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Free job online ~祝育士としての日常~  作者: 八神 憂
海の街と新規さん
58/69

新規プレイヤー 1日前 昼2-1

 すまない。エタってないから許してください。

 1度ログアウトした後、少しばかり休憩を挟み再度ログインする。いつもの部屋の景色を数舜無意識に眺めて気を取り直す。


「よし。今から久々の遠出だ」


 体を伸ばしながら少し気合を入れる。そしてベットに腰かけたまま姉達からのメッセージを確認する。


「えーっと……アユさん達からは集合時間まであと20分くらいか。了解と。あれ?フユ姉からも来てる」


 普段は家で言葉を交わす姉からのメッセージを不思議に思いながらも開いてみて、その内容に頬を綻ぶ。


「家事はやっとくから街に着いてから少しは案内してもらえか……ありがとうフユ姉」


 姉からのお達しにアリアは少し喜びを隠しきれない様子で部屋を出る。次の街で何かする事がないかと教会内に居る人たちに話を聞きに行く。途中すれ違った新しく教会で活動しているプレイヤー達と挨拶を交わしながらも目的であるメディカの部屋の前に辿り着く。


「メディカさん今いいですか?」

「はい、どうぞ」

「失礼します」


 変わらないトーンで返事するメディカの声を聞きながら部屋に入る。用事が終わったのか椅子に座ってのんびりとしているメディアがアリアの顔を見つめあら?と声を漏らす。


「何か良い事でもありましたか」

「はい。少し」

「そうですか」


 短いやり取りの中で相手の機微を読み取る事への驚きも無くアリアは用件とも言えない事を尋ねる。


「今から向こうの王都?へ行こうと思うのですが、あちらで何かありませんか?」

「何か、とはまたざっくりとした質問ですね」

「すみません。向こうに何があるのかとかよく分かっていなくて」

「あら、そういう事でしたか。そうですね」


 少し申し訳なさそうなアリアの質問への答えを探し言葉を紡ぐ。


「私個人としての用事はこれといって無いですね。ですが」

「ですが?」

「王都にはここよりも大きい教会がありますので神父に一筆貰えば向こうでも礼拝堂の奥に入って宿代わりに出来ますし、その修道服も新しい物が手配されますよ」

「向こうの教会ですか……わかりました。情報ありがとうございます」

「いえいえ、もちろんこっちに戻って泊まるのも全然OKよ」

「その時はお言葉に甘えます。またお茶でもしましょう」

「楽しみにしておくわ」


 では、とメディカの部屋を後にし情報を聞いた通りに神父の元へ向かう。


「ヴォルケさん。今いいですか?」

「ふむ。何かね?」

「王都の方へ行こうと思いまして。それでメディカさんに聞いたのですが……」

「ああ、その事かね。構わないよ。アリアは十分この教会に貢献してくれたからね。少し待ちたまえ」


 そう言って奥に引っ込んで数分、一つの手紙を手に取り戻って来る。


「これが向こうで必要な文書だ。無くさないように気をつけよ」

「ありがとうございます」


 手紙を受け取りアイテムボックスに入れる。その様子を見ながら他に何があるかと尋ねるが何も無い事を告げて祭壇から離れる。そうして装備を変更し所持アイテムの確認をしながらアユ達をそのまま待つ事にする。


「アリアちゃんお待たせ!」

「こんにちはですアリア。準備万端って感じですね」

「でも顔はそうでもないね~」

「何か良いことでもあったんですか?」


 もはや見慣れた装備への言及もなく各々の挨拶を行う。表情への指摘にちょっとねと一言返し立ち上がる。


「今日もよろしくね。皆」

「ばっちり護衛しますよ」

「よろしくね~」

「挨拶もほどほどに行くよー!ちょっと道のり長いからね」

「マップはあるけど最短でも結構かかりますもんね」


 加護を行わずに教会を出て街を移動するためのクリスタルを経由し森の町を素通りする。そうして森の町の東側の門の前でアリアが加護をかけ王都への道の攻略が始まる。

少し加筆しました。

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