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10.私はクレーム対応も完璧です!



 遠くから見てもわかる、チクチクした鎧の竜戦士がクッキー工房の前に立っていました。そして、その横には箱詰めされたクッキーらしきものが山のように…… 頑張って作り貯めておいて、それを一度に納品するつもりだったようです……


 リューさんの落胆した顔を想像すると、心が重くなって気分が悪くなるくらい憂鬱になりました。重い足取りでのろのろとお店の方に近づいてくるわたしの姿に、彼女もどうやら気付いたようです。


 こっちを向いて手を振っています…… 手を振る姿が悲し気です。今にも泣き出しそうな顔でわたしの方を見ています。


 「リューさん…… お待たせしてすみません! すごいですね、こんなにたくさん作っちゃって……」


 大量に作られたコーヒークッキーの山を間近で見て、損失の大きさを想像して震えます。


 「ロッペさん…… わたし……」


 「本当にごめんなさい…… まさかこんなに早く修正されちゃうなんて、わたしも夢にも思わなくて……」


 「わたし…… ロッペさんともっと早くお会いできていれば……」


 「ええ、あと一週間早ければ、鎧を買うお金くらい軽く稼げたと…… いや、いや、こればっかりは誰にも予想もできなかったものですから、そんなタラレバの話をしたって仕方ないですよね……」


 「わたし、パーティから解雇されちゃったんですぅ……」


 「はぁ?」


 何の話ですか?



 「絶級召喚魔の討伐パーティ、クビになっちゃいましたぁぁぁ…… うわーん!」


 「あらあら……」


 わたしはよしよし、と彼女の頭を兜の上から撫でました。どうして英雄は、兜をつけたまま泣くのでしょう…… 棘のある兜は気をつけないと、手に棘が刺さるんです……




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