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初めての剣術指南

 昨日と同じ平原に付く。


「さて、どうしましょうか?単純に強くなるのなら槍が一番早いのですが、今回は警備重点でしたよね?だったら小回りがきく剣がいいかな。」


 そう、ゴザさんが言うと、木剣を一本投げて渡してくれた。


「先ずは好きに切りかかってきて下さい。こちらからは反撃しません。」


 こちらの実力を図るつもりか。ど素人なんですが・・・。


 まあ、何もしないことには始まらないし、って事でゴザさんの懐に飛び込みながら胴体の中心に突きを放つ。一番面積の大きいところへ一番避け辛い攻撃を。

 ゴザさんは若干驚いた顔をしたもののバックステップで当たらない位置へ移動。

 ならば、更にスピードを上げて懐へ同じ攻撃を放つ。

 今度は余裕を持ってゴザさんが半身になってかわす。

 かわされた瞬間足を踏ん張りブレーキを最大限掛ける。そうしながら、突きにだした腕を横にいるゴザさんの胴を狙って払いに変化させる。


「それは悪手だ。」


 そう言いながら剣がゴザさんの胴を薙ぐ前にゴザさんは指で俺の頭を押した。ただそれだけでバランスを大きく崩し転倒する。


「ただがむしゃらに攻撃するのは良くない。特にバランスの崩れた攻撃は当たっても踏ん張りが効かないから大きなダメージが与えられない。それどころか先程のように大きなピンチにも繋がる。」


 そう言いながらこちらから離れていく。


「確かに武術に関しては素人同然でしょう。但し、攻撃的のコンセプトは良かったと思いますよ。まあ、大体実力は分かりました。それでは訓練をしていきましょう。」

「はい。お願いします。」


 うん。とゴザさんが頷く。


「先ずは剣の基本、素振りからです。剣は振り下ろし、振り上げ、薙ぎあるいは払い、突き、そして受け。これが基本です。このバリエーションの組み合わせで全てが決まります。」

「っと言う訳で、この素振り100回いきましょう。私が剣筋を見ていますので最初はゆっくり、慣れてきたらスピードを上げていきましょう。」


 各種素振りを100回ずつ行い姿勢や剣筋等を見てもらったところで、本日の訓練が終わった。


「うん。シノブ君は素直だから飲み込みが早い、大分剣筋が安定したね。素振りは訓練がない日も毎日やるように。いいね。」

「毎日ですか・・・、分かりました。」

「それと、帰りに家に寄って下さい。ギルドカード発行するでしょ。」

「すいません。ギルドカードって良く分かりません。」

「へぇ、本当に常識をあまり知らないんだね。まあ、それは帰ってから説明するよ。」


 本日の訓練が無事終了し帰途に付く。村に付き、ギルド出張所兼治療院に戻り、建物内に入る。


 内部は左右に分かれ左が診療所、右がギルド出張所のようだ。左の診療所前の廊下には2人の患者らしき人が待機している。

 右のギルド出張所には誰もおらずカウンター内部にも人がいない。


「こっちだよ。」


 ゴザさんがカウンターの端にある水晶らしきオブジェのところで、俺を呼んでいた。

 ゴザさんの呼んでいたところまで駆け足で移動し「お待たせしました。」と声を掛ける。


「先ずはギルドカード、というよりギルドに付いて説明しよう。ギルドカードを持つってことはギルドに入るって事だからね。」


 ゴザさんの話を要約するとこう言う事らしい。

 ギルドとは、本来依頼の仲介役だったが、そこから素材の買い取りが始まり、ギルドカードの情報開示機能を活かした職業斡旋など様々な事が出来る組織になった。また、ギルドに入るメリット、デメリットは、簡単には以下である。



 ギルドに入るメリット

 1.カードが身分証明になる。

 2.カードがデビットカードの代わりなる(貯金ができる電子マネー)。

 3.カードで強さの証明が出来る。


 デメリット

 1.定期的に依頼を受ける義務がある。

 2.ランクにもよるが、緊急依頼にはほぼ強制参加。


「こんなところかな。因みに緊急依頼はランク低いうちは殆ど呼ばれることは無いから安心してくれ。」

「それに、定期的な依頼もこんな村じゃ村長が適当な依頼を出してくれるから殆どデメリットにならないしな。その分報酬も雀の涙だけどね。」


 っと言う訳で旅をする人達やギルドカードが欲しい人はほぼギルドに加入しているようだ。何と成人の約7割が加入しているらしい。

 そんな大規模な組織、さぞ不正のオンパレードだろうと思っていたがそうではなく、ギルドは利益を出してはいけないというルールがあるらしく支出と収入の差がほぼ0でないと管理者が厳格な罰を受けるのだとか。


 まあ、話は大体理解できた。メリットの方が圧倒的に多そうなので加入する事にしました。


「では、この水晶に手を翳して。」


 準備が終わるとゴザさんが促してくる。

 水晶に手を翳すと水晶が光始める。光が小さくなっていくと水晶から一枚のカードが出てきた。


「それが君のカードだ。最初は何も設定していないからステータスの全てが表示されているはずだよ。どうだい?」


 どれどれ・・・、あれ?スキルが増えている。


「人に見られても構わない項目だけ表示するようにするといいよ。

 ああ、ちなみに思うだけで設定出来るからね。」


 ゴザさんが説明を続けている。まあ、設定してから聞いて見よう。

 名前や種族、性別やレベル、最後にスキルを表示させる。ステータスは見せられないな。


「ゴザさん、昨日までなかった[剣術]がスキルにあるのですが・・・、1日素振りしたくらいで取得できるものですか?」


 ギルドカードをゴザさんに見せる。


「確かに[剣術 初級]を取得しているね。全く末恐ろしいな、間違っても1日で取得出来るものじゃないよ。確かに初級は比較的取得し易いがセンスの塊みたいな奴でも1週間は掛かるよ。」


 っと呆れ顔で話すゴザさん。自分からこうなった訳じゃない、非常に心外である。


「まあ、今日はここまで。明日は診療所の手伝いよろしくね。」


 笑顔で送り出してくれた。まあ、明日も頑張ろう。


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 ここまで読んで頂き有難う御座います。

 最近、スマホで書くことが多くPCより早く書けるのでは、と思う時があります。

 慣れって凄いですよね。

 今後ともよろしくお願いします。





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