秋の夢
晴れの香りには、秋に出逢いたい。
苦しんだ夏の後の、
爽快な心触りとともに、
香りは体の奥底に沈まぬものか。
そのまま、百年、千年、
晴れの香りを秘めたることで、
訪れるであろう安らぎの意識こそ、
生まれくる理由の最大に思う。
秋晴れに広がる大地に、
人は、ぼくは、秋桜を敷きつめ、
横たわる寂しいあなたから、
あの日の棘を抜いている。
晴れ間の香り、気がつきますか。
晴れ間の香り、約束の香り、
明日を繋ぐ、秋の夢を見ましょう。
明日を包む、秋の手をとりましょう。