第44話 5日目 夜1-2
ごはんを作るよ!あ、多分4日ほど更新出来ないと思います。あと短いです。
「アリアさんお待たせしました」
約束の時間の5分前、厨房にエプロンを着けたレーゲが現れる。不安はあるがやる気十分といった顔を見てアリアは嬉しそうに確認を取る。
「さて食材はこちらで用意したので、まず必須のモノをメモして下さい。ニンジンにタマネギ、ジャガイモに豚肉それにこのカレールウ。あとは調味料各種です」
「はい」
香辛料のセットはお店に置いてあるので聞けば手に入ることを伝えておく。真剣にメモをする姿が孤児院の2人と重なって見えて少し微笑ましく思う。
「食材さえ用意すれば後は簡単です。ご飯を炊いて、各野菜の皮を剥き一口大の大きさに切ってお肉と一緒に炒めて、水を入れた鍋に固形ルウと共に煮込んでご飯にかければ完成です」
「……それだけですか?」
「それだけです」
「他に工夫とかは?」
「いくらでもありますが、まずは基本的なモノということで……孤児院で作る時は変な工夫はしないでくださいね?」
「あっはい」
工夫と言うワードが出た瞬間アリアが良い笑顔で返す。その笑顔を見たレーゲには肯定以外の選択肢は無かった。
「レーゲさんが納得してくれたところで、時間も押してるので早速作って行きますよ。大丈夫です、失敗する方が難しい料理ですから」
「お願いしますアリアさん」
アリアが作っているのを見ながらレーゲが真似して作るという事前の打ち合わせ通りの形で始める。レーゲが皮剥きで四苦八苦しているのを手伝いながら横でご飯を炊いていく。
「アリアさん皮剥き完了しました」
「綺麗に剥けてますね。さすがレーゲさんです。ではこれを1口大に切っていきましょうか」
レーゲを褒めながらアリアが野菜を切っていく。ジャガイモとニンジンは少し大きめの乱切りにタマネギはスライスに、豚肉も適当に切る。
「ジャガイモは少し大きく切った方が煮たときに崩れにくいんです」
「なるほど、そんな工夫もあるんですね」
ジャガイモを大きく切る利点なども教えながらレーゲと一緒に次々乱切りにする。タマネギを平気な顔で切るアリアを見てレーゲが驚愕するなどのことがありながら食材のカットが終わり炒める作業に入る。
「まず油を敷いて、タマネギを炒めます」
「はい」
アリアと同じように油を敷いてタマネギを炒める。そして色が少ししんなりして来た所でタマネギを一旦のける。
「次は同じ油でお肉を炒めます。赤色の部分がなくなれば大丈夫ですよ」
「わかりました」
お肉を投入し先程のタマネギと合わせておいしそうな匂いを発する。それを嗅いだレーゲはこれぞ料理!と目を輝かしていた。
「そしてお肉と一緒に切った野菜を全部入れます。そして水を入れて煮込みます」
「はい」
水を入れてぐつぐつと煮込む。
「そうして野菜が柔らかくなるまで一煮立ちさせます」
「一煮立ちとはどれ位でしょうか?」
「大体15分位を目安にして下さい。この煮詰めている間にご飯の炊き方の説明をしますか」
「はい、お願いします」
アリアは昔ながらのご飯の炊き方を口伝する。そのメモをしているうちにご飯が炊き上がる。釜の火を止めて掻き混ぜた後は煮物に集中する。
「最後ですよ。野菜も柔らかくなったら灰汁を取って火を止めてルウを入れます。そして再び煮込めば完成です」
「柔らかくなったら灰汁をとって……っとこれでいいんですか?」
「ええ、焦げないように気をつければ大丈夫です」
「何かアッサリ終わったと感じます、確かにこれは簡単ですね」
「まぁ本当は色々あるんですけど、基本的にこれで終わりです。あとは深めのお皿にご飯と一緒に盛り付ければOKです」
これで終わりな事に安堵を覚えながらも最後まで気を抜かないレーゲ。そして盛り付けを終わらせて完成した品を見る。
「やった!やりましたよアリアさん。教えていただいてありがとうございます!」
「おめでとうございますレーゲさん。これがカレーと呼ばれるものです」
料理が完成し嬉しそうにしているレーゲを見て初めて姉に料理を教わった事を思い出すアリア。早速完成したカレーの味見をするレーゲ。
「おいしいですよアリアさん」
「満足いく出来でよかったです」
アリアもレーゲの作ったカレーを試食してみる。普通のカレーであるがおいしいことには変わりない。レーゲの満足そうな顔を見て頬を緩ませているアリアであった。
主人公の誰にでもわかる料理教室カレー編。ええカレーです。まごうことなきカレーです。工夫もクソもないただの日本のカレーです。
何で香辛料のセットとかあるの?→食品メーカーの提供です。宣伝です。それ以上でもそれ以下でもありません。
料理作る描写省きすぎじゃね?→カレー作るだけですから細かい描写なんていらんでしょう。
厨房のコンロいくつあるねん!→4つです。




