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12話 赤い頭巾

朝になり、改めて皆で自己紹介をし合ったところでこの後の予定を打ち合わせをする事にした。


「という事で、ぜひキミ達には明日のお祭りで使う薪を運ぶ手伝いをしてほしい!」


終わった・・・、遠回しな死刑宣告の様なものだ。あのアリスが心底嫌な目でこちらを見て、ノワールは石の様に無表情で固まり、スピネルは目の輝きを失い「こうなったら殺るしかありませんわね・・・」と呟き始めた。


「ま・・・まぁ待ってほしい、隠してて悪かったけど実は僕は魔法使いなんだ。だから魔法で持っていくから先に周辺の地図をくれないかい?」


「そうだったの!?・・・じゃあ何で昨日あんなに肉体労働してたの・・・?怪しいなぁ・・・」


ごもっともな疑問をぶつけてくるリュコだったが、飛行魔法で家ごと飛んだら信じてくれた。


「うわわわわわ!ほんとに魔法使いだったんだ・・・」


「うん、でもなるべく使わないようにしてるんだ。危険な力だからね。」


少し前の惨劇を思い出す。少し加減を間違えたり、感情が暴走したら皆を巻き込んでしまう。そんな恐怖感もあって、自由に使わない様に自分に枷を付けた。


「そっか・・・その力がボクにもあれば、化物も倒せるのにな・・・」


「化物って?」


「火倖祭は浄化の祭りなんだけど、魔除けの祭りでもあってね。昔から街の近くに化物が来る事があって、数年に一度くらい人が食われちゃうんだ。」


「その化物はね、名前を呼ぶと来る確率が上がるって言われてるんだー・・・でも皆は大丈夫、火倖祭に出れば精霊様達が守ってくれるよ!」


リュコはニコッとしながら席を立った


「じゃあ行こうか!ボクに着いてきてね!」


可愛い頭巾を頭に被り玄関へとルンルンで歩いていくリュコ


「ま・・・待ってぇ・・・化物怖い・・・」


怖い話を聞いてガタガタ震えるアリスとノワールが身を寄せてきて動き辛かった。


リュコが扉を開けて外に出ると、突然誰かが現れて首元にナイフを突き立てる。


「きゃっ・・だ・・誰!?」


「うふふふ〜やっとチャンスが巡ってきましたねぇ〜。」


「お前は・・・あの時のシスター・・・」


「貴様、何のつもりだ?あの時助けてやった事を忘れたのか?」


スピネルが助けた・・・?そっか・・・あの日突然現れた女だったから僕にした事を知らなかったのか。


「えぇ、えぇ。その節はありがとうございました。お陰でこうして復讐に来る事が出来ます。

本当に感謝してますよぉ〜。あの事件のせいで色々援助してくれてた王様が居なくなって、聖堂会での権力がなくなってしまいましてねぇ〜〜〜散々汚ねぇあのジジイのアレをシャブって好き放題やってたのに、あのメスブタがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


恐らくルナはその件を知ってて対応したんだろう、流石賢女様だ。


「だからぁ〜わたしはぁ〜あんたらのお宝を奪って逃げようと思ったのよぉ〜。でも後を追っかけたら何これ?森しかないじゃない?死んでくれない?」


神がかってるクズさを全力で溢れさせながらシスターは吠え続ける。しかし、それは唐突に終わりを告げた。


「おぉ・・・神よ・・・最後にわたくしめに復讐のチャンスをくださり、誠に感謝致します。」


「ワンダーアーツを発動致します」


何っ!?なぜ今?そして誰が・・・?


「きゃあぁぁ!おにい!!リュコが・・・」


「あ・・・あぁぁぁぁ!! あああああああああああああああああああああああああああああ」


人質になっているリュコの姿が変わっていく。耳が標的の息が聞こえるくらいに大きく、目は鋭く良く見えてると感じるほどに光り、手は爪が伸びて、抱かれたら引き裂かれそうなくらい獰猛に。そして、狼の化け物になったリュコの口はバクンッ!!!とシスターの顔から肩までを食いちぎった。


胸から上が無くなったシスターは痙攣しながら横に倒れて血を流すだけの肉と化した。

化物になったリュコが僕らの方を向いて血まみれの口を舌舐めずりしている。

次の標的はどうやら僕達の番の様だった・・・


「おにーさん!!!!!」「おにい!!!」「貴方様!!!」


「くそっ・・!!やってやるよ!!!!!かかってこいリュコ!!!!!!!」


全員で戦闘モードに入る、どうしてこうなってしまったのか、考えても涙が出るだけなので、もう何も考えない事にした。

いつも童話無双をお読み下さりありがとうございます。


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また、ブックマーク入れて頂ければ投稿時にお知らせが行くと思います。よければ追加して下さい。


次回も面白い話が書ける様に頑張りますので、何卒よろしくお願い致します。

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