25話 レインと配下のお話
唐突の主人公サイド!
レインとアストレアの会話!
レイン対大勢(何百万単位)のシーンを入れたいのですが、そこまでどうしましょうか……。
ああああああああ!!!
それでは、どうぞ!
sideレイン
レインの部屋でふわっふわのソファーに腰掛けながら、アストレアと勇者について話している。
「ほお。強いスキルを持っている奴もいるみたいだね。どう思う、アストレア?」
「はっ。未熟かと思いますが、鍛えれば九華クラスに届くものもいるかと」
「固いよアス。2人しかいないんだからもっと気楽にな」
「いえ、我々の創造主ですので」
「ったくもー、アシュリーくらいじゃない?まあいいけど。で、佐藤太樹って子でしょ?」
「そうです。神才の称号もありますので、それに圧倒的な闘いの才能があります。主の作った暴龍の団長どもより才能は上かと。鍛えれば、短期間で神人になれるかと」
アストレアが人間を褒めるなんて珍しい、と思う。
基本スタンスで、アストレアと言う人物は、人間を下等種、と言うか、俺から創られていないもの全てに対して興味がない。時には見下すこともあるほどだ。
「お前たちレベルにはどうだ?」
笑いながら聞くと、
「お戯れを。主が手を加えなければ、我々を超えることは何人たりとも不可能でございます」
キッパリと断言した。
「確かにな。ステータスなんかに縛られているんじゃ無理だよな。いくら上がったところで、存在の格が違うんじゃダメージが入らないしね」
ゲームで言うところの、序盤などに出てくる絶対に勝てない敵、みたいな感じだ。
どうやってもストーリーと言う、もっと言えばゲームという枠にある限り勝てないみたいなそんな感じだ。
「この世界も結構上位らしいぞ?」
「そうみたいですね。四神がいるとは、思ってもいなかったです。前のこの世界の管理者が置いたんでしょうか?」
「多分なー。明かにあいつじゃなさそうだし」
「主は、会ったと仰いましたね。どうでした?」
「アリアとかいう奴でな。新人だろうな。俺のこと知らなかったし」
「まさか、上級神で主のことを知らないとなると本当に最近誕生したんでしょうね。それにしても、最上位の者らが教えたりしなかったんでしょうか?」
「視たところ200くらいしか生きていないらしい。ここ500年くらいは神界に行ってないしな。今度行ってみるか、どうだ着いてくるか?」
「お許し頂けるのであれば、主の御側に」
恭しく跪きながら言ってくる。
そんなことしなくてもこいつらはいいのに。
こいつは自分のことを、俺の剣だと思っているから使って欲しんだろう。
まあ、そんなことは置いといて。
「なんで、あの牛から逃げてるんだろ。戦えばあの勇者くんたちで倒せたのに」
「咆哮で恐怖に呑まれたのでしょう」
あの中に、『領域』のスキルを持っている奴と、『意識誘導』を持っている奴もいて、あの程度の敵には、レベル差を無視して結構簡単に倒せたはずだ。
それに、勇者の称号でステータスに補正もかかっているし、レベルアップによって数レベル上がっただけでも各段に最初のステータスとは違うのに。
「やっぱ、日本からってのが理由なんかね」
「そうですね。日本というより、地球は平和そのものでしたから。核を持っていても使わずに睨み合っているだけですから」
核を何発も撃てば地球が滅びるから使わないんだろうけど、つまらないんだよな〜。
だから転生したんだし。
「それより、太樹くんってスキルの詳細全部知らないのかな?絶対鑑定なんて太樹くん1人しか持っていない貴重なものなんだけど……もしかして、物体にしか使ってないっぽい」
「それは、なんというか……」
太樹くん1人しか持っていないユニークスキル『絶対鑑定』、そのスキルの真骨頂は擬似的な過去視が出来ることにある。
空間を視ることによって、そこで起きた出来事を知ることが出来る。
それに、ステータスだけしか表示していないけど、きちんと見ればその者も次に取る行動も分かるという未来視の力もある。
「感が鋭いために、考えながら動くことが苦手なのでは?」
「あ〜そっか。第六感的なの持ってたね。それでか」
考えるより動く!というスタイルでやっているみたいだけど、それが理に適っているため疑問を持ったり、スキルの詳細を把握するのをやってないってことか。
「話変わるんだけどさ〜この勇者くんたち戦争に使われるよね」
「もともと帝国やこの国に対抗するための手段として勇者召喚を使いましたからね」
「魔族に抵抗するためとか言っていたけど、今の魔王軍はめっちょ強くなっているんだけどダメじゃない?」
「主が力を与えましたから」
「魔王名乗ってんのに弱過ぎて話にならんから力与えたけど、勇者にもなんかしたほうがいいかな〜?」
「主は接戦が見たいのですか?それとも、一方的な虐殺が見たいのですか?」
アストレアが質問してきた。
こっちを見たいって言ったらすぐに実行しに行きそうな感じがする。
顔は無表情だが、尻尾があれば、ブンブン振っているのが分かる。命令を今か今かと待っている犬みたいだ。
「どっちも、かな。お約束みたいなピンチに覚醒イベントなんていらないんだよね。死ぬときは、絶望に沈みながらがいいかな〜」
さらっと恐ろしいことを言う。
よく、空想の物語で、主人公が絶体絶命になったら、叫んだり、突然力に覚醒したりして、逆転することがよくあるけど、つまらない。
茶番だそんなもの。
「そんなわけで、しばらく放置でいいかな。もうすぐ会うだろうしね」
顔に笑みを浮かべながら言った。
この言葉の意味が分かるのは、もう少し後のお話し。