10 「熱くてやべーなー」
想定の千倍くらいの人に読んでもらって感動してます。
入院中の書き溜め減ってきたので更新速度落ちそうです。ゆるして
食材に加え、細かい調理器具も買っておこう。
庭に置くイス、なんだっけ、おばあちゃんが座りながら編み物とかしてそうなイスも欲しい。
あ、ロッキングチェアって言うらしいです。流石物知りお姉ちゃん。
夜空の観察用に望遠鏡とかも思ったけどそんなのいらないくらい夜空きれいだしね。空気がおいしいかまではわからないけど。
ロッキングチェアはもちろん買いました。私の夢みたいなものだし。ついでにハンモックも買いました。リンゴの木があるしその辺に設置しよう。あ、死神はリンゴ以外も食べるよ。
そういえばお姉ちゃんとお財布別々にしようかって話を街に来る途中で話したら、頭を激しくブンブン横に振って拒否してきたので、私がそのまま持っている。分けた方が便利そうだけどね。
さて、防具屋です。
「すいませーん。クマの素材売りたいのですがー」
「クマァー?そりゃ今数が少ないからありがてぇな。それでどれくらい売ってくれんだ?」
スキンヘッド頭に「ロール中」のハチマキを巻いた威勢のいい筋肉店主に言われる。どういう意味だろう。
とりあえず肉以外全部渡す。爪とか皮とか。
「にしても、これだけありゃ現段階でトップクラスのは作れると思うが本当に売却でいいのか?」
お姉ちゃんもタカシも縦に頭を振っている。タカシに関しては帽子が揺れてるだけだけど。それより、何かあったら言うはずだしね。
「全部売却で大丈夫です」
「おうよ!じゃあ355,000円な!」
「「ありがとうございました!」」
一気に小金持ちだよ。むふふ。
タカシはふりふり黒帽子が気に入ったらしく、隙間から銀色の触手を出して周囲の様子を見ている。まあ私銀髪だから目立ちにくいと思うけどねー。もうちょっと触手細くできないかね。これだといずれバレそうだよ。
街中で偶然にもアユとナホに遭遇。あ、ナホが黒髪をポニテにしている。可愛いじゃないか。それにしても、アイコン出ないと見つけづらいね。【鑑定】メガネつけとこ。メガネ苦手でいつの間にか取っちゃってるんだよね。
「やあやあお二人さん」
「姉様、マリィさんごきげ……はっ!」
(マリィさんその眼は……辿り着きましたね?)
(ええナホちゃん、私解ったわ)
(ならば共に道を歩むのみ)
(ええ、守るべきものはひとつ)
(ジーク・ハルカ!)
(ジーク・ハルカ!)
1秒ほどの間に二人がアイコンタクトで何かをわかり合っていた。内容はわからなかったが、心がくすぐったいような暖かいような気分になってきた。
加えて眠気が。
「アユとナホは今から何か予定ある?無ければ一緒に狩りでもどうかなーって思うんだけど、【眠り姫】スキルの確認もしたいし」
「それは今眠くなってるだけじゃ……それに僕たちこれからネコカフェに
「行きましょう姉様。兄さんもいつでもそんなのはいけるでしょ?さあさあ行きましょう姉様」
「あ、うんじゃあいこうか」
○東の平原
いつもの平原です。
私はありったけ支援魔法をかけたら、タカシのぷにぷにベッドの上で寝ます。あ、毛布出しとこ。しかもおっきいやつです。むふふ。
「お姉ちゃんはレベル下がったんだから気をつけてねーってそもそものレベル知らないけど」
「スキルのレベルが変わってないから割と余裕だと思っちゃうけれどね。あ、以前はレベル89よー」
「89かーすごいねー」
「レベル下げたとかレベル89だったとか聞こえてくるんだけど」
「あの人たちのことは気にしてはだめよ兄さん」
「じゃあタカシお願いね」
「おうよ!任せとけ母ちゃん!」
オオカミの鳴き声を子守唄に、私の意識はゆっくり闇に堕ちていく……。
「ちょっと母ちゃんってどういうことですかそこのスライム!」
しばらくして起きました。騒音がすごい故。なんせベッドにしてるタカシからビュンビュン触手伸びて敵に刺さっていってるから、風切り音がすごいんだよね。改善が必要だね。
「やあやあ、みんなおはよう」
「姉様おはようございます!姉様のバフすごいですよ!何よりHP自動回復がありがたいです!」
「私は寝てるだけなのに、働かせてしまって申し訳ないねー」
「いいのよ、ハルカちゃんはそこで応援してて頂戴」
「そうですよ!姉様の応援があれば10年は戦えます!はっ!今度生産職の方に応援用のポンポン作ってもらおう……」
「パーティ枠の六つの内一つ潰すからってHPとMP自動回復は強力すぎないか……?ステータスも上がっているし。いやでも通常なら戦闘中には眠れないし、無防備だしで、現実的なスキルではないのか……。やっぱりサモナーやテイマー用なのか……?ん?もしかしたらレイドでも使えるのか?……あ、ウインドカッター」
ナホの発言の後半が聞こえなかったけど、寒気がした。
それと、アユの呟きの大半が聞こえなかったけど多分魔法の詠唱か何かだろう。……あれ?このゲーム詠唱なんてあったっけ?
今の私はゲーム内で最長2時間まで睡眠をとれるようにしている。まあ、空腹度とかで自動ログアウトしちゃうこともあるけど。夜やる時は寝る準備万端でゲームに臨むよ。寝落ちしても、そのまま朝まで眠れるって夢のようだね。ヘッドギアかぶってるから朝びっくりしちゃうんだけど。
あれ?あんまり移動してない?
あ、そうかタカシの移動速度に合わせるから、遅くなっちゃうんだ。申し訳ないことしたね。今から歩こう。眠り姫計画はまだ保留だ。
「そういえば、森の中にもう結構人いたけどアユとナホはもういったの?」
「いや、まだ行ってないよ。適当にパーティ組んでから行こうと思ってたし。」
「あっ、私が好き放題しちゃってたからパーティーの枠の余りも増えちゃったよね。ごめんね」
私はなんて身勝手な姉なんだ。不甲斐ない姉でごめんね……。うぅ……。
「そんなこと気にしなくていいんですよ姉様!そもそも私たち家族でやるつもりでしたし。私たちは姉様がゲーム楽しんでくれてるのが嬉しいんですし、姉様がテイムで仲間増やしても、レイド組んでくれれば済む話ですし!」
「そうそう!レイド組んでも、デメリットなんてほとんどないんだし!ほらゲームなんて楽しむのが一番だし!ね?」
「……うん。ありがと。えへ」
アユとナホ、二人とも顔を手で隠してプルプルしてる。やっぱり怒ってるのかな。
「流石ハルカちゃんね……さあ、森に行きましょうか!」
「行きますよ姉様!ささ、背中へどうぞ」
「……うん」
……あれ?いつの間にかおんぶされてる。歩こうと思ってたのに。
「ねえ、ナホ本当に怒ってない?」
「怒ってませんよー」
「本当に本当?」
「それ以上きくと怒りますよー」
「ひぃ!?」
大人しくしておこう。うん。
そういえば、おんぶされてしまったことで、また姉威厳ポイント(私命名)が減ってしまった気がする。こんどナホの宿題でも手伝ってあげよう。ナホは学年トップレベルの成績だけど……。膝の上に乗ってるだけでもいいって言ってくれてるし、せめてそれだけでもしておこう。
そんなこんなで眠っている内に森到着。お姉ちゃんは弱体化を一切感じさせない無双っぷりだったよ。例により、私には目で追えなかったので戦闘は割愛です。
「森の浅い所だし人が多いね。ちょっと奥まで行く?」
「そうしましょうか。じゃあ【威圧】いくわね」
「フォレストウォーカーってマリィさんだったんですか……。いやなんとなくそんな気はしてましたが」
「兄さんどういうこと?」
「掲示板でさ、敵味方関係なく【威圧】で気絶か恐慌に陥れてくるモンスターがいるって話題になってるんだよ。出現条件とか色々検証されてるんだ」
「さっすがお姉ちゃん!すごいね!」
「あらあら、ハルカちゃんの力になれて嬉しいわ」
「とりあえず知らなかったことにしましょう兄さん」
「……そうだね」
だいぶ進んできたのでお姉ちゃんが【威圧】を切ります。【威圧】発動中だとモンスターが逃げちゃうからね。
頭上で爆睡してるタカシを起こします。ぺちぺち。
「タカシー出番よー」
「……メシ!?」
「狩りが終わったらご飯にしようねー」
「おっしゃ!」
「さっきマリィさんから聞きましたけど、かなり馴染んでますね……」
「いいんじゃないかな育児体験みたいで」
今日はナホとアユがいるので隠密行動ではなく、普通に戦います。二人ともお姉ちゃんから加護(小)は貰ったんだけどね。効果が薄いみたい。あんまりほいほい加護は渡せないらしいし、仕方ないね。
イノシシです。突進してきたところをタカシに貫かれそうになったら、いきなり進行方向を直角に曲げた。今のどうなってんの。かわそうとしたらしいけど、そのままタカシの触手が横腹に刺さって動けなくなったところでお姉ちゃんに鎌でやられて終了。
その後も私は【支援魔法】使うだけの時間がしばらく続いた。
「いやーレベル上がったなー」
「そうですね姉様。私なんか10レベルくらい上がりましたよ」
「タカシ君とマリィさんいなかったら確実に勝てない難易度だったしね。どう見ても寄せ
「おっと兄さん、それ以上いけない」
「じゃあここら辺で引き返そうか。森の出口まで送るよ」
「ありがとうございます姉様」
レベルが20になっていたので新しいスキルが選べる。ここは【威圧】にしておこう。スキル被りは非効率?お姉ちゃんとおそろいだからいいんだよ。
二人を送った後、家に帰ってご飯です。
今日はイノシシの焼肉です。
うーん、初めて食べたけど美味しい。味が濃くて、脂がとろけるね。実際のイノシシはあんまり美味しくないって聞くけど。流石ゲーム。
タカシなんか網の上に乗って直に、肉と野菜を掻っ攫っていってる。お米も焼きおにぎりにしているので一緒に食べてるようです。ていうか、スライムって火に弱いんじゃなかったっけ?
「ねえタカシ、あんた網の上に、むぐ、乗ってるけど平気なの?」
「むぐむぐ。最初熱くてやべーなーって思ってたんだけど、なんか【火耐性】ゲットしてから気になんなくなったな」
「そんなんで弱点克服できちゃって、むぐ、いいのかな……」
さっきから喋ってる途中でつっかえてるのは、お酒で酔ったお姉ちゃんに肉と野菜を交互に口に突っ込まれてるからだよ。あ、玉ねぎおいし。にこにこしてて幸せそうだしいいよね。
私も網の上に乗ったらスキル取れるかなーって思ったけどやめておこう。流石にね。
では今日はこのぐらいで。おやすみなさい。
ハルカ・パレスティア Lv21 テイマーLv11
HP E
MP E+
STR E
VIT E
DEX E+
AGI E
INT E+
LUK E
スキル【テイム】【支援魔法Lv8】【料理Lv6】【杖Lv6】【採掘Lv3】【威圧Lv1】【眠り姫Lv8】(【隠密Lv50】【不意打ちLv50】【隠蔽Lv50】)
称号【第一旅人】【最速の帰還者】【死神の親愛】【ネコカフェ解放者】
マリィ Lv21 (89) 死神Lv21 (89)
HP D-(B)
MP E (B-)
STR C (A)
VIT E (B-)
DEX C (A)
AGI B- (S-)
INT D- (B)
LUK E (E)
スキル【首狩り】【鎌の呪い】【隠密Lv100】【不意打ちLv100】【隠蔽Lv100】【威圧Lv80】【探知Lv70】
タカシ Lv18 スライムLv18
HP D
MP F
STR D-
VIT D+
DEX E+
AGI F
INT E-
LUK E
スキル【形状変化Lv6】【溶解Lv7】【暴食】
【火耐性Lv2】
【捌かれたのは】東の森散歩六歩目【はらわたでした】
1.名無しのゲーマー
ここは遂に到達した東の森の攻略スレです。
どんなことでも構わないので情報をお願いします。本当に。
次スレは>>950
(前スレ)
556.名無しのゲーマー
またクマに腹捌かれて死んだ。また街から歩くのか……。綾○飲みたい。
557.名無しのゲーマー
【速報】午後七時頃、森の南西部にフォレストウォーカー出現。モンスターが逃げ出した後、俺も気絶したから多分確定。
558.名無しのゲーマー
スライムは火で片付けた後周囲の消火が安定か。
559.名無しのゲーマー
【威圧】の対抗策ってレベル上げるしかないの?
560.名無しのゲーマー
クマに襲われてる時、フォレストウォーカーさん通ってくれた時のありがたさは異常
俺でなきゃ惚れちゃうね
561.名無しのゲーマー
>>559
【胆力】か単純なレベル上げ
562.名無しのゲーマー
>>559
【胆力】が死にスキルだから実質レベル上げ一択。
そもそもスキル獲得がレベル10ごとってのがきついんだよな。1回目のスキル獲得は職業ごと強制だし。
563.名無しのゲーマー
今日の銀髪幼女様まだ?
564.名無しのゲーマー
>>563
(専用スレ)
【銀髪ゴスロリ】眠り姫総合【幼女】
1.名無しの親衛隊
ここは東の平原及び東の森で活躍する銀髪幼女様こと通称眠り姫について語り合う場所です。
紳士的な活動をお願いします。
621.名無しの親衛隊
【隠密】のレベルが高すぎて普通にすれ違うだけだと気づけないんだよな。強制的に認識外にされてるっていうか。
622.名無しの親衛隊
【看破】持ちもっと増えてくれよなー
623.名無しの親衛隊
【看破】レベル20でもネームすら見えないのがやばい。
624.名無しの親衛隊
東の平原にてお昼寝andおんぶ輸送
(画像)(画像)(画像)
625.名無しの親衛隊
>>624
よくやった
KAWAEEEE
626.名無しの親衛隊
やばいやばいやばい
627.名無しの親衛隊
ほっぺつんつんしたい。
てか、スライムでかすぎない?
628.名無しの親衛隊
おんぶしてる人にめっちゃ睨まれてね?
629.名無しの親衛隊
守りたいこの清純さ
630.名無しの親衛隊
うちの姫に近づいてるこの男エルフ誰だよ
631.名無しの親衛隊
飴ちゃんあげたい。
>>629
テイマー特有の何かによるサイズ拡大?
632.名無しの親衛隊
おんぶされてるのがいかにも遊び疲れてねんねした幼女って感じで最&高
633.眠り姫の妹
おんぶしてた本人です。
そして、眠り姫は私のリアル姉なので、手出したらPKしに行くのでよろしく。
ちなみに写真撮ってきた人の名前はメモとっときました。
634.名無しの親衛隊
妹降臨きたあああああああ
…妹?姉でなくて?
635.名無しの親衛隊
本物?何か証拠とかない?近距離からのスクショとか(ゲス顔)
636.名無しの親衛隊
それマジ?合法ロリ案件?
637.名無しの親衛隊
我が世の春がきた。
638.名無しの親衛隊
色々聞きたいことはあるけど、とりあえず画像くれ
639.名無しの親衛隊
ってことはいけ好かないエルフの坊ちゃんも兄か弟ってことか?
640.名無しの親衛隊
夢が広がりすぎて世界がやばい
641.眠り姫の妹
手出ししないことと、これからは撮った写真を全て私にも渡すことを誓うなら私のコレクションから一枚出してもいいです。
あと、エルフは私の兄で眠り姫の弟です。
642.名無しの親衛隊
>>641
誓います!
643.名無しの親衛隊
>>641
……あっ、あんたも”こっち側”かい(察し)
誓います
644.名有りの親衛隊
>>641
今回の写真撮った者だが、メッセージ送っといてくれ
誓います
645.眠り姫の妹
お菓子もぐもぐ姉様最高にかわいい
(画像)
646.名無しの親衛隊
(吐血)
647.名無しの親衛隊
言葉にできない
648.名無しの親衛隊
これ一枚だけでこのゲームの元とった。
649.名無しの親衛隊
ありがとう
じゃあな
650.名無しの親衛隊
>>649
お前…消えるのか…?
651.名無しの親衛隊
宿の食堂で叫び声あげてしまって、周囲から白い目で見られるくらいにはかわいい
652.名無しの親衛隊
これが人の温かさか……
653.名無しの親衛隊
餌付けしてえぇー
654.名無しの親衛隊
わかる
655.名無しの親衛隊
わかるわ
656.名無しの親衛隊
わかる
657.眠り姫の妹
あ?
658.名無しの親衛隊
ゆるして
659.名無しの親衛隊
たすけて
660.名無しの親衛隊
た
661.名無しの親衛隊
す
662.名無しの親衛隊
ま
663.名無しの親衛隊
に
664.名無しの親衛隊
あ
665.名無しの親衛隊
でびる
666.名無しの親衛隊
タ ス マ ニ ア デ ビ ル
667.名無しの親衛隊
なんだこの連携
○運営
「死神弱体化成功!」
「「いえーい!」」
「やっと肩の荷が降りるわね……」
「突然のテイマー無双になりかけたからな」
「実際もうちょいソロプレイヤーがテイマーサモナー選ぶと思ってたんだけど、全然いないよな」
「初期マップでパーティー推奨ですからね。これのせいでソロ向けの職業選ぶ人がほとんどいないんでしょう」
「なあ」
「何よ」
「スライムって火に弱かったよな」
「そうね」
「火で網焼きにされててピンピンしてんだけど」
「え?」
「ほら」
「えぇ……」
「……【火耐性】持ってますね。スライムは食事でもレベル上がりますし、網焼きの状態で食事してレベル上げてそのスキル取ったんじゃないですかね」
「お前よく一瞬で考えつくよな怖いわ」
「またこの言い様ですか」