16話 勇者召喚
すっごく短いです。
勇者召喚。
異世界より召喚される者。驚くような成長速度で強くなり、強いユニークスキルを持ち、スキルの成長率も高い。
もちろんそれだけ強い能力を持った者を召喚することもできるが、普通は小説であるような何の能力も持っていない者を召喚するために用いられる。
というものの何も適当に選んでいるわけではなく、素質のある者のところに召喚先が繋げられる。それに、世界を超えるほどの召喚は、とてつもなく力を使う。大量の魔力を使い、召喚陣も知っている者もいないためほぼ行われない。
sideブランド王国
「よ、よし出来たな……はじめろ……っ」
祈るような声で命令を下したのは、ブランド王国、国王だ。
それに答えるのは、美しい姿をし、豪奢なドレスに身を包んだ女性だ。10代半ばのようだがドレスを押し上げる胸は、女を思わせるほど豊かだ。
床に描いてある魔法陣に向けて魔力を注ぎながら、『召喚』のスキルを発動させる。
魔力には自身があったが、どんどん注がれそれを吸収していく。
右手に持った杖を力を込めしっかりと握り締め、杖の先端に付いている宝玉の魔力を使う。
とうに自分の魔力が尽き、顔も青を通り越して白くなっている。汗をだらだらと流しなが足元も覚束ない。いつ倒れてもおかしくないくらい消耗しながらも自分の役目を全うしようと頑張っている。
どのくらい時間が経ったのか、陣が光り始め、強烈な光を放った。
「はぁはぁ、ついに成功しました!勇者様この世界をお救いください!」