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2.パエトーンバレが早すぎる

やっぱり新しめな作品の二次創作は漁っている人が多いですね……。

別で進行している十年以上前の二次創作のUAもお気に入りも一晩で超えてしまうとは予想外です。



……あくまでゼンゼロの人気にあやかっているだけだから、奢ってはいかんぞ自分。

 サク、ホロウ耐性は無ければ戦闘能力も皆無に等しい。ましてやプロキシのようなキレる頭も持っていない。身体に人間以外の動物の特徴を備えたシリオンという種族でもなく、ただの人間だ。



 では、そんな俺が何故アキラとリンの兄妹がパエトーンであると知ったのか。まずはバイト初日、店内でアキラさんから業務内容の説明を受けていた時だった。


「さて、これで業務については一通りの説明が終わったかな。サク、何か質問は――」

「あ、プロキシー! ちょっと今すぐ頼みたい事が――」

「ニコストォーップ!!」

「へっ、何!? どうしたのリンムグッ!?」

 

 はい1OUT。この時点でアキラさんかリンさんのどちらかがプロキシであることが発覚した。ただここまでで言えば、プロキシという存在自体は珍しい事でもない。店のスペースの隣にある重い扉を開けた先に凄そうなPCと大量のモニターがあった事からなんとなく察したが、そこまでの話だった。

 


 しかし翌日、とある二名の客がひどいダメ押しをしてきたのである。

 

「私はパエトーン君が駆け出しから伝説まであっという間に昇格したその瞬間まで導いてあげたんだ。君はどうなのかな?」

「ふん、僕はパエトーンにあらゆる大きな仕事を提供してきた。彼らの成長は僕のおかげと言っても過言ではないと言えるだろう?」

「いやいや私の方が」

「いやいや僕の方が」

「二人とも外でやってください。これ以上やるなら店長に言って出禁にしてもらいますが、よろしいですか?」

「「すみませんでした」」


 はい2OUT。明けの明星と名乗る不審者と羊飼いと名乗る不審者が、店内で親戚のしょうもないマウント合戦みたいな言い争いをしていたのである。パエトーンという単語をわざわざ店内で出すという事は、二人がそのパエトーンであるという可能性が高くなったのだ。



 ただし、まだ確定ではない。あくまでただの偶然という説もありうる。前にも言ったがあのパエトーンがこんな若い二人組だとは夢にも思っていなかったのだから、まだ信じていなかった。


 だがそんな考えも虚しくバイト二日目、忘れ物を取りに戻った時に二人の話し声をうっかり聞いてしまったのだ。


「ねえお兄ちゃん。サクには私たちがパエトーンだって言っておいた方がいいんじゃない?」

「いや、ダメだ。どこから情報が漏れるかわからないし、無関係な彼を不用意にこちら側の問題に巻き込むのは不味い」

「そうだけど……うん、わかった」

「よし。良い子だ、リン」

「子供扱いムカつくー!」


 防音性のドアが閉まり切っていなかったためにバッチリ聞こえちゃった。これで3OUT。しかも確定演出です、お疲れさまでした。この後は音を立てずに退出したので、二人には気づかれずに済んでいる。



 つまり今の状況は、俺は二人がパエトーンだと知っているが、アキラさんとリンさんはバレてないと思っているわけだ。コントかな?

 

 バイト先の店長兄妹が、実はあの伝説のプロキシだった。もしもパエトーン限界オタクがこの立場だったら卒倒ものだろう。けれど俺は、どこか納得していたのである。



 だって店に来る客の層が明らかにおかしいんだもの。


 

 邪兎屋やカリュドーンとかはまだわかる。けどVIP御用達のヴィクトリア家政に治安局、第六課までビデオ屋に来たら、流石におかしいと思わざるを得ない。そんでもって全員が防音扉の向こうに入っていく。仮にこれがビデオ屋としてのコネだとしたらそれはそれでバケモンじゃんね。

 

 俺の思う普通と、あの店の住人は全くもって違う。水と油レベルで違うのだ。故に俺は距離を感じずにはいられない。


「ンナ!」

「うおっ!? ……って、もうそろそろ閉める時間か」

「今日は全然お客さん来なかったねー」

「おうっ!? リンさんもいたんかい……」


 にひひ、と笑うリンの笑顔がやっぱり眩しい。屈託のない笑みとはこの事か。そんなのを正面から向けられたら顔が熱くなってしまう。


「バイト君、仕事中にぼーっとするなんて悪い子だねー。ところでさ、実は私サクの給料を決める権限を持ってるんだよねー?」

「可愛い顔してとんでもないこと言ってる!? 生活かかってるからやめて!?」


 さっきまではあんなに純粋な笑顔だったのに、今はとっても悪い笑顔になっていた。さっきまで熱かったのに今度は寒気がしてきた。整いそう。


「そっかーやめてほしいかー。それなら一つ条件を出すね」

「条件……ですか?」


 さっきから職権乱用だ、とかいろいろ言いたいことはあるのだが、どうもリンさんにペースを握られてしまっていて言葉が出てこない。とりあえず完全に忘れていた敬語を付けなおすが、リンさんは『そうそれ!』と指さしてきた。


「その下手な敬語! うちで働くならよそよそしいのは無し! ……店長命令なので拒否権は無いから、よろしくね?」


 ビシッと告げた後に、上目遣いでよろしくされてしまった。考えてみてほしい。思春期男子が美少女にそんな事をされたらもう拒否なんて無理。うなずくしか無い。俺の返事を確認したリンさんはニヤリと笑う。ああ、これ全部計算づくしかぁ。


「この人……天性の人誑しだぁ……」

「ちょっと何それ!?」


 もし自分がこのビデオ屋の客だったら、果たしてどれだけこの娘に貢いでしまっていただろうか。想像するだけでも恐ろしかった。

まだまだキャラを把握しきれていないので出せるキャラが限定的になってしまいますね。

もう一度ストーリー見返さねば……。

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