第27話 4日目 昼1
エタったと思いましたか?残念!私は何度でもよみがえるさ!
翌朝あまり眠れないまま目を覚ます。眠気を振り払いながらベットから起き上がりキッチンに向かうとそこでは既に姉が朝食の支度をしていた。
「お?アキおはようさん」
「おはようフユ姉。ってアレ何でフユ姉が」
「昨日あんまり眠れなかっただろうからな。せめてもの罪滅ぼしだ」
「そう思ってたんだったらあそこで追撃やめて欲しかったな」
「すまんすまんアキの反応が面白くてついな。ほらもう少し寝て来い、時間になったら起こすから」
「じゃあお言葉に甘えてもう少し寝るよ」
「ああ」
姉に促され再び床に就き、次に起こされたのが8時であった。顔を洗い用意された朝食をもしゃもしゃと食べながら今日何をするのか考える。食べ終わるのを待っていた姉と一緒に一通りの家事を終わらせ、いつもより早い時間にログインする。
「フユ姉はすぐ来るって言ってたし先に礼拝堂に行こうかな」
そう思い部屋を出るとヴォルケやクッチとは別の修道服を着た男性が居た。こちらに気付くと挨拶をしてきた。
「初めまして今日からクエストをやる鍛冶士のキャジです。よろしく」
「どうも、祝育士のアリアです。以後お見知りおきを」
「ああ、噂のシスターですか」
「噂ですか?」
「ええ、笑顔でプレイヤーを堕とす貢がせ姫プレ……あ、すいませんこちらは別の所での噂でした。笑顔が可愛い嫁にしたい系シスターさんでした」
「どう反応すればいいんですかねこの場合」
「苦笑いしとけばいいんじゃないですか」
「……まあ今の噂は聞かなかったことにしときます」
「そうした方がいいでしょう」
ではまたと、若干重い足取りで礼拝堂へ向かうとそこでは昨日と同じように沢山のプレイヤーが居た。アリアを確認したプレイヤーは談笑をやめて駆け寄る。代表して一人の男性プレイヤーが声をかける。
「やあ君が祝育士のアリアさんかい」
「そうですけど何かご用でしょうか?大体の予想はつきますけど」
「その予想通りのことだよ」
「わかりました。説明は要りますか?」
「一応お願い出来るかな」
では…と自身に出来ることの説明を始めるアリア。それを聞いてどれが良いか決めるプレイヤー達。受ける加護を決めると要求通りにかけていく。1パーティ分の加護をかけるとジョブのレベルが上がり新たな加護を覚える。お布施を頂きながらもそれらを確認するために一旦背を向けステータスを開く。
魔法
・守りの加護 分類:補助
効果:自分以外のプレイヤーの防御を60%上げる
消費MP:プレイヤー1人につき100
効果時間:魔防2につき1分(最大120分)
効果インターバル:240分
・魔守の加護 分類:補助
効果:自分以外のプレイヤーの魔防を60%上げる
消費MP:プレイヤー1人につき100
効果時間:魔防2につき1分(最大120分)
効果インターバル:240分
「ええと、防御と魔防が上がる加護が増えました。効果値はそれぞれ60%です」
説明をして再度話し合い、それぞれ欲しい加護を再選択していく。それに合わせて魔力薬を使用しながら加護をかける。お布施を渡しお礼を言って去っていくプレイヤー達を見送りながらも次々加護をかけていく。
「はい、これありがとうねー」
「ありがとうございます、良い冒険を」
途中でやって来た姉達を含めて最後のプレイヤー達を見送りながら一息ついていると教会に残っていたプレイヤーに声をかけられる。
「ねえ、君も加護魔法を使うんだよね」
「あ、はい。使いますけど」
「かける時に何か貰っていたけどあれは?」
「?魔力薬と適当な何かですけど」
それが何か?と聞くと、どうやら加護魔法を使うと思われる男性プレイヤーはふむと考えながらも口を開く。
「いやすまない、こちらも加護魔法を使って商売をしているんだが中々うまくいかなくてね。他のプレイヤーと交渉をしていたら君が現れたんだ」
「つまりお客を盗られたということですか?」
「君にそのつもりが無いのは表情を見れば分かるんだがね。ちなみに貰っている物は指定しているのかい」
「こちらからは何も要求してませんよ、たださっきも居た姉が色々手を回しましてお布施として受け取る形になったんですよ」
「自身で要求はしていないということは商売ですら無いのか」
「商売とかの考えは無かったですね。元々何も貰うつもりはなかったんですけどね」
「……なるほどね」
その一言でアリアの性格を理解したプレイヤーはこれ以上口を挟むのは野暮だと思い「邪魔して悪かった」と言ってアリアから離れていった。その後はアリアが教会の裏口から出て行き薬草の採取を行う。
「前回はクリスタルの登録だけで終わったから少し新鮮だなぁ」
フォストの町にやって来てスタタの町とは違う町並に新鮮味を感じながらも現地の詳しそうな人に話を尋ねようと思ったが、はて?と思考が止まる。
「詳しい人って誰?」
どうしようかと悩んでいたがとりあえず門番と思われる槍を持った犬っぽい獣人に話を伺うことにする。
「あのすいません少しいいですか?」
「なんだい嬢ちゃん」
「この辺りの地理に詳しい人っていますか?」
「ああ、それならここから真っ直ぐ奥に進むと大きな建物があるから、その中に居る長老に声をかけてみな。大抵のことは答えてくれるぜ」
「わかりました。ありがとうございます」
「いいってことよ!」
お礼を告げて早速指定された建物に向かう。建物に入るとプレイヤーらしき人たちが何人かおり、クエストがどうのこうの言っていたためどうやらギルド的な場所のようだと推察する。建物内を見渡し件の人物を探すとはじっこの方でお茶をすすっていた。見た感じ暇そうだったので話しかけることにする。
「あのすいません」
「なんじゃい嬢ちゃん」
「この辺りの地理に詳しいと聞きましたのでお尋ねしたいことが」
「なんじゃ?」
「この辺りで魔力草……赤い葉っぱの群生地帯ってどこでしょうか」
「ああ、あれかい。あれならこの町を東に出てすぐの所にあるぞ、行って見れば草の色が明らかに違うからのう。嬢ちゃんでもわかりやすいじゃろ。モンスターもほとんど出てこないしのう」
「ありがとうございます」
「ええよええよ」
別れを告げて魔力草の群生地帯に向かうアリアであった。なお、群生地帯はすぐに見つかり適当に毟って帰路に着くことになる。教会に戻りメディカに採取の報告と品を渡す。
「あらあら、こんなに一杯。じゃあ早速取り掛かりましょうか」
「どっちをしますか」
「魔力薬からやっちゃいましょうか。とは言っても手順はほとんど変わらないんだけどね」
魔力草をカマドに入れて40分蒸して、擦って、冷まして茹でて終わりだそうだ。手順がわかったので後はいつものように流れ作業で行う。
「お疲れ様。配達はしてくれるかしら?」
「少し休んでからでいいですか?ついでに孤児院にも寄ってきます」
「わかったわ。それじゃあ後でお願いしようかしら」
「そうしてください」
また後でと個室の部屋に戻りログアウトする。
ステータス
ジョブ:祝育士 Lv.9→11
HP:210→230
MP:290→310
魔防:74→85
器用:36→40
振り分けポイント:5→0
スキル
《鑑定Lv.4→5》 《採取Lv.6→8》 《調薬Lv.5→7》
新しい加護ですらもはやサラッと流すようになった系作者です。だって特に目新しい効果じゃないんだもの。
キャジ君・・・今後出番があるといいね。教会のクエスト受けるのが主人公だけだと不自然なので何となく出してみた感じのキャラです。
ちなみにキャジ君が居る限り主人公は鍛冶をすることは無いよ!居なくなっても無いよ!種族変更しようが鍛冶はできないよ!残念だったね!前回の話が無駄たった理由がコレだよ!
姉って料理できたんかい!→普通に家事できますよ?朝弱いだけで。主人公に料理教えたのも姉ですし




