第四話 初めての大型討伐
ナインとドスジャギィが同時に地面を蹴る。
◇◇◇
ドスジャギィの突進。
真正面から迫る巨体。
◇◇◇
だが。
今度のナインは慌てなかった。
◇◇◇
戦い始めてから分かってきた。
ドスジャギィの動き。
攻撃の癖。
突進後の隙。
◇◇◇
「そこだ!」
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ギリギリまで引き付ける。
そして横へ飛ぶ。
◇◇◇
ドスジャギィが通り過ぎる。
その瞬間。
ホムラノ鉄刀を振り抜いた。
◇◇◇
ザシュッ!
◇◇◇
脚へ深い傷が刻まれる。
◇◇◇
「ギャアアッ!!」
◇◇◇
悲鳴。
ドスジャギィが大きくよろめいた。
◇◇◇
「効いてる!」
◇◇◇
ナインは追撃する。
脚。
脚。
また脚。
◇◇◇
大型モンスター相手に焦りは禁物。
養成所で何度も教わった。
◇◇◇
弱らせる。
動きを止める。
確実に追い詰める。
◇◇◇
ザンッ!
◇◇◇
再び脚へ一撃。
◇◇◇
ドスジャギィが苦しそうに吠える。
片脚を引きずり始めた。
◇◇◇
「もう少し……!」
◇◇◇
だが。
その時だった。
◇◇◇
ドスジャギィが突然大きく口を開いた。
◇◇◇
「ギャアアアアアアッ!!」
◇◇◇
凄まじい咆哮。
草原中に響き渡る。
◇◇◇
ナインは思わず耳を塞いだ。
身体が一瞬硬直する。
◇◇◇
まずい。
◇◇◇
そう思った時には遅かった。
◇◇◇
ドスジャギィが突進する。
◇◇◇
ドンッ!!
◇◇◇
直撃。
ナインの身体が吹き飛んだ。
◇◇◇
「きゃあっ!!」
◇◇◇
地面を何度も転がる。
全身が痛む。
呼吸も苦しい。
◇◇◇
それでも。
ホムラノ鉄刀だけは離さなかった。
◇◇◇
「まだ……」
◇◇◇
立ち上がる。
足が震える。
◇◇◇
ドスジャギィも満身創痍だった。
全身傷だらけ。
脚を引きずっている。
◇◇◇
どちらが先に倒れてもおかしくない。
◇◇◇
「これで終わり!」
◇◇◇
ナインは最後の力を振り絞る。
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狩技でもない。
特別な技でもない。
◇◇◇
ただ。
今の自分が出せる全力。
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地面を蹴る。
ホムラノ鉄刀を振りかぶる。
◇◇◇
ドスジャギィも迎え撃つ。
牙を剥く。
◇◇◇
そして。
◇◇◇
ザンッ!!
◇◇◇
鋭い一閃。
◇◇◇
ホムラノ鉄刀が首元を深く斬り裂いた。
◇◇◇
静寂。
◇◇◇
ドスジャギィの身体が止まる。
◇◇◇
数秒後。
◇◇◇
ドサァァァッ――。
◇◇◇
巨大な身体が地面へ崩れ落ちた。
◇◇◇
「はぁ……はぁ……」
◇◇◇
ナインはその場に座り込む。
◇◇◇
勝った。
本当に勝った。
◇◇◇
初めての大型モンスター討伐。
◇◇◇
思わず笑みが浮かぶ。
◇◇◇
「やったぁぁぁ!!」
◇◇◇
草原に歓声が響いた。
◇◇◇
しばらく休憩した後。
ナインは立ち上がる。
◇◇◇
解体用ナイフを取り出した。
◇◇◇
「いっぱい取れるといいな」
◇◇◇
初めて討伐した大型モンスター。
その素材はきっと特別なものになる。
◇◇◇
ナインは期待に胸を膨らませながら、ドスジャギィの剥ぎ取りを始めた。




