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19話 勝利の凱旋

翌日の早朝、朝食を皆で食べながら昨日あった事を皆に話した。


「私も手伝うよっ、ワンダーソードで悪い人たちを倒してあげる!」


「あんまり激しくやっちゃダメだからね、アリスは僕が支持した通りにお願いね」


「ちなみに敵はどれくらいの規模で来るの?一国の大隊で波状攻撃をしてくるならかなり散らばって動かないと行けないかもしれない。」


「正直わからないな・・・ただ、牽制では無く本気で落城を狙っているだろうからかなり大規模な人数で押し寄せてくると思う。昨日の初戦で小手調は済んだだろうしね」


「ボクはどうしよう・・・実は戦った事なくて・・・ちょっと怖くなってきちゃった」


「無理はしなくて大丈夫だ、リュコは家で待っていよう。僕たちでもなんとか出来るだろうから」


「それは嫌だ!ボクも皆の力になりたい。だけど怖いから最初はキミの側で戦うよ・・・」


リュコも手伝ってくれるが、慣れるまではすぐにフォローできる様に目を光らせておこう。


「貴方様、そろそろですわよ。遠くから多くの魔力を感じます、なるほど、そこそこ強い魔法使いがいるみたいですわね。これではこの国が一方的にやられますわね」


「魔法使いが?勝てそうかい?」


「私でも秒殺できると思いますわよ、あんな魔力量の魔法使いで一国落とせるなら、私達なら世界征服できますわね」


世界征服・・・スピネルも面白い事言うなぁと思ったが、スピネルは至って真面目な顔をしていた。


「それじゃあ行こうか!目的は王国の救済!でも皆は自分第一でね!」


おぉー!と皆で腕を上げてワープした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


街に着くとルナが待っていて、歓迎してくれた。


「グリムさん、皆様、よくぞ来て下さいました。この度のご助力、誠にありがとうございます。

無事に撃退致しましたら、国を挙げて感謝とお礼をご用意させていただきます。」


「ルナ王女、お任せ下さい。我々が負ける事はありません、代わりに兵士が負傷しないような指揮をお願い致します」


承りました、と答えるルナ。すぐに兵士の士気を上げるために演説を始めたので、僕達は僕達がする事を話し合う事にした。


「まず僕は上空から敵陣を偵察する、アリスとリュコは着いてきて欲しい。攻撃して欲しい箇所を教えるから。次にスピネルは正門前で待機、攻城戦が開始されたら分身体で広くカバーしてほしい。最後にノワール、君は王女の護衛をして欲しい、味方に敵の伏兵がいるかも知れないからね。それと頭がキレる者同士だ、彼女を守りながら戦術指揮を吸収して欲しい」


皆に指示が終わり、それぞれの場所に着く。空中へ飛ぶと大群が攻めてくるのが見える。


「さぁ始まるぞ!戦闘開始!!」


童話の世界の住人と現実世界住人、初めての戦争(ワンダーウォー)が今始まる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


まず動きがあったのはなんと城内だ、正門を内側から開けようとしていた伏兵がいた様だ。

ノワールはこれを看破して時間を止めて撃破する。


「ノワールさん流石です、グリムさんが賢くて視野が広いと言うだけありますね」


「おにい達の期待を裏切る事は出来ない。城内も貴女も守ってみせる」


ノワールは実は聴覚と嗅覚がとてつもなく優れている、僕が抜け出した日も気づいていたがスピネルが起きてたので安心してそのまま寝たらしい。


城門が内側から開いた隙に攻める作戦が無効化されたので、魔法による開場と外壁の破壊をしようとしてくる。しかしスピネルがそれを許さない。


「ミラーアクト、リフレクション」


外壁前に巨大な鏡が出現し、飛んできた火の魔法が鏡に当たると反射して敵に跳ね返っていく。

跳ね返ると威力が倍増するのか元々火球だった魔法は、火龍の様な姿に変化していて敵兵に襲い掛かる。


「ば・・・馬鹿な!なんだこの魔法は・・・ぐわああああ」


一瞬で敵が炭化していくのが見える、あれ?スピネルだけでもしかして撃退できる?と思うくらいの魔法の規模だった。


スピネルはワンダーアーツが使えない。元々敵側だったせいかは不明だが、彼女は鏡の魔法を使用し続けている。せめてもと思い、僕と魔力共有をしているので実質的に無敵みたいなものだが

本当は皆の様にワンダーアーツを使える様になりたいそうだ。一体どんな能力になるのだろうか・・・


「ふふっそんな火の粉の様な魔力で攻撃してくるなんて、とんだ愚か者だわ。お前達は炭になるのがお似合いでしてよ。あら?お仲間さん達が焦げ臭くて最悪ですわ〜」


やっぱり一生使えない気がする。


正門前が地獄と化してるのを見た兵士達が反対向きに動いていくのが見える。正門の真逆の城壁から登ろうとしている隊があるので、そこと合流を狙っているのかも知れない。


「アリス、リュコ、僕達はあそこを叩くよ」


「おーっ」 「分かりました」


「あの・・・グリムさん・・・僕もワンダーアーツって使えるかな?」


それを聞いて最初の発動時の事を思い出す。


「使えると思うけど、最初大暴走したからなぁ・・・ちょっと心配」


呪いの影響もあったが狼化して、しかも強化状態になってたのは少し怖かった。それを伝えるとガックリするリュコ。


「まぁでも呪いは解けたし、一回使ってみよっか。暴走してもまた僕が止めるよ」


パァ!っと笑顔になって嬉しそうにガッツポーズするリュコ


「グリムさんありがとう、じゃあ使ってみるね、ワンダーアーツ発動!」


リュコの周りに赤いオーラが現れるが、狼化の時みたいな身体の変化は見られなかった。

そのまま地面へと着地するリュコの元へ敵の兵士達が一気に襲い掛かる。


「フレイムダンサー!!!」


リュコが右手を空へと掲げると炎が集まり始め、周囲の兵士を巻き込んで火炎嵐を作り吹き飛ばしていく。

そして、嵐が消えるとリュコ以外何も残っていなかった。


「これがボクの力・・・体が燃えそうなくらいに熱い・・・!」


足の踵らへんから炎が吹き出し始め、そのまま凄い勢いで加速していくリュコ。

やがて全身から噴き出す火が、鳥の様な姿に変わり、そのまま空を舞って敵陣へと突っ込んでいった。


「リュコさん凄いっ カッコいいなー!!私も鳥になって空を飛びたい!」


「今度お願いして炎で翼を作ってもらおっか」


リュコの活躍によって裏手からの攻略も難しくなった、さて・・・次はどんな手でくるのだろうと考えていると。突然大きな声が相手陣地から聞こえて来た。


「そこの魔法使い達よ!!!さぞかし高名なギルドの一員とお見受け致す!!ぜひ話し合いたい!!」


魔法で声を数倍にしているのかとてもうるさかった。あと僕達を王国所属じゃなくて雇われギルドだと勘違いしているらしい。ともあれ何か入り用らしいので話だけでも聞いてみる事にした。


「初めまして、僕の名前はグリムです。他の皆の紹介は割愛します。」


「グリム殿か、早速だが本題に入ろう。要件は1つ、報酬を弾むから我々と手を組まないか?」


そんな事だろうと思ってたけど・・・困ったなぁ・・・


「いくらで雇われた?あの国にこのレベルの魔法使いが居るなんて聞いたことが無い。我々がその報酬の10倍だそう、だから寝返ってくれ。」


「残念ながら僕達はギルドじゃないんですよね。ただルナ王女を守ってる国民です、なのでこの件は受けられませんね。逆に僕から提案するとしたら撤退した方がいいですよ、全員消し炭になりたくなければですが。」


「ぐ・・・ギルドでは無いのか・・・。わかった、我々は撤退する事にする。」


「やけに聞き分けよろしいですわね、てっきりこの場で殺しにかかってくるかと思いましたわ。

まぁ、そんな事したら全員生きては帰れないですけど」


「馬鹿言わないでくれ、たった2人で我々の攻城を抑えられたのを見て、撤退しない指揮官はいないさ・・・」


「そうか、余計な殺生が発生しなさそうで何よりだよ。」


素早い撤退を行い、日が沈む前には全軍引き上げて行ってくれた。僕はルナ王女の元へ向かい、勝利の報告をした。


「グリムさん、ありがとうございます。本当になんてお礼をすれば良いものか・・・とりあえず本日の宴には主賓としてご参加下さいませ。」


勝利報告を聞いてとても嬉しそうな顔をするルナ王女、そのまま臣下の方に駆けて行き。


「さぁさぁ!急いで準備なさい、英雄達の凱旋です!!町中に勝利の凱歌を響かせに行きましょう!」


僕達は戦闘に参加した兵士達と共に中央通りを歩く、町中の人達が家の窓や屋上から祝福と感謝の声をかけてくれる。僕は初めての体験に内心ドキドキしてしまって恥ずかしかったのだが、周りを見ると、アリス達も顔を赤らめながら不慣れな感じを醸し出していて、とても安心した。

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