3.私は竜戦士と知り合いになりました!
「ああ…… やっぱり私向いてないんでしょうか……?」
カウンター席の椅子を一つ空けた横に座った竜戦士。それは独り言なの? それとも私に話しかけてるわけ?
この竜戦士、フルフェイスの兜被ってたからわかりませんでしたが、女でした。
英雄様も悩む事があるんですねぇ。さ、帰るか……
「このままだと、きっと私…… クビになっちゃいます」
わたしはもう一度椅子に座り直して、カクテルを頼みました。
「なかなか厳しいコト言われちゃってましたねぇ」
「こちらまで聞こえちゃってたんですか……? 恥ずかしい……」
こちらだけでなく、店中に響いてましたよ……?
竜戦士の彼女は、とにかくいろんなことを話してくれました。
さっきは怒られっぱなしだったので、きっとストレスも溜まっていたのでしょう。
絶級クラスの召喚魔、ネメシスの討伐に挑戦しているのだという事。
そのほかにも、
頑張っていた彼女をパーティの仲間に誘ってもらった時は、とても嬉しかった、という話。
いつも真っ先に倒されてしまって、自分はほとんどパーティに貢献できてない、という話。
少し前までは、お菓子を作ったり、可愛い服を作ったり、物作りばかりやっていた、という話……
この世界ではいくら食べても太らないから嬉しいという話……? これはちょっと意味がわかりません。
とにかく、話が長い……
「あのう……」
「は、はい! なんでしょうか!」
「せっかくこういった場所で、初対面の相手とお酒を飲みながら話をしてる訳ですし……」
「は、はい……」
「そのツンツンした兜を取って話したらどうです?」
「ああ…… ごめんなさい! いつもの癖で……!!」と言うと、竜戦士の英雄は、慌ててそのチクチク尖った兜を外しました。
兜を外した竜戦士の彼女は、兜を被るためにその茶色の髪を後ろに編み込んでいましたが、美しい艶のある髪と青い目をした、とても綺麗な女性でした。
わたし達はそこで初めて、自己紹介をしました。
「わたし、ロッペと言います。よろしく」
「わたしは、オスカーロイエンタール・オーベルシュタイン。よろしくお願いします!」
英雄の名前って初めて聞いたけれど…… 長い…… 長すぎるでしょ、名前……
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