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Free job online ~祝育士としての日常~  作者: 八神 憂
初めの街とシスターさん
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第07話 1日目 昼2-2

ようやくです。

 北の広場の教会に着き入って見ると、高い天井に窓、多くの椅子が並び奥には祭壇がある一般的に連想する教会の中と言った感じである。祭壇には神父がおり扉を開ける音に反応したのかこちらを向いていた。


「あのギルドからの依頼で来たのですが」

「おお……これはこれは可愛らしいお嬢さんが来たものだ。失礼、私はこの町の教会の神父を務めているヴォルケだ。以後お見知りおきを」

「冒険者のアリアです。こちらこそよろしくお願いします」

「アリアだね。立ち話も何だからこちらの椅子に腰掛けてくれ」


 ヴォルケと名乗った白いひげを蓄えた長身の男性と挨拶を交わした後、椅子に座るよう促される。祭壇に一番近い席に座ると神父からの説明が始まった。


「ギルドからの説明もあったと思うがここは町の相談役になっていてね、様々な依頼が集まるのだが、その種類は多種多様で教会だけでは人手が足りないのだ。手伝ってもらえるかね?」

「はい、そのために来ましたから」

「ありがとう。では早速の依頼だが、この町から東にある森の前に薬草の群生地帯があるのでそこから薬草を摘んで来てもらいたい」

「わかりました引き受けます」

「おお、では頼んだよ」


 ギルドカードに「教会の手伝い1:薬草の採取」が追加されるのを確認した後に教会を後にした。早速東の広場に行き門から出て初めてのフィールドであるが、多くのプレイヤーがうさぎを追いかけながら剣や槍で倒しているのを目撃しなんとも言えない心情のまま薬草の群生地帯らしき草の色が違うエリアで採取を開始する。


「えーと……薬草って引っこ抜けばいいのかな?ちぎればいいのかな?」


 悩みながら試してみたが結果から言えば変わらなかった。葉っぱや茎が離れたらアイテムボックスに入るため集めるのはそこまで大変ではなかった。採取のレベルが3まで上がりこれで大丈夫かな?とアイテム確認を行うと薬草?となっていたため後で神父さんに確認してもらおうと思い至った。

 なお、途中でなめくじを見つけ悲鳴を上げたのは余談である。その悲鳴を聞いて男性プレイヤーが集まったのはさらに余談である。掲示板で話題になったのはもっと余談である。

 薬草を集めた後、教会へと戻ってきて薬草を取り出しこれで合っているか確認してもらっていると神父から1つの提案がなされた。


「せっかくだから、薬草の違いも教えておこう」

「はい、教えて下さい」

「まず普通に使われている回復効果のある薬草は葉の上の部分がハートの形になっている。」


 そう言って採取した薬草を分けながら違いを説明していく。実物を見比べていくと違いが分かりやすくてすぐに覚えられるそうだ。


「ちなみに遠い地方に生えている回復効果の高い薬草も同じ特徴を持っている。これらは他の薬草でも共通の特徴だから覚えておいて損は無いだろう。次に葉がかなりギザギザしているのがマヒの効果がある薬草だ。調薬によってはマヒを直す薬にもなる」


 そう言ってマヒの薬草を見せてくる。ちなみにこのマヒを矢に塗りこみ獲物を仕留めることもあるそうだ。確実に狩れるが食べるためにはその後のマヒの処理が難しいため一長一短であるとのこと。


「次はネムリの薬草だ。こちらは葉の上の部分がうずまき上になっている。こちらもマヒの薬草と同じく調薬に使ったり矢に塗ったりする。最後にこちらの葉っぱに黒い斑点が出来ているものこれが毒の薬草だ。一応薬にもなるが苦い上に市場にはマシな解毒薬が出回っているため基本的には処分している」


 他にも様々な種類の薬草があるのだがスタタの町の周辺で生えているのはこの4種類だけだと言った。講義が終わると「スキル《鑑定》を入手しました」とメッセージが現れる。


「ありがとうございました。ちなみに薬草の数はこれで足りるでしょうか?」

「ああ、これで十分だ。これから採ってきた薬草を使い調薬をするのだが時間は大丈夫かね」

「大丈夫ですよ」


 ゲーム内で1時間程しか経っていないため時間は大丈夫そうだと思ったが、一応どれほど時間がかかるのか聞いてみると採ってきた薬草を全て薬にするのは初めは40分近くかかると言われ、それでも大丈夫と判断したため神父と一緒に教会の奥に行こうとすると、その前にと振り返りこちらに告げる。


「教会の奥に入るためにはこちらが貸す衣装に着替えて貰わなければならないが構わないかね?」

「構いませんが何故でしょうか?」

「教会の奥に入る場合は必ずこちらの用意した衣装に着替えなければ関係者と認められず入れない決まりになっているのだ」

「なるほど、了解しました」


 そう言って個人用の更衣室に入り受け取った衣装を確認して見ると修道服と書いてあり実際に装備をしてみると、女物・・・いわゆるシスター服であった。ロングスカートタイプで色は黒色、頭は前髪が出るタイプの頭巾であり、胸のアクセサリーとして十字架があった。ステータスを確認したら自身の目を疑ってしまった。


ステータス

 攻撃:10

 防御:10   (+25)

 魔攻:10

 魔防:25+100

 器用:20   (+25)

 俊敏:10


 内訳は頭・上半身・下半身それぞれ魔防が30上がり、アクセサリーの十字架で魔防が10上がっている。がこの衣装は教会の外に持ち出すことができず、現状だと外では装備できないと防具の説明に書いてあった。


「え……?えぇ……」


 数値は高いが女物であることに微妙な顔をするアリアであった。


 装備

冒険者の服→見習い修道服

 スキル

《鑑定Lv.1》New! 《採取Lv.1→3》

シスターさん要素を出せましたよ!ちなみに教会やシスター服は皆さんが想像する普通のものと思っていただければ幸いです。ちなみに神父の名前はドイツ語で雲を表しています。


何でこんなに効果が高いの?→一ヶ所限定のうえ魔防は序盤はβテストの時要らない子扱いだったから運営が悪ふざけで設定したよ!


結局チートステじゃねーか!ケッ!失望しました八神さんのファンやめます→戦闘職で極振りすれば100なんて次の町までになるし、ぶっちゃけこんだけ魔防無いとやってられません!

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