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Free job online ~祝育士としての日常~  作者: 八神 憂
初めの街とシスターさん
29/69

第29話 4日目 昼2-2

 エタらないよ!明日からは割りと更新できると思います!

 ハクと別れてから再び孤児院に向けて歩き出す。その途中で手土産として食料を買い込み料理を振舞おうと思い至り市場に寄る。


「相変わらず賑やかだなぁ」


 市場に付くなりそう思いながらも目当ての食材を物色していく。時間的にお昼を少し過ぎて小腹が空いてきそうなので、デザート系にしようと思いリンゴ等が売っている店を覗く。そこで店員さんに声をかけられる。


「いらっしゃい!シスターさんが買いにくるとは珍しいねぇ!何をお求めかい?」

「えーと、デザートに使えそうな果物を……そうですね、10人分くらいお願いします」

「そんなに買って何に使うんだい?」

「今から孤児院に行きますのでそこの人達に振舞おうと思いまして」

「ほぉあの孤児院にねぇ!それなら食材は後で送ろうかい?」

「どれくらいで届きますか?」

「今から配達して1時間後って所だね」

「……それじゃあお願いします」

「あいよ!果物はそちらで選ぶかい?」

「店員さんにお任せします。それでいくら位かかりますか?」

「そうだねぇ……ざっと1万2千Gといった所だが、一杯買ってくれるシスターさんにはサービスだ!1万Gでいいよ!」

「わぁ!ありがとうございます」

「いいってことよ!それじゃあこちらを」


 そう言って「1万Gを払いますか?」と出てきたので「はい」を押す。これで取引完了した。毎度あり!とお馴染みのセリフを聞き青果店を後にする。多種のフルーツを使うということでメニューを組み立て必要な物を次々購入していき、南にある孤児院に到着する。

 孤児院の外装は町と同じように石作りの建物なのだが、少し風化しているのか色が所々黒ずんでいるが多人数が暮らす事を考慮してるのか土地自体は広い。孤児院の戸を叩くと中から声が聞こえてきた。


「はーい……ってあら?新しいシスターさんですか?」

「教会でお世話になってるアリアです。以後お見知りおきを」

「あらあらご丁寧にどうも。私はここで働いているマリーです。それでどのような御用ですか?」

「薬を届けに来たのと孤児院の手伝いです」

「手伝いに来てくれたんですか?それはありがたいです。ではまずこちらをどうぞ」


 黄色のエプロンを付けた少し年をとった女性マリーは玄関にかけてあった白色のエプロンを手渡してくる。それを受け取ると「孤児院のエプロンを手に入れた」とメッセージが現れそのまま装備する。


「今後そちらのエプロンを付けていればこちらを自由に出入り出来ますよ。では中へどうぞ」

「お邪魔します」


 玄関をくぐり少し広い掃除が行き届いた廊下を抜けると、年齢がバラバラな8人の子供たちとレーゲ、そしてマリー同じ黄色いエプロンをつけた女性が居た。レーゲは小さい子供たちに絵本を読み聞かせ、もう一人は少し大きな子供に何かを教えていた。こちらに気付いたレーゲが一旦読み聞かせを中断しこちらにやってくる。


「すいませんアリアさん。お出迎え出来なくて」

「いえいえ、時間の指定をしなかったこちらが悪いですから。あ、こちら頼まれていた薬です」

「ありがとうございます。では子供たちに紹介をしますのでこちらへ」


 そう言って居間の真ん中にあるテーブルの奥に立たせ、こちらに目線が集まる。それではとアリアの紹介を始める。


「今日は教会から新しいシスターさんが手伝いに来てくれました。冒険者のアリアさんです。優しい方なので皆さん仲良くしましょう」


 簡潔に述べて後は自分でとこちらを見るレーゲにこくりと頭を下げる。


「ご紹介に預かったアリアです。いきなりの訪問にびっくりしているでしょうが楽しく過ごせたらいいなと思っています。趣味は料理と裁縫ですので何か聞きたいことがあれば聞いて下さいね。あ、後で料理を作るので楽しみにして下さいね」


 子供たちを怖がらせないように笑顔で紹介をする。料理を作ると言った瞬間にわー!と元気良く反応するのを見て、これは失敗できないなと思いながらも「よろしくお願いしますね」と一礼して自己紹介を終える。子供たちも声を揃えて「よろしくお願いします!」と答える。


「それじゃあ次は皆さんひとつずつ質問してみましょう!」


 自己紹介も終わったので次は子供たちの紹介も兼ねた質問タイムに入る。はい!はい!と手を上げる中の一人を指名する。


「レテです!お姉さんはいつも何をしているの?」


 ざっくりとした質問をしてきたレテと言う名前の少女。どういう事なのかと疑問に思いながらもゲーム内でしてきた事を簡潔に答える。


「そうですね、いつもは教会で他のプレ……冒険者に加護を施したり、薬を作ったりしたりしてますよ。時間があれば料理をしたりとかですね」

「加護ってなにー?」

「加護って言うのはですね……えーと、他の人を強くする魔法ですよ。自分は強く出来なので実感がありませんが。これでいいですか?」

「うん!つまり魔法使いさんなんだね!」

「まあ、その通りですね」


 レテの質問が終わると、魔法というワートに興味を持ったのかざわざわしている。自身の出来る事を考えるとあまり過度な期待をされると困るアリアは質問の前にひとつ付け加える。


「皆さんが期待しているような火とか水とか出せませんので、魔法に関して期待しないで下さいね」


 えー!と不満気な反応する子供たちに「そのような魔法は使える人は使えますから……」と夢を壊さないようにフォローを入れる。今度アユでも連れてこようかなと画策しつつも次の質問が来る。


「僕はパンって言うんだ!アリア姉ちゃんは冒険者なんだよね?何か冒険の話ないのー?」

「ぼ、冒険の話ですか?え、えーと具体的には?」

「何か悪者をやっつけたとか、強そうな魔物を倒したとか!冒険者って強いんでしょ?」

「確かに強い人は強いですが……そうですね東の森の奥に居るクマさんを倒したりしました……よ?」

「スゴーイ!あの森ってハチが出てきたりして危険なんでしょ?それを突破するなんて!アリア姉ちゃんってもしかして強いの?」

「残念ながら倒したのはほとんど仲間たちの力で私自身は何もしていません。さっきも言ったように他の人を強くするのが仕事ですので……お世辞にも強いとは言えませんね」

「えー?アリア姉ちゃんって本当に冒険者なの?」

「あはは……冒険も余りしてなくて弱いですが一応冒険者です」


 イメージと違うなーと言い残して質問を終える冒険者に憧れている少年パン。おそらくシラヌイのようにスタイリッシュに戦ったりするのを想像しているのだろうが、残念ながらそのような人は孤児院を訪れない。「私が少し特殊なだけですから……」と再びフォローをいれながらも質問は続く。


「セレネです。アリアお姉ちゃんは料理って何が作れるの?」

「基本的に家庭料理なら何でも作れますよ。フルコースとか満干全席とか専門的なものは作れません」

「カロンだよっ!アリアさんは好きな人とかいるのー?」

「居ません!次!」

「イオです……料理とかはどこで教わったんですか?」

「料理は姉から習って裁縫は独学です。興味があれば教えますよ」

「エリスだ。アリアのスリーサイズは?」

「教えません!次!」

「ベートでーす!恋人とか居ないんですかー?」

「大人まで悪乗りしないで下さい!居ません!」

「すいません……後で言い聞かせます」


 もう一人の保母であるベートが悪乗りしつつもこれで全体の紹介が終わる。あと二人ほど居るそうだが、一人は働いていてもう一人はおつかいに行っている様である。笑顔で受け入れてくれた事にホッとしたレーゲとアリアであった。

 保母さん2人は史実の人から適当に。子供たちの名前はギリシャ神話から。


 こうして見るとNPCから見た主人公って冒険者?ってなりますね。なまじやってることが地味で地味で……まあ、こんな主人公を書きたくて書いてるのでいいのですが。

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