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Free job online ~祝育士としての日常~  作者: 八神 憂
初めの街とシスターさん
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第10話 1日目 夜2

姉と愉快な仲間たちです

 それから10分経ち教会の扉が開かれる。姉を含めた6人の男女が中に入ってきた。


「アリア待ったか・・・ってその格好は」

「あはは教会の奥に行くのに必要だったからね」


 シスター服を見て目を丸くしている姉と少し恥ずかし気味のアリアを見ていた他の5人は思い思いの感想を口にする。


「おーこれが姉御の家族か」

「ミカンとはあまり似てないわね」

「シスターさんだ!」

「恥ずかしそうに顔を赤くしてるのもグッドですな」

「姉御!妹さんを僕に下さい!」

「ダメだ」


 姉に即断されそんなーと膝をつく(アホ)を無視し、互いの自己紹介を始める。


「私の家族のアリアだ。祝育士をやっている」

「どうも初めましてアリアです。ミカ姉がお世話になっています」


 スカートを摘み上げながらお辞儀をするアリアに「おぉ・・・」と声を漏らしながらもまずは透き通るような水色の長髪の女性が自己紹介をする。


「お姉さんのパーティで治癒士をやっているスイカよ。スイでいいわ。今後もよろしくね。アリアちゃん」

「はい、よろしくお願いしますスイさん」

「次は私ねー!」


 元気良く手を振り上げながら自己主張するアリアより少し身長が低い紺色ツインテールの少女が話し出す。


「初めましてアユだよ!ジョブは風魔道士をやってるよ!お互い苦悩の種を持つけど、まだ未来があるからこれからに期待しようアリアちゃん!」

「は……はい、これからもよろしくねアユさん」


 両手を掴んでぶんぶんと腕を振りながら胸を凝視するアユに苦笑しながらも言葉を返すアリアであった。次は俺だなとベージュ色の髪の男性が声をかける。


「姉御のパーティで盾を担当しているシルトだ。今後もよろしく」

「こちらこそよろしくお願いしますシルトさん」


 手を離そうとしないアユを引き剥がしながら自己紹介をするシルトに苦労人としてのシンパシーを感じ笑顔で応えた。


「姉御のパーティで侍をやらせてもらっている古衛門(ふるえもん)ですぞ。今後も頼みますな」

「はい、よろしくお願いします古衛門さん」


 体が大きい和服を着こなす黒髪の古衛門と挨拶をすると姉が確認を取る。


「よし全員の自己紹介は終わったな」

「まだ僕がしてないですよー」

「何だ・・・まだ居たのかブリレ帰ってもいいんだぞ」

「姉御の扱いが酷い」

「付加士のブリレ、特徴メガネ説明終わり」

「合ってるけど釈然としない」

「否定はしないんですね」


 姉の扱いの酷さとそれを受け入れている告白紛いのことをしてきた茶髪の男性ブリレに唖然としながらツッコミを入れるアリア。立ち直り改めて自己紹介をする。


「どうもブリレっす。姉御のパーティで付加士をやってます。妹さん姉御を僕に「ダメです」……冗談です」


 どす黒いオーラを身にまといながら笑顔で断ったら、顔を青くしながら引き下がったブリレであった。最後にアリアがお世話になっている神父の紹介をする。


「こちらがこの教会の神父のヴォルケさんです」

「紹介に預かったヴォルケだ。何も無い所だがいつでも来てくれて構わないよ。ギルドの依頼を受けてくれたら嬉しいが無理強いはしない」

「どうもアリアの姉のミカンです。ギルドの依頼は考えておきますよ」

「そうか。良い返事を期待しておくよ」


 パーティの代表として姉が挨拶をする。互いに社交辞令を交わしながら神父は祭壇の方へ戻っていった。姉はパーティの紹介が終わり最後に加護をかけて貰って教会を出ようと提案する。


「じゃあミカ姉加護をかけるよ」

「ああ」

「『癒しの加護』」


 姉に加護をかけると「祝育士のレベルが上がりました」とメッセージが表示される。やったなと嬉しそうな姉と、やったよと早速ステータスを確認する笑顔のアリアであったが確認してみると少し不可解な事が起こっていた。


ステータス

名前:アリア Lv.1 性別:女 種族:人類

ジョブ:祝育士 Lv.2

HP:100/110

MP:125/160

 攻撃:10  

 防御:10  (+25) 

 魔攻:10  

 魔防:28+100

 器用:22  (+25)

 俊敏:10

振り分けポイント:0

防具追加効果:なし


「あれ?ミカ姉MPの消費が少ないんだけど」

「本当だな。防具の追加効果も無いしどうなってる」


 疑問を感じながらも他のメンバーにも癒しの加護を行っていく。5人全員に加護をかけることができ「祝育士のレベルが上がりました」と再びメッセージが出現する。どういうことか考えるも分からず神父に聞いてみると答えが返ってきた。


「ああ、それは教会という場所にかかっている加護のおかげだ。消費する魔力が半減になる。もっとも教会で魔法を使うことがあまり無いため認知はされていないがね」

「そういうことですか、ありがとうございます」


 答えてくれた神父にお礼を言いながらこの場所のメリットを姉がパーティメンバーと話し合っていた。ちなみにアリアは結論が出るまで眺めていただけであった。

 5分ほど話し合い結論が出たのか姉はアリアに向き直り結論を言う。


「私たちが出した結論はおそらくだが加護魔法を使うプレイヤーへの救済処置の場所だろう。付加魔法は元々の消費MPが少ないし時間も短い、町を出ている間に消える。回復魔法はそもそもこんな場所では打たない。攻撃魔法は言うまでもないだろう。以上の結論から消費魔力が多く効果の時間が長い加護魔法のための場所ということだ」


 ただでさえレベルが上げにくい加護魔法だから何らかの処置があると思ったがこんな形とは、と姉が推測を話していく。アリアとしては見つけたのがほぼ偶然であるため何とも言えない顔で聞いていた。


「それでアリア、1つ聞きたいのだが」

「なに?ミカ姉」

「この情報を攻略掲示板に流してもいいか?もちろんアリアの名前は出さないが」

「うんいいよ。見つけたのも偶然だしそのうち誰かが見つけたよ」

「そうか」


 いいですよね?と神父にも確認すると構わないと返ってきたため、攻略掲示板に書き込むことになった。書いている間にフレンド登録を終わらせ、書き終えるとそろそろ出るかと言う姉に渡すものがあるのを思い出しアイテムボックスから取り出した。


「はいこれハムたまごサンド。味は少し違うけどおいしさは保証するよ。皆で仲良く食べてね」

「わかった、ありがとうな」

「どういたしまして」


 微笑みながらハムたまごサンドの入ったバスケットを受け取り姉がお礼を言うとアリアも笑顔で返した。その光景を見ていたパーティメンバーはただ見守っていた。


「じゃあな」

「うん、また後でねー」


 パーティメンバーとも別れの挨拶を済ませ見送った後、教会の奥に戻るアリアであった。



 ステータス

 ジョブ:祝育士 Lv.1→3

 HP:100→120

 MP:150→170

 魔防:25→31

 器用:20→24

パーティメンバー紹介回でした。あと教会の隠された真実です。ちなみに企画当初は消費MP0にするつもりでしたがあまりにもアレでしたのでボツにしました。

次回はお茶会です。と言っても大した事は書けませんが。


シルトとブリレはそれぞれ盾と眼鏡のドイツ語です。

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