第22話 3日目 昼2-3
町の名前が決まりましたー
道を抜けると森の中に存在する町に到着した。最初のレンガで出来たヨーロッパ風の町と違い木を使ったアジア系の町といったところである。スタタの町と違い住人は獣人がほとんどである。
「町に到着!ここが森の町フォスト町だよ!」
「なんかまんまの名前だね」
「でも分かりやすいでしょ?」
「確かにね。この町には何があるの?」
「よくぞ聞いてくれました!ここには獣人への種族変更クエストが存在するのです!」
「その特色を出すために獣人が多いんだね」
「その通り!従来のゲームだとキャラメイクの時に種族を選んでその後は変更が不可ってパターンが多いんだけどこのゲームは最初に人種でその後はクエスト次第で変更って感じなの!」
種族は一度取得するとステータス画面でいつでも変更可能なようで基礎値も変わるため戦術の幅が広がるとのこと。クエスト自体もジョブによって変化する様なので受けることをオススメされた。
「ちなみにモチーフの動物は選べるの?」
「選べないよ。完全ランダムだけど基礎値に違いは無いからおみくじ感覚で種族取得する人も居たよ。ちなみに私はβ時代はネコさんだったよ!ネコミミが可愛いってスイに撫でられたよ」
「ネコミミ……うん簡単に想像できるね」
「ミカンが狼さんでシルトが白犬だったよ」
「うわーピッタリだね。他の3人は?」
「スイは恥ずかしいから取らなくて他の2人は面倒だからクエスト受けないって言った。アリアちゃんとヌイちゃんは取ってみる?」
「ヌ……ヌイ?」
急に話を振られたシラヌイはそのあだ名に面食らっていた。
「うん。シラヌイだと長いからヌイちゃん!ダメかな?」
「ダメでは無いのですが……また唐突ですね。アリアの方はそのままですか?」
「アリアちゃんは略しにくいからね!アリちゃんだと昆虫っぽいしね……それに折角一緒にボス倒した仲だしもっと仲良くしたいからね!」
「そうですか……」
ストレートに告げるアユに照れくさそうに顔をそらすシラヌイ。その表情に満足したアユはどうするの?と再び尋ねる。
「アユが取るんだったら一緒に取りますよ。アリアはどうします?」
「うーん」
二人の期待の眼差しを受けて取らざるを得ない感じになっているため、アリアに選択肢など無かった。
「折角だし取りましょうかね」
「じゃあ今度三人でクエスト受けよう!」
アリアは黙っているシルトをさりげなく横目で見るとその視線に気付いたシルトはアユをよろしくと目で語っていた。その視線をシラヌイにも送り了解と目に力が篭っていた。そのような3人に気付かず町の案内にしゃれ込もうとしていたアユだがアリアが待ったをかける。
「アユさんごめん……そろそろ時間が無いかな」
「あ……アリアちゃんは家事で忙しいんだっけ。じゃあ転移クリスタルに登録してギルドに戻って報酬を分配しようか!」
「わかりました」
「はいよ」
そう言って町の入口にある転移クリスタルに触れてそのままスタタの町まで転移を行う。そのままギルドで報酬を受け取り分配を始める。
「クエストの報酬はパーティ用で5000Gだからアリアちゃんが2000Gで他が1000Gでいいかな?」
「私はそれでいいですよ」
「異論無し」
「何もしてないけど貰いすぎじゃないかな?」
「何を言ってるのアリアちゃん!さっきも言ったけどアリアちゃんの加護があってこそなんだから正当な報酬だよ!」
「そうだぞーアリアの加護は本来はお金払ってでも受けたい位効果高いんだ。ぶっちゃけ姉御達と話し合って次からお返しをと考えているんだからな……弁当も貰ってるし」
「え?そうなの!?」
「うん。毎回効果の高い加護を受けて狩りの効率も上がってるからね。おいしいお弁当も貰ってるからそのお礼ってことで」
「私も今回の狩りでお金を払ってでも加護を是非受けたいと思ってますよ……90分攻撃力40%アップは強すぎです」
「ま、そういう訳だからこれは正当な報酬だな」
強いという自覚が無いアリアの疑問に対して三人からはむしろこれでも少ない位だという。
「アリアちゃんは甘いから他の人に加護をかける時何も貰ってないでしょ?」
「う、うん。早く終わらせることを優先してるから」
「早くって……甘い!この前食べたアイスより甘いよ!今度からキチンと何か要求しないとダメだよ!そんなんじゃ商売上がったりだよ!」
「ちなみに貰っておかないと後々ややこしいことになるぞ」
「な、何か考えておきます」
アユとシルトに注意を受けたアリアは渋々了承しシラヌイとフレンド登録をして教会に戻りログアウトする。ちなみにシラヌイからも相談に乗りますよと気を使われた。
はい。感想でも頂いた無料だとなんだかなーという意見があったので一応その説明なのですが・・・ぶっちゃけアリアは今後も何かを要求することはありません。そのような度胸はありません。まあアリア「から」の要求は無いですね。




