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超越神の世界旅行  作者: sena
第6章 世界侵略編
144/266

141話 よくある話

 

 正義を成すためには、力が必要だ。


 時には、暴力だったり。

 時には、権力だったり。


 それを成すための力が必要不可欠だ。


 口で言うだけならだれでも出来るのだから。







 sideレイン

 俺が日本を去ってから、早二ヵ月。


「はぁはぁ、ここまで来たぞ、()()!!!」


 俺は今、魔王と言われていた。

 第15420世界。

 そこは、よくあるファンタジー世界の一つだ。魔法があって、魔族がいて、そして勇者がいる。


 そして、元々この世界には、魔王がいた。魔族を従えさせる、勇者の敵が。だが、そいつを殺し、俺が魔王として君臨している。もちろんそれにも理由がある。


 原因となったのは、お姫様だ。

 異世界召喚なんて言う他世界の力をあてにしたわけではなく、本当のこの世界の勇者だ。俺がこの世界に来た時には、勇者として選ばれ、訓練を受けていた。そして、それなりに強くはなっていた。


 その時の魔王軍の幹部を二人も倒し、「人類の希望だ!」と言われていた。

 魔王を倒した暁には、姫と結ばれる。王からも認められていた。


 だが、キスもしていない。小学生並みの恋愛をしていたのを見て、微笑ましかったんだ。だから、寝取ってみた。


 え?何言っているか分からないって?


 例えば、誰かがとても美味しいと言っていた料理があったとする。それを食べたいと思っても仕方ないだろう。


 ん?意味が違うって?いいんだよ、雰囲気が分かれば。

 まぁ、何が言いたいかと言うと、姫を寝取ったら、勇者がお怒りに!俺を魔王認定してきたと言うわけだ。だから、お望み通り魔王になってみた。当時の魔王を殺してな。


「ラフファナを返せ!!!」


 ラフファナと言うのが、件の姫の名前だ。


勇者の一撃(ブレイブスラッシュ)!!!!」

「痛い、凄い痛いぞ」


 勇者の身なりを見ると、お決まりの聖剣、鎧。それに、五指にはまっている指輪。ステータスを底上げするもの。魔法の威力を底上げするもの。体力を回復するもの。魔力を回復するもの。状態異常を防ぐもの。完全装備で俺と対峙していた。


 俺が痛いと言ったのは、ダメージを受けたからではない。その、攻撃の名前だ。必殺技なんだろうが、そんな名前つけるか普通。


 だが、痛い技名に反して、剣から極太の光線が俺を切り裂こうと迫る。威力は、まぁまぁあるらしい。


「もう一度だ!!!」


 片手で光線を散らす。

 驚愕しながらも、再度同じ攻撃をする。だが、今度は、さっきよりさらに太い。


「それも無駄だ」

「魔王!!!」


 光線が効かないと分かったらすぐに接近戦を挑んでくる。


「ラフファナを返せぇ!!!!!」

「それしか言わんのかお前は……」


 呆れたように言いながら、俺は勇者の攻撃をいなしていく。

 剣術にも才があったのだろう。付け焼刃ではなくきちんと基礎から学び自分の剣へと昇華させている。だが、それでも、届かない。俺には届かない。


「はあああ!」


 上段からの斬り払い、そのまましゃがみ低い体勢からの突き。見事な連撃だ。

 それを俺は、無駄だとでも言うように、指で()()()


「な!?くっ、離せ!!!」

「離せと言われて離すわけないだろ……まぁ、離すけど」


 両手で柄を握り締め、引き抜こうとしたり押し切ろうとしたりしていたが、ビクともしない。そこで、思いっきり力を入れたところで、パッと手を離す。


 引き抜こうとした瞬間に離されたせいで、バランスを崩し、尻餅を付こうとしたが、さすがは勇者と言ったところか。地面に着く直前で手を付き、素早く後ろに下がる。


「大体、なんでそんな怒ってるんだ?ただ、寝取っただけだろう?」

「ッッッ!?!?」


 顔を真っ赤に染め、怒る。声に出せない程怒り、肩を震わせる。


「それに、良くある話だろう?魔王に敵に大事なものを奪われるって」

「クソガァ!!!」


 勇者らしからぬ言葉を発し、俺の言葉が引き金となり、我を忘れ無鉄砲に突撃してくる。


「そこでフィクションなら勇者の秘めたる力とか、突然力が沸いてきた!とか、あるだろうが……まぁ、それはフィクションだけだ」

「あへ……?」


 こいつ程度では見切ることが出来ない速さで聖剣を切り裂く。

 折れた刃先を掴み投げる。

 飛んでいった刃先は勇者の首に突き刺さり貫通する。


「現実はこんなものだ。ピンチになって力が増すなんて()()()()ないんだからな」


 その時、セバスから念話が届いた。


『主、準備が整いました』

「おお!そうか、そうか!なら、俺も行くぞ」

『お待ちしております』


 俺がこの世界に来たのも目的があってではなく、ただの暇つぶしだ。それも、偶々この世界だっただけ。


 それに、準備が終わったならこの世界にも用はない。


 指を鳴らし、消去(デリーと)する。


「さて、今度は、自分たちの手で自分の世界を護る、ゲームを始める!その準備も整った!始めようではないか、()()()()()を」









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