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愛縁奇縁  作者: 幸介-kousuke-
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寂しい女


恋とは、基本私から惚れる方だ

そして我慢できなく告白してしまう


基本人間は恋する生き物だと私は思っている

そして女はいつしか押してダメなら引いてみろと見ろ、と駆け引きを覚えた


出来る女は待って告白されるのを座って何食わぬ態度で笑顔で待ち構えるのだろう

だが私はそんな男の人を待ってたらいなくなってしまうような女だから出来ないのだ


え?だから言われるんだぞ…ですか

そうなんです


私の通り名は”ダメンズハンター”

自業自得なのは知っているんです


毎回捕まえるのがどこから持ってきたんだって男ばっかりだったから

年の差恋愛もしたし

ナルシストとも付き合った

別れたくないと土下座までした10歳上の男もいた

1回ごはん行っただけで彼女に勝手に認定している男もいた


取り敢えず、私はとんでもないようだ

どんなものでも吸い寄せる吸引力の変わらないダイ〇ンの様な力をもっているらしい



--------------



「おはようございまーす」


いつも通りに出社する

今日行けば休み、休み


最近の趣味は一人でカフェを巡ったりする

んでのんびりしたい、現実逃避したいのだ


…寂しい女だってわかってますよ


「来宮さんおはようございます」

「山ちゃんおはよう」

「来宮さん…疲れてますね」

「わかる?やっと別れられてさ」

「あの薬剤師とですか?」

「そうそう、経歴自慢しまくりで何も出来ないマザコン野郎とね」


この子は山口さん、通称山ちゃん

私より年下の22歳で常に冷静である


私もこれ位冷静ならばきっといい男見つけられるのかな

いや、なんでも恋愛につなげるのはやめよう


「もうさ、なんかいいやってなった」

「え!どうしたんですかいきなり」

「恋をいったん諦めて旅にでも出ようかな…はら、うち旅行会社じゃん」

「いや、そうですけど…それが果たして来宮さんに関係するのかというところですよね」

「一人で幸福駅にでも行ってくるかな…」

「なんでそんな恋人の聖地みたいな所に行こうとするんですか」


もう若干やけくそな来宮

そう、私になんて


こんな私の事素直に愛してくれる人なんているはずがない

私がこんな適当だからかな


「でも来宮さん、今気になる人いるんじゃなかったでしたっけ」

「ん?ああ…昔気になってたけど相手にされないの判断してもうあきらめてる」

「確か…銀行員の人ですよね」

「そうそう、なんか身体だけの関係に嫌気がさしたっていうのもあるし…どうせ夜にしか呼ばないし」

「来宮さん…」

「私は暇だったら会ってやってもいいかなっていう存在なんじゃないかな」


もう自分が惨めでしょうがない

わかってる


わかってるけどそんな人に縋るしかない位

私は寂しかったんだと思う



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