第21話 3日目 昼2-2 ボス
ボス戦ですよ。
ボスに挑戦することが決まってからセーフティーゾーンで作戦を決めた後、森の中をシルトとアユの案内により最短で駆け抜ける。時々現れる蜂やオオカミをアユが蹴散らしながら止まらず進む。10分足らずで森の奥地の開けた場所に到着する。
「着いたよ!ここがボスのクマさんと戦う場所だよ!」
「ずいぶん広いんだね。でもクマらしきモンスターは見当たらないけど?」
「中央にある木に触ったらボスに挑戦するかのメッセージが出て承諾すると専用フィールドでボス戦の開始だ」
「詳しい解説ありがとうございますシルト」
「ここは最後の準備場所って感じかな?MP回復したら始めるよー!」
そう言ってアイテムボックスからMP回復薬を取り出し飲み干す。別に飲む必要は無いのだがそういう気分だったらしい。アリアもチュートリアルで貰ったMP回復薬(通称:魔力薬)を使い準備万端である。加護の時間は残り20分であるため少し急ぎ気味である。
「じゃあ作戦はさっき話した通りで!いくよー!」
全員が頷いたのを確認しアユが中央の木に触れる。メッセージを承諾し専用フィールドに転移される。フィールドへの転移が完了すると入り口から3歩ほど歩いた位置に居た。
フィールドはさっきまで居た場所とほとんど変わりは無いが来た道が塞がれていて先程触れた木の所に体長2メートルほどの大きな灰色のクマが待ち構えていた。
全員でクマに近づきアユとアリアは少し近づいたら待機し、引き付け役のシラヌイが走り出しシルトはアユの魔法の射程ギリギリで待機する。
「じゃあ!シルトとシラヌイちゃんよろしく!」
「あいよ!『仁王立ち』!」
「了解です」
引き付け役のシラヌイはその俊敏の高さを活かしクマに一息で近づき弱点の1つである鼻に一撃叩き込みシルトの位置まで素早く戻る。攻撃されたクマはシラヌイに目掛けて突進を仕掛けるがアーツを発動したシルトが受け止める。盾に頭からぶつかったことで怯むクマに目掛けてアユが魔法を発動する。
「ふっふっふっ!ここで会ったが1日ぶり!私の魔法の餌食になって貰うよ!エアバズーカぁ!」
シルトも巻き込む様な形でクマに大きな空気の弾が直撃する。弾に当たったクマは大きくノックバックする。ノックバックして顔をアユに向けた隙にシラヌイが目に一撃入れ3秒ほど怯ませる。その後再び鼻に攻撃しターゲットを取りシルトの所へ走り出す。この作業を何度も繰り返す。
「うんうん新しい魔法で大きくノックバックできるからこの戦術は安定するね」
「あはは……なんか一方的だね。あ、『ヒール』」
「そうでしょう!そうでしょう!この魔法の無い前回の戦いはミカンと古衛門で無理矢理シルトから引き離してたんだよ。シルトのアーツは発動してる間動けないから。『エアバズーカー』」
「何というかアユさんとシルトさんありきの作戦だね。それにしても心配なのはシラヌイさんのスタミナだね。あれだけ走り回って大丈夫かな?」
「クマさんのHPは残り3割。1回の工程で1割削れるからあと3回だね。シラヌイちゃんの防御でギリギリって所かな?まあ最後は怒り状態でパターン変わるけどパターン把握してるから大丈夫だよ」
「パターン把握ってβの時に何回挑んだの?」
「大体30回位かな?まあ正式版になると少しモーション違ってたけどやる事は変わらないよっと『エアバズーカー』」
先程から6秒置きに魔法を発動しているがスキルの《魔法時間短縮》がなせる技とのことらしい。そうこうしている内にHPが残り1割になるとクマの動きが止まり灰色だった毛が赤く変色する。
「お!怒ったね!あの状態だとシルトのアーツでも怯まずに押し退けて突進してくるから面倒なんだよね。攻撃力も結構上がるし」
「確かアユさんが狙われるんだっけ?」
「一番ダメージ与えた人が狙われるからそうだね」
そう言いながらも焦った様子は無いアユ。怒ったクマがこちらに向かって突っ込んでくるが途中でピタリと動きを止める。
「さすが暗殺士だね。こんな手を用意しておくなんて」
「本人曰く常套手段らしいけどね!」
クマの背中には三本の投擲用ナイフが刺さっていて異状状態のひとつであるマヒが発生していた。如何に怒り状態とはいえマヒには抗えないようでアユとアリアを前に動きを止めている。
「じゃあ終わらせるよ!『エアバズーカー』!」
動けないクマに魔法を叩き込みHPがゼロになりクマがポリゴン状態になり消滅した。「ボスに勝利しました。レベルが上がりました。報酬をアイテムボックスへ送りました。森の広場から新たに道が出来ました。森の広場へ転移します。」とメッセージが現れ視界が暗転する。
森の広場へ戻ると先程来た道とは正反対の方向に道が出来ていた。その事実に気付くのも束の間アユがアリアとシラヌイに抱きつく。
「お疲れ様ー!無事に勝ったね!」
「はい。まさかここまであっさり勝利できるとは思いませんでしたよ」
「シルトに回復魔法3回使っただけだけどね……」
「ここまであっさりなのはアリアちゃんの加護があってこそだよ!」
「そ、そうなの?」
「そうだよ!」
「シルトもお疲れ様です。シルトが居てこそでした」
「ダメージ与えたのはアユとシラヌイだけどな。とりあえずどういたしましてと受け取っておくか」
アユに抱きつかれ顔を赤くしているアリアを尻目に同じく抱きつかれているシラヌイはシルトと話していた。シルトがアユを引き離し立ち話も何だからと森を出て次の町へ向かうのであった。
ステータス
名前:アリア Lv.6→7
HP:175→180
MP:250→260
振り分けポイント:0→5
森のボス(正式名称すら出ずに)終了!いやぁクマさんは強敵でしたねぇ
え?主人公?ジョブやスキル的に攻撃に参加出来る訳無いじゃないですかヤダー!・・・どうしてこんな主人公にしたんでしょうね?
さてと次の町ですが・・・現在の投稿時点で町の名前すら決まってません!どうしましょう?
元々の予定ではこんなに早く次の町へ行くはずではなかったんですよね。ですので後回しにしてたらアユが勝手に次の町まで引っ張って行きました。どうしてこうなった・・・
ちなみにアユ組の作戦に必要なメンバーは火力の高い魔法使い一人(最悪居なくても良い)・防御の高い盾一人・盾の回復役一人・クマより早く動ける囮役一人・クマのノックバックを行える人(主に重量武器)一人です。




