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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ババアスナイパーの最後

作者: 千路文也


「死にさらせボケがぁ!」


「散って逝った仲間達の仇じゃああああ!」


 プロの殺し屋として世界中から恐れられた老婆が、柱に縛られ四方八方から石を投げられていた。奴は今まで、罪の無い若者を標的とし、狙撃銃で頭を吹き飛ばした残忍な性格の持ち主だ。裁判するまでもなく有罪なのは確定的で、周りの野次馬も怒りに満ちた顔で石を握りしめている。そしてクソババアの顔面めがけて勢いよく投げつけるのだ。


「やめてや!」


 ババアは今更になって被害者面して大粒の涙を浮かべていた。無論、これは演技である。見え透いた芝居を見せられ、広場に集まった野郎共も怒り心頭だ。唾を撒き散らし、憎悪に満ちた表情で石を投げ続ける。ババアの顔は血で赤く染まっていた。当然の報いである。


「てめえふざけんな! 今まで散々殺しておいて命乞いは無いだろ!」


「そうだそうだ!」


「俺達の目はごまかせねえぞごらぁぁあぁああああ!」


「てめえの仲間も同罪だ……まとめて火あぶりにしてやる!」


 ババアスナイパー擁護派の連中は見せしめとして捕まえられ、黒焦げになるまで燃やし尽くされた。


「燃やすのはあいつらだけにしてや! あたしは何も悪くないじゃん!」


「んだとごらああああああああああ!」


「さっさと死ねやバババアアアアアアア!」


仲間が目の前で燃やされたにも関わらず、悲しむどころか命乞いに拍車をかけているではないか。もはや相手にするだけ時間の無駄である。ババアの足元にも火が点けられ、炎が全身を包んでいく。ババアは最後の最後まで醜い顔と醜態を晒し続け、自己中心的なまま死んだ。きっと恐らく奴は大地獄に叩き落とされているであろう。あの世でも業火に焼かれているのを、被害者一同切に願っている。



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