秘密の小箱 ~カウントダウンは始まった~
郊外の住宅地にある北条家のリビングには17年前から同じ場所に置かれ続けている小箱があった。さりげなく空間に溶け込んでいて住民はもはやそこにあることを意識すらしていない。
小箱はこの家の娘が18歳になったら開けられることになっている。
娘はもうすぐ17歳。いびつな平和を保ってきた北条家の時間がいま、ゆっくりと動きだす。
小箱はこの家の娘が18歳になったら開けられることになっている。
娘はもうすぐ17歳。いびつな平和を保ってきた北条家の時間がいま、ゆっくりと動きだす。