107話 第37世界
真面目な話なんですけど、サブタイを考えないといけないんですけど、思いつきません!助けて欲しいです!
コメントで、何話はこういうのどうですか?的な感じで、考えてもらえると助かります!
第37世界。
そこは、狂帝と呼ばれる者が治めている世界だ。
「ーーであるからして、この者の」
「もうよい。即刻首を刎ねよ」
宰相が長々と述べていたが、口を挿み止めさせる。
何を話しているかと言うと、罪人として捕まっていたが、その者は無実だった。
そのため、無罪として解放することを話していたが、狂帝は、それを無視し、死罪を言い放った。
そして、そのことに疑問を唱える者もここにはいない。
「いやだ!死にたくない!俺は違うんだ!!!」
一人、その無実の罪人が死にたくないと、騒ぐが、周りは聞く耳を持たない。
なぜなら、もし、この男を庇うものなら自分の首も危ないと知っているからだ。
そして、この世界を治めるこの王に逆らうことなど絶対に出来るはずもない。
「いやだ!俺は無実だ!?死にたくーー」
二人がかりで抑え込まれ、首を刎ねられる。
ゴロン、と地面を転がったその男の顔は、涙を鼻水を垂れ流し、絶望に沈んだ顔だった。
狂帝の横には、三人の美女が侍り、楽しませていた。
「王よ。お耳に入れたいことが……」
「申してみよ」
娯楽として、殺し遊んでいた狂帝に宰相が近づく。
狂帝の邪魔をすれば、宰相とて無事では済まない。
それゆえ、気を見計らったうえで、報告もしなければならない。
「はい、近頃、村が忽然と消失しているようなのです」
「ほう。それは、何か?我が国にこの俺に歯向かうものがいると?」
「い、いえ、それはまだ分かっておりません!」
狂帝に睨まれ、宰相は冷や汗をびっしりと背中にかく。
それでも、伝えなかった方が危険だと、知っているので意を決して口を開く。
「村の全てが一夜にして消えているのです!家も人も、そこには何もなかったかのように」
「それで?早く処理してこい」
「はっ!分かりました!」
狂帝は淡々と命令を下す。
もう一度言うが狂帝はこの世界の全てを治めている。つまり、第37世界には王は一人、ということだ。反逆する勢力も例え王へ不信感を持っていたとしてもそれを行動へ移す者などいない。なぜなら、それ程までに狂帝は力を持っているからだ。個人の実力はもちろん、四狂聖と呼ばれる王の側近。そして、バルフェルクという10人の人格破綻者集団がいる。
そしてこの国には、兵士という職がない。敵対する国もないのだから。
ただ、魔物は存在するため、『騎士』という職はある。
実力のある者のみで構成された組織だ。国の人口に比べ一割にも満たない人数しかいないが、それでも、魔物から国を容易に護ることが出来ている。
村と言っても、そんなに多くはない。
狂帝の治めている国の周りに点々とあるだけである。
だから、すぐに魔物が現れれば、騎士が駆け付け駆除することが出来ている。
しかし、今回のことは前例に見ない異常事態だった。
一夜にして、村ごとまるっと消えているのだから。
宰相は、一抹の不安を覚えながらも、狂帝はこのことに関心を持っていないようなので、これ以上進言も出来ず、いつものように騎士に任せることにした。
それが、後に国の破滅を呼ぶことだとは知る由もなかった。
sideアシュエル
アシュエルは、今珍しくマーリンと別行動をしていた。
隣にはヨルダウトを連れ、鬱蒼と茂った森の中を歩いていた。
「ねぇねぇ、ヨルダウト?」
「なんだ?」
「今何してるんだっけ?」
「偵察だ」
レインが世界を消した後(正確にはベルゼブブが喰った)、次に向かった世界は、第37世界だった。そこは珍しく一人の王が支配している典型的な独裁国家だ。
戦の基本は、情報収集。国の戦力を測るためにも偵察は必要なことだ。
というのは建前だが。
なぜなら、アシュエルやヨルダウトが偵察などする必要はないだろう。
ヨルダウトなら僕を召喚してもいいし、レインもいるため神眼で視れば済むのだから。
なのになぜ、余裕で世界を壊すことが出来るこの二人が偵察なんて言う、下っ端がするようなことをしているのかと言うと、レインの遊び、だった。
消すのは簡単。なら、どうにかして、遊びたい。そのため、この世界は、レインは観戦に徹し、二人に全てを任せている。
「お、村?はっけーん!」
「ふむ。主殿から召喚系のスキルを全て禁止されている。……自分たちの力でやれ、ということか」
「だねぇ~~。他にも、大規模な攻撃は禁止、だったり、いくつか制限もされたし……」
レインから能力を使えばその場から動かずにも国の情勢を知ることが出来るため、そういった能力は禁止されていた。だからこうやって、自分の足で歩き、現地へと向かっているのだった。
そして、森の中を歩くこと一時間。
ようやく初の現地人を見つけることが出来た。
「って、あれがこの世界の国?」
「大きいな」
アシュエルたちが見つけたのは、村の奥に見える、推定30mの巨大な壁だった。
「レイン様に聞いてはいたけど、数千人はあの壁の向こうにいるね」
「唯一の国、か。ならなぜ、村なんてものがある?100程度国の中に入れればよかろう?」
「さぁ?それも含めての偵察ってことじゃない?」
「なるほど」
低く見積もって数千の民がいる。
魔力を調べただけのため、隠蔽されている場所なども含めればもっといるだろう。
「さて、村人に聞いてみようか!」
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