最後の日常 ~大樹視点~
2019年9月20日 金曜日
午前7時50分。スマホのアラーム音で俺は目を覚ました。まだ寝ていたいがそういうわけにもいかない。
顔を洗い眠気を落として朝食を食べ身支度を整える。両親ともに働いていてもう仕事に行っている。兄弟もすでに学校に行っている。
重い足取りで俺は校門をくぐり教室へ向かった。
教室では俺の友達の、涼太、拓也、洋介がすでに来ていて話していた。声をかけようと近づくと涼太がいきなり腹パンしてきた。
「おい。ほんとに出会い頭に腹パンするの止めろよ涼太。」
「腹パンなんて挨拶だぞ。」
痛い。
こんな挨拶はいらない。勘弁してくれよまったく。
授業中
俺は熟睡していた。
先生も今から寝てもいいといったから寝たら移動教室から置いて行かれた。終わりの号令の時も放置されていたらしい。
授業が始まってからもしばらく放置された。
起こされたのは授業が始まってから15分後だった。笑いながら拓也が起こしにきた。みんなに大笑いされた。
英語の先生も笑っている。
もうすぐで、二年から言われ続けた「眠りの王子」とかいう汚名を返上できそうだったのに。
解せぬ。
目の前で大笑いしている奴らを殴りたくなった。
ちなみに俺に「眠りの王子」というあだ名をつけたのは英語の先生である。
四限目が終わり給食を食べる。
2本目の牛乳を涼太に取られた。牛乳をかけてじゃんけんをしたが負けた。
涼太は目の
これが日常。これでも俺の楽しい日常なのだ。
ずっと続くと思っていた日常。
そして、その日常が壊れるのは、それからすぐの事だった。
今回はかなり短めです。