初めての、その4
フードコートを出た、僕とカンナ。
「ヒロ、また下から見て回りましょうよ」
カンナはまだ周り足りないらしく、僕の服の袖を引っ張りながら言うと、僕は疲れた様な顔をして、
「はぁー、まだ見るのか?」
「ええ、まだまだ見るわよ」
カンナはまだ目を輝かせてキョロキョロしてます。
『カンナにとって、ここの物は見るもの触る物全てが初めてだからな‥‥‥』
僕は心の中で呟き、やれやれと呟くと
「しょうがないか‥‥‥いいよカンナ。下からもう一度見て回ろう」
カンナの顔の表情がまた明るくなると
「うん、ヒロ、行こう!」
カンナは僕の手を掴み、モール街をまた見て周ります。
暫くモール街を見て周る途中で、フッとそとの景色に目が行くと、空模様が怪しくなって来た。
「なにかさっきより暗くなって来たな‥‥‥カンナ! もうそろそろ帰るか」
カンナも空を見て、
「‥‥‥そうね。なんだか嫌な空」
で、帰ろうとした次の瞬間
空がピッカ!と光ると、カミナリが「ドッカーーン」と大きな音と振動が建物の中に居ても分かる程、近くに落ちた。
あまりの大きな音と振動にビックリしたカンナは
「な、なに?どうしたの?ねぇ、ヒロ、どうしたの?」
「カミナリが落ちたんだ。しかもかなり近い所に」
「カミナリ!」
「そう、カミナリ。今帰るとヤバイかな。もうしばらくここにいるか」
「う、うん。ヒロ」
僕にしがみついてるカンナ。しかしそのしがみついているカンナの姿が何だか可愛く思え、
「カンナ‥‥‥カミナリ怖いのか?」
僕にしがみ付き、少し震えながら
「こ、怖くなんかないわ‥‥‥そう!カミナリなんか怖くない!」
「そうか?」
「そう!」
「ふう〜ん」
「あーっ! 信じてないのヒロ!」
カンナは右手をグーにして、歯をカチカチならしながら僕を見ますよ。
「信じます。信じますカンナさん! だからその歯をカチカチならすのと右手の拳を引っ込めて、ね!」
「わ、わかったわ! ヒロ‥‥‥!」
「ホッ!‥‥‥うん?」
ホッとした僕。けど‥‥‥なんだか静電気?みたいな感じが身体を走った。で、カンナも何かを感じとったらしく、
「カンナ、今、何か感じなかったか?」
「えっ?‥‥‥ええ。感じたわ」
周りを見る僕とカンナ。けど、周りの人達は先程のカミナリでビックリしているだけのよいだ。
「周りの人には感じてないみたいだな。多分僕達だけみたいだ‥‥‥」
「そうね……。あっ! ヒロこっち‥‥‥」
カンナは何かを感じた方に走って行く。
僕もカンナについて行きます。
人波を避け走るカンナ。そしてカンナはある所で止まると、
「う〜ん、この辺りが……うん!やっぱりこの辺りが怪しいわ!」
カンナがそう言うと、僕は
「この辺りがあやしいのか?」
「ええ、そうよ」
カンナが感じ取って止まった場所は‥‥‥
家電売り場だった。
「家電売り場かぁ〜。う〜ん。何かやな予感が……」
僕がそう思いながら腕を組んで周りを見ると
「ぉぃ、……ぉぃ……」
何処からか小さく呼ぶ声が‥‥‥
「カンナ、何か言ったか?」
「ううん。何も」と首を振るカンナ。
「気のせいか?」
辺りを見渡す僕。しかしそれらしい人は居ない。
周りを見渡す僕とカンナ。
で、
「ヒロ、あれ!」
カンナが指を差す方を見ると、そこは液晶テレビの展示品が何台も置いてある所だった。
で、僕とカンナは展示品が置かれている所に行き、三段の棚がある一番下の20インチの液晶テレビの画面を見ますと‥‥‥