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超越神の世界旅行  作者: sena
第6章 世界侵略編
143/266

140話 対十二天将

やっぱり、陰陽師かけそうにないです!!

なので、日本でのことは、番外編とか閑話だと思ってください!

 

「決闘だ!!!」


 日本へと呼ばれた途端に戦いがレインを待っていた。


 レインはクリスティとホテルで一夜過ごした後、そのまま海外へと転移し、有名な温泉を回っていた。ちょうど、フランスにいた時に、電話が鳴り、急いで日本に戻ってきて欲しい、とのことだった。


 だから、転移で戻り、待ち合わせの場所に行き、車に乗せられ十数分。数人の人が集まっており、レインの到着を待っていた。


 車から降りたとたん、冒頭のセリフだ。


「なんで?」


 いきなり連れて来られ、「決闘だ!」とか言われても、意味が分からない。


「それは私から説明しましょう」


 そう言ってきたのは、完全院虎彦だった。


「まずは、ご足労ありがとうございます。それで、今の状況ですけど……十二天将が集まり会議を行ったのですが、そこで貴殿の名を出したら……」


 後ろをチラッとみて、肩を竦め、続けて言う。


「貴殿の力を確かめる!……って言われましてこんな状況に」

「めんどくさいな」

「すみません!こちらの不手際で!」


 レインがため息を吐くと、完全院の肩がビクッと震え、謝罪を口にする。


「でも、相手も十二天将なのだろう?」

「は、はい……十二天将が一人、『六合』軽井沢光です」

「そ。んじゃ、始めますか」

「それでは、妾が先に」


 レインが戦うまでもない、そう思っての言葉だったのだろう。

 だが、レインは、


「いい、俺がやる」

「分かりました」


 物分かりがよく、すぐに引き下がる。

 数日前なら、レインを軽んじることを言われたりしたならば、すぐに手が出ていただろうが、ここ数日、レインと二人だけで楽しく旅行(デート)が出来たから気分がよかった。常に、ニコニコとし、周りを魅了する笑みを浮かべている。


「審判は私が努めます」

「ああ、それでいい!」


 軽井沢光。26歳。明るめの茶髪にピアスを開け、いかにもヤンキーと言う言葉がしっくりくる。

 だが、その実力は折り紙付きだ。十二天将とは、親の七光りなどでなれる程軽い称号ではないのだから。


「こほん……それで、『六合』軽井沢光対……そう言えば名前は何て言うんですか?」


 場が白けた。

 せっかく始める、となったのに、レインの名を知らなかったのだから。


「レインだ」

「それでは、改めまして、『六合』軽井沢光対レイン殿の決闘を始めます。……開始!」


 開始の合図と同時に霊符を取り出し、攻撃に移る。いや、移ろうとした。


「うがっ!?」


 だが、移れなかった。

 霊符を取り出したところで、何かに押しつぶされるように、全身が重くなったように、膝をつく。


「な、なに……を…………くっ、した!」

「やっぱつまらんな。これが、陰陽師最強って言われている十二天将か。弱すぎる。魔力自体は多少あるが、それの使い方がなってない。荒すぎる」

「がぁあ!?」


 ズシンッ!と顔と地面が接吻したまま、地面が砕ける。

 霊装を纏っているため、肉体が壊れてはいないが、それでも痛みは感じる。


「これ以上すると、死ぬな」


 レインは、人差し指を前に出し、ひょいっと上に上げる。

 すると今度は、軽井沢の埋まっていた体が、重力に反するように、空に浮かび上がっていく。五メートル程浮かんだところで、一瞬軽井沢が消えたかに見える程高速で地面に激突する。何回も繰り返される。


 レインからすれば、指揮者のような気分だ。

 自分の振る指に合わせて、軽井沢が動く。

 地面に何度の叩きつけられて、鼻は砕け、歯も折れ、肋骨も全て折れ、すでに意識はない。


 再度、ドッガッン!!!となったところで、止めとばかりに、今までより高く、十メートル程浮かび上がる。


「し、終了ぉ!試合終了です!即刻やめてください!?」


 審判の完全院がそう言うが、レインは止まらない。

 すると、観客として見ていた三人の十二天将がレインを囲む。


「今すぐやめろ!!!」

「光を下ろしなさい!」


 このままだと殺されると思い、止めるために、霊符を用意し戦闘態勢で、レインへと警告する。

 その時、空から三つの雷が三人の足元へ落ち、地面を穿つ。

 当たって入れば、それだけで死んでいるだろう威力だ。


「レイン様のお遊戯(決闘)に手を出すとは、殺しますよ?」


 穏やかな口調で穏やかではないことを言う。

 クリスティの警告に十二天将の三人が、息を呑む。


 その時、レインの最後の攻撃が始まった。

 今までより、高い場所から、今までより速く地面へと吸い込まれるようにぶつかる。


 ボギッ!!!ともグシャッ!!!ともとれる音がする。

 しかも頭からぶつかったため、頭蓋は砕け、原型をとどめていない。確実な『死』だ。


「光ぅーーーー!?お前らぁ!!!!」


 一瞬の怒りが体を突き動かした。

 雷に穿たれた地面を踏み越え、レインへ向け走り出す。


「…………急急如律令!」


 炎弾を放つ。

 数十の炎弾が、レインを襲う。

 だが、レインへと届く前に、急に勢いを失ったかのように地面に落ちる。


「その程度……ん?なるほど、そうか」


 落ちた炎弾は消えるのではなく、そのまま残り、ボォウ!と燃え上がる。

 そこから、炎の蛇が現れ、レインに噛み付かんとする。


「『騰蛇』か……だが、その程度の火力ではこの身は焦げん」


 地面に着弾した炎の半分がレインへと向かいもう半分は、一つに纏まり大蛇となった。


「シャアアアア!!」と威嚇の声を上げ、体をくねらせながらレインへと絡みつく。

 しっかりと、足から順に巻き付く。


「真っ赤で前が見えん」


 大蛇は万力のような力で締め上げる。

 だが、一定以上締め上げることが出来ないでいた。


 困惑したような声を上げ、ますます力を入れながら締め付ける。


「炎よ、散れ」


 レインは言う。

 その瞬間、燃え盛っていた大蛇が弾け、火の粉を残し消え去る。

 炎の蛇を構成していた霊力(魔力)を散らしただけだ。それで、形を保てなくなり、霧散したのだ。


「凍り付け」


 最後の魔法を使う。

 レインを中心とした半径十メートルの全てが凍り付いた。

 ただそれから免れたのは、完全院虎彦、ただ一人。完全院以外の十二天将は凍り付いた。


「こ、これは……!?」

「やっぱりこうなりましたね」

「アシュリーか……」


 そういう声が聞こえた瞬間、アシュリーがレインの横に転移で姿を現す。


「血の匂いって」

「凍っているから匂わんだろうに……さて、完全院だったな。一度言ったからには、手を貸そう」


「だが、その前に」と言い、指を鳴らす。

 すると、そこには最初から何も起こっていなかったかのように、元に戻った。

 地面の傷も、凍っていた地面も人も、凍り付き死んだ十二天将も、レインと戦い原型をとどめていない軽井沢光も、全てが元に戻った。


 簡単に言えば、死人が生き返った。


「な!?まさか、死者を蘇生したとでも!?」

「あ?その程度でいちいち騒ぐな。今回はサービスだ」

「あ、ありがとうございます……?」


 現状が全く読み込めておらず、呆然としている。


「クリスティ、アシュリー。もう地球に用はない、帰るぞ」

「はぁい!」

「了解です!」


 二人は、パァ!と顔を綻ばせ、返事をする。


「それじゃあ、用があるなら電話しろ」

「……」


 未だに、ショックが抜けきっていないのか、呆然と眺めながら立ち尽くしている。

 それを横目で見やり、言葉をかけ、転移で消える。









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