は知られている。勇者のように召喚されることや、次元の穴に落ち転移することがあるからだ。
この世界のことはこのくらいでいいだろう。
ある程度自分のことを説明して、2人の反応を見る。
「…………レインはこれからどうするのだ?」
まだ、俺が神だという意識がないのかいつもの口調だが、少なからず動揺しているようだ。
「別にどうもしない、所詮この世界も暇つぶしだ。それに、王族を選んだのもはじめから地位がある方が何かと楽だと思ったからだ。父上たちは、普通にしていればいい。俺に気を使うことも、遠慮することもしなくていい」
「そうか……まだよく飲み込めてないがある程度理解した」
母親は、目を瞑り状況を整理しているようだ。手を固く握っていることから、なかなか信じられないのだろう。
「ではな、何かあったら呼んでくれ」
「あ、ああ」
そう言って、部屋から出でいく。
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さらに3年が経ったある日妹と弟が生まれた。
さらに11年が経ち、15歳になった。
王子としての仕事をしたり、攻めてきた魔物を殺したり。騎士団に訓練をつけ練度を上げたりしていた。
そういえば、まだ正式な名前を言ってなかったな。この世界での俺の名前は、レイン・ヴァン・ウィルムンド。ウィルムンド王国の第一王子だ。父親は、ヴィスト・ヴァン・ウィルムンド、母親は、フィリア・ヴァン・ウィルムンド。そして、妹と弟2人とも11歳だ。弟のアークは、妾の子だが分け隔てなく愛情を受けているため差別されたりしていない。
そのせいもあってか、2人とも、重度のブラコンになってしまったが、可愛いからなんの問題もない!妹のアーリアは、アークと一緒に俺と寝たり風呂も一緒に入ろうとするためメイドたちは微笑ましくしているが、父親は俺の正体を知っているため微妙な表情をしている。
この数年間、王都に出かけたりしてわかったことは、治安はいい方だがスラムがあたりまえのようにある。まずは、そこから、なおしていった。
その甲斐もあって住民からの評価が、かなりのものになっている。もちろん、そうなるように演じていたがなかなか面白いから気に入っている。
「…………おい、帝国やら周りの国について調べてこい」
何もない空間に命令すると、レインのすぐ後ろに黒い影のような存在が現れ、跪いたまま恭しく頷いた後音もなく消えた。
「帝国がきな臭いからな」
自分で調べようとすれば、簡単にわかるがそうはしない。この世は所詮暇つぶしだ、王族に転生したし王らしく人を使って遊んでみようか。
この後の世界が、どうなるのかはまだ誰にもわからない。レインただ1人を除いて。
「せいぜい俺をたのしませろ…………くふふ、くははははは!」
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side???
禍々しい魔力を放ちながら、玉座に座っている人物が話した。
「四天王を全員集めろ」
ただ一言命令した。
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sideある王国
「はぁはぁ、ついに成功しました!勇者様この世界をお救いください!」
そして世界はまわり出す1柱の神のために
次回戦闘シーン入るかも?です!