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F級回復薬作りを 俺 イリス アオの3人で始めた


報酬として朝夜の食事代を俺が出す


これにはイリスもアオも喜んでくれた


俺も1人で食べるのが寂しかったので かなり嬉しいかったけどね


そして 売れたF級回復薬の半分の金額が俺に


残りの半分が手伝ってくれた人達に入るようにした


沢山売れそうなら人数を増やし


売れないなら イリスとアオの2人に任せてもいいと思っていたのだが


作った物は毎日完売


1日に千個も作れるようになったのだが


それでも完売


俺の取り分は1日金貨5枚


イリスとアオは金貨2枚と大銀貨1枚づつ


それでも2人は大喜び


普通なら10歳のイリスが稼げる金額ではないのだ


5歳のアオなら 尚更ね


1日金貨1枚でも凄いみたいだからね




イリスとアオの2人だけで1日千個を作れるようになったのだが


それでも 毎日完売


販売をしてくれているイリスに聞くと


孤児達だけでなく 新米の冒険者達が買ってくれているのだと


(う~ん こんな回復薬を飲むのか 苦いって説明に書いてるんだけど?)


・・・


予想外に毎日売れる


すぐに 売れなくなると思ったのだが


・・・


イリスから 足りないと


(あれっ?)


沢山作りたいので人数を増やしてもいいかと


(あれっ?)


・・・


報酬は手伝ってくれた人で 売り上げの半分を分けるという条件だけをイリスに伝え 全てイリスに任せることにした


・・・





次の日になると 8人の女の子が増えていて 11人で作ることに


苦草採取 回復薬作り 販売を10人でするのだと


目標は1日2千個と言って来たので


俺は不思議に思い聞いた


「それだと イリスの取り分が減るんじゃないのか アオもだけど いいのか」


イリスは即答で


「うん」っと


(1人 金貨1枚か まあ それでも 十分なのかな?)


イリスは笑顔で


「私とアオは 朝食と夕食もついてる お徳」


「アオも~ 皆ですれば短い~ いっぱい遊べるね」


(そうだよね 10人ですれば 時間も短くなるのか 子供だもんな 忘れてたよ 遊ぶ時間が必要だよな)


俺は 勝手に納得して イリスに全てを任せることにした






この世界に来て 1ヶ月


金貨が260枚になっていた


新米の冒険者だけでなく ベテランの冒険者達からもF級回復薬を売って欲しいと言われ


1日2千個では足りなくなっていた


ベテランの冒険者が買い始めたことで


商人達も 買いに来るようになったのだと


(う~ん 商人達は 他の街に持って行き 高く売るのかな?)


イリスに数を増やしていいのかと聞かれたので


全てをイリスに任せた


イリスは嬉しそうに


「うん」とだけ言って 他は何も言わずに作業に戻って行った




その日から倍の回復薬の準備にして 2日後からは1日4千個が毎日完売することになった


人数は10人のままで 毎日4千個を


イリスに 無理してないのかと聞くと


本当はもっと作れるのだと


売れ残らないように4千個に抑えているのだと


(まあ 無理してなければいいんだけどね)




全てが上手くいっていたと思ったのだが


俺とイリスとアオで夕食を食べていると


強そうな男が俺に近づいてきた


その後ろには太ったおじさんが3人


強そうな男の目線は俺


(やっぱり 俺に話しなのかな)


俺が声をかける前に 強そうな男が


「君が英雄のあつし様ですね」


(あれっ 丁寧だね)


「はい あつしです まあ 一応 英雄みたいです」


「うん 困ったことになってね 君が作っているんだろ あの新しい回復薬を」


「そうですが 何か問題でも? あっ まさか副作用でも?」


「そうじゃないんだ あれは凄すぎるんだ なのに」


強そうな男の顔が曇る


すぐに後ろにいた太った男が話し始めた


「単刀直入に言うと 安すぎるんですよ あんな素晴らしい回復薬がたったの銅貨1枚なんてありえません このままでは D級ポーションを作っている人も 回復魔法が使える人も仕事が無くなってしまいます」


(えっ? どうして?)


強そうな男はため息をつきながら


「そうか そこまで考えてなかったか 回復魔法で生計を立てている者 D級ポーションで生計を立てている者も沢山いるんだ それでな 少し値段を上げてくれないか」


(んっ それでいいのか それなら)


「俺は構いませんよ ところで あなたは あなた達は?」


強そうな男が


「おっ すまん 俺はギルドマスターのガリオだ 他の3人は商人だ」


「そうでしたか お手数おかけします」


俺が頭を下げると イリスとアオも頭を下げた


商人が


「で どれくらいまでなら 値上げ出来ますかな」


(え~っと そうだよね それなら俺が考えるよりも)


「それなら 決めてもらってもいいですか 俺はそれに従いますので ガリオさん達が決めた値段で販売するようにしますよ」


ガリオは苦笑いしていたが 商人達は嬉しそうに笑い出した


ガリオ達は俺達から離れてヒソヒソと話を


俺達3人は食事を続けた


「イリス アオ あまり稼げなくなるかもね ゴメンな」


「私は問題ないです 多すぎて困ってます」


「アオはね 毎日 3食も食べられるから幸せだよ~」


(まあ 売れなくなったら 違う方法を考えるか)




話がついたようで ガリオ達が近づいてきた


そして


「1つ銀貨2枚にしてくれないか」っと


俺はもちろん 即答で


「はい」っと


ガリオは驚いていたが 商人達は笑いだした


あっさり話し合いが終わって驚いているのか


ガリオは戸惑いながら 去っていった




20倍の値上げにより 孤児達が買えなくなってしまったのだが


毎日 4千個が完売するということは変わらなかった



あれっ どうして?


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