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Free job online ~祝育士としての日常~  作者: 八神 憂
初めの街とシスターさん
28/69

第28話 4日目 昼2-1

 孤児院に向かうけどその前に。

 サブタイとは違うけど作者的に分かりやすくするために付けました。

 一旦ログアウトした後、キッチンに行き昼ごはんを作る。冷蔵庫の中身を確認し今日の買出しをあらかじめ決めながらも調理に取り掛かる。姉の分も含めていくつかのおにぎりを作っておく。自分の分を食べ終わりもう一度ログインし、まずメディカへ薬を受け取りに行く。


「メディカさん戻りました」

「あら早かったわね。それじゃあお願い出来るかしら」

「はい」


 魔力薬と回復薬、それと孤児院への薬を受け取り教会の裏口から出てオストとジュードの薬屋へ向かう。途中で声をかけられる事もしばしばあったが無事薬屋への配達が完了したと思い、孤児院へ向かおうとする。

 しかし何か手土産でもあった方が良かったかなと今更ながらに思案する。考えながら歩いていたためか遠くから声がするのにも気付かずにいると、声のする方からお腹に衝撃を受けてその拍子に尻餅をつく。


「あいたた……一体何が」


 そう思いお腹の方に目を向けると一匹のウサギがうずくまっていた。白いもふもふを見て「ウサギかー」と目を輝かせ少し撫でていると声の主がやって来た。


「すいません!うちの大福がぶつかってしまって……」

「いえいえ気にしてませんよ。このウサギはあなたのですか?」

「あ、はい。私のテイムモンスターです。ってそれよりも!」


 肌が白く銀髪のため白色といった印象を持つ一部以外は小柄な少女は顔を赤くしながらもあわあわしている。ウサギ(大福)から手を離すと飼い主の方に戻ろうとするがアリアの足元に着地したら向き直る。ロングスカートなためインナーまで見えることは無かったが膝辺りまで大きく露出して足も開いている。それに気付かずどうしたのかと大福の動向を見守っていると、大福がスカートの中へ素早い動きで入り込む。


「ってウサギさん!そこはダメ!少し敏感だから!……ちょっとそこを鼻スンスンしないで!……ッ!あぁ力が抜けていく……た、助けて」

「こ、コラー!大福!これ以上シスターさんに迷惑かけちゃダメ!」

「って何でこっちのスカートに手を突っ込んで来るんですか!?普通に立たせて下さい!って聞いてよぉ!」


 テンパった白色少女が暴走してスカートの中の大福を引きずり出そうとするという大変アレな光景を見ていたプレイヤー達は固唾を呑んで見守っていた。時間としては20秒も経たずにアリアは立ち上がったが、アリア自身は1時間経ったのではと思ったようである。


「重ねてごめんなさい!ご迷惑をおかけしてしまって……あ、私はハクって言います!」

「この状況で名乗るのはどうかと思いますけど……少し落ち着いてくださいハクさん」

「あうううう……大福は普段こんなことしないのにぃ」

「まだ少しテンパってますね。大丈夫ですよ、気にしてませんから」


 大福を抱っこした状態で横並びに歩く。自分とウサギがしたことに申し訳ない気持ちで一杯一杯に謝ってくるハクをなだめる。アレは事故ですよと声をかけるもますます落ち込んでいくハクにどうしたものかと思い、とりあえずどうしてウサギが町中にいるのか聞いてみる。


「私のジョブが飼育士でそのテイムしたモンスターが買い物途中で逃げ出したんですよ」

「飼育士って……確かテイムしたモンスターはパーティメンバー扱いでしたね。こんな可愛いモンスターをうらやましいです」

「私が初めてテイムしたモンスターです。少し弱いのですがそれでも可愛いパートナーです……シスターさんのジョブは?」

「祝育士ですよ」

「おお!シスターさん優しいイメージにピッタリのジョブですね!こんなお姉ちゃんが欲しかったです」

「あはは……シスター服はクエストの都合上着ているだけですけどね。名前はアリアですよ。シスターさんのイメージで覚えられても少し困るので、名前で呼んで下さい」

「……?シスター服は嫌なんですか?」

「正直スカートは遠慮したいですね」


 あう……とさっきの事を思い出しまた落ち込んでしまったハクを「あ、そっちはあんまり関係無いです。極めて個人的な都合ですので」と気にしてないように振舞う。それを見て個人的な都合を聞こうと思うも思い止まり話を戻す。


「ジョブ自体は知っているのですが一体何が出来るんですか?掲示板とかあまり見ないもので……」

「まあ、文字だけ見ても何だろうとは思いますね。簡単に言えば他のプレイヤーを補助することに特化した加護魔法使いですね」

「他人の補助に特化したですか?それに加護魔法って?」

「ジョブの影響のせいか自分に自分の加護をかけられない代わりに効果が大きいらしいです。加護魔法は……付与魔法は分かりますか?」

「あ、はい。それは知ってます」

「それの効果が高く時間が長い版です。現状一つしか付与できませんが……見た方が早いですね」


 杖を装備し上げたいステータスを尋ねる。魔防をチョイスされたので加護をかけると、ステータスを確認したハクに大層驚かれた。


「何か1.5倍以上上がってるんですが……」

「自分自身に使えないから凄いという実感は無いんですけどね」


 そんなことを言いながら是非フレンド申請を!と言われてウサギのもふもふを条件にOKを出したとか何とか。ハクと別れて改めて孤児院へ向かうアリアであった。

 飼育士ことテイマーさんの登場です。やはりRPGでは定番の職業ですので是非出したかった。一応召喚士も居ますが……名前付きで出るかどうかは怪しいですね。……召喚士さんの小説楽しみですね(他人事)


 ウサギさん何でスカートに突撃したん?→ウサギとしてはただ暗い穴があったから入っただけですね。ウサギは夜行性ですから暗い場所を好みます。なお、ミニだったらこけた時点で……。

 ハク→銀髪+ウサギ……あっ(察し)

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