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ファンタジー・イノベーション  作者: 紫桜
第一章 傍迷惑な魔法使い
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第一話 魔装学園

「おい、あれ見ろよ」

「あんな可愛い子うちの学校にいたか?」

「初めて見るね、転校生かな?」

「綺麗な人ですわね」


 桜田一式改め俺、いや私ことサクラは別の世界にあるフォルティナ王国、そこの魔装学園高等科へ続く緩やかな坂道を歩いていた。


 周囲からは小声でヒソヒソと話しをしているが、俺にははっきり聞こえている。

 それぐらいの能力がないとダンジョンなどでの戦闘では通用しない、難易度が高くなるほど姿を消す魔物もいれば、遠距離から攻撃する魔物も出てくるのだから。


 ほんの一時間前、紫さんの転移魔法で異世界のフォルティナ王国魔装学園の寮に二人でやってきた。

 寮は一階に広い食堂があり、二階と三階が男子寮、四階と五階が女子寮になっている。

 ちなみに四階の端、493号室が私の部屋だ。

 元々この寮は相部屋で、ひと部屋につき四、五人まで暮らすことができる広さがある。

 紫さんは俺を他の女子と相部屋させようと言ったのだけど、どうしても嫌だと押しきり空いてあったこの部屋になった。


「今日からここがサクラの部屋よ。荷物の方は今日の授業が終わる時には届くと思うわ。あとこれ制服と小物の詰め合わせよ、取りあえず簡単な作法とか大事なこととか教えるから覚えてね」


 三十分後……


「取りあえずこんなもんで大丈夫そうね。いい、私の条件を卒業まで守れたら元に戻る薬を作ってあげるわ、守れなかったら一生そのままだから頑張ってね。じゃあ、一つ目の条件は……」






 ゆっくり歩きながら紫さんから言われた条件の事を考えていた。


 先ほどもらった制服は白いブレザーだったが今私が着ているのは色が白でなく赤になっている。

 この学校の制服は着ている人の強さによって色が変わる。

 最初は白から始まり次に黄、緑、赤、青、黒と色が変わってくる。


 ちなみに桜田一式おとこの時は、高等科に入学時から黒制服ブラックだった。

 他に優秀な生徒に送られる持ち主に合った能力を持つ制服と同じ素材で出来たマントを着用していた。

 武器は〈月の祭壇〉と呼ばれるダンジョンで手に入れた《月光》という刀を身につけていだ。


 そして今私の制服の色がブラックでなくレッドなのには理由がある。

 それは先ほど紫さんが出した条件にその理由があるからだ。

 出した条件は三つ、一つ目は卒業するまでの三年間自分の正体がバレないこと、二つ目は女性らしく振舞うこと、三つ目はその二つの約束を守りつつ、学園と国に貢献することである。

 これが紫さんが俺を男に戻すための条件である。もしも守れなかったら永遠に女のままである。

 そんなの絶対に嫌だ。

 そのため私は自分の強さを隠すため、自身の力が半分になる呪いの指輪を身に付けている。

 ちなみにこれは紫さんからさっきもらった中にあった物である。


 他には武器も月光は使うとばれるので代わりの武器として《白桜》という日本刀を使っている。

 《白桜》は桜田家の家宝であり、ちょっとした理由で使っていなかったのだが紫さんがどうしてもと脅してくるので仕方なく使う羽目になった。


「四ヶ月ぶりか…」


 俺が元の世界で言う二月に卒業して、今は六月だからまだ四ヶ月しか経ってない。

 色々と考えながら歩いていると、もう学園の門の前まで来ていたみたいだ。

 四ヶ月しか経ってないのに、少し懐かしさを感じる。


 門をくぐり、先に行った紫さんに学校に着いたら最初に理事長室に来るようにと言われているので、自分の記憶の中にある学校の構図を思い出しながら理事長室のある部屋に向かう。


「ここに来るのも久しぶり、ですね……」


 理事長室のドアをノックし、中から「どうぞ」と声が聞こえたのでドアを開けた。


「失礼します。紫さん、なんの御用で……」


 理事長室に入った時、私の視界に最初に写ったのは着替え中でほぼ下着姿の理事長の姿だった。


「着替え中でごめんなさいね、実はあなたに言うことがあって……」

「なっ、なにやってんですか!?服を取り敢えず服を着てください!」


 自分でも勝手にっと言うより反射的に紫さんに背を向け、目を強く閉じていた。

 そんな私の態度にふふっと紫さんは笑みを浮かべているのを見なくても感じ取れる。


「ダメよ、私との約束を忘れたの?あなたは女性らしく振舞わなければならないのよ、女同士なのに後ろ向いていたら不自然に思われるわよ」

「だ、だけどお、私は……」

「とまあ誂うのは程々にして、本題に入るわ。もうこっちを向いてもいいわよ」


 振り向くと紫さんは上に黒いスーツを着て、いつにもなく真剣な表情でソファーに座っている。


「体育の授業とかもあるんだからそれぐらいは自分で何とかしてもらうとして、今この学園に一つ問題が起きているわ」


 紫さんは机の上にあったタブレットを桜に渡すと話を続けた。

 タブレットにはいくつかの情報が書かれた資料が表示されていた。


「ここ一週間生徒が襲われる事件が起きているの。しかも狙われたのはみんな女子生徒で全員首筋に二つの傷跡が残っていたわ。襲われた生徒は全部で三人、命に別状はないけど血の量が減っていたそうよ。今は念のため国内の病院に入院させているわ」


 首筋に二つの傷跡、そして血が減っていたそれらを踏まえると……。


吸血鬼ヴァンパイアですかね……?」

「そう考えるのが妥当でしょうね。この学園に吸血鬼ヴァンパイアが混じっている可能性があるわ、サクラにはそれを調査して欲しいのよ」


 高等科でも生徒数がかなりな数なのに全生徒を調べるのは砂漠の中から宝石を探し出すようなものだ。しかもそれをこれから転入する生徒に任せようとしている。


「検討はついているのですか?」

「大体ね、襲われた生徒は全員がこれからサクラが行くA組の生徒よ、しかも三人の中には君と同じ赤制服レッドが一人いたわ。赤制服レッドを倒せる人間は初等部と中等部にはいない、となると高等部だけど二年生以上は合同合宿に行っていて今はいない。学園の中でA組だけが襲われているし、襲われた人と一番接触の可能性があるとすれば……」

「俺の行くクラスにいる可能性が高いってことですか…分かりました。約束通り学園と国に貢献して見せますよ」

「襲われた三人は一人になった所を背後から襲われているわ、気をつけてね」

「大丈夫ですよ。俺、強いですから。じゃあもう行きますね」


 タブレットを机の上に置き、ドアノブに手をかけて出ていこうとした。


「最後に言っとくことがあるわ。サクラの正体を知っているのは私だけだから精精頑張ることね、あと口調が元に戻ってるわよ」

「い、いってきますわね……」


 ドアノブを回して外に出ていった。



 紫さんとの話が終わり、理事長室を出た先に彼は待っていた。


「サクラさんだね、初めまして。俺は君のクラスの担任の高坂和真だ。高坂が苗字で和真が名前だ。教育科目は剣術や武術、攻撃魔法などを使った戦闘の基礎を教えている。戦うことに関して何か質問があったらなんでも聞いてくれ」


 目の前にいる人は見た感じ二十歳ぐらいの若い男。

 実を言うと男だった時、高坂先生との一体一の決闘をしたことがある。


 もちろん勝つのは余裕だった。

 それ以来「俺より強い奴に教えることはない」と言われ先生の授業には出席せず、ダンジョンやクエストに通いっぱなしだったりする。


「おっと、そろそろホームルームの時間だ。A組に行くぞ」

「分かりました、では先生一つ歩きながら質問してもいいですか」

「何だ、先生に答えられることだったら何でもいいぞ」


 高坂先生と話しながら歩き始めた。


「先生はどのくらい強いのですか?」


 さすがに決闘の日か一年近く経っている。

 前よりは強くなったのかっという意味を込めて聞いてみた。

 先生は質問に一瞬嫌な顔をしたが、直ぐに顔を元に戻した。


「いや~先生もこの学校の生徒だった時は青制服ブルーだったんだけど、去年の一年に黒制服ブラックがいてね、彼と決闘して負けてしまったんだ…。あの時はかなり落ち込んだね。ひとつ上の黒制服ブラックだけど、まだ一年だと思って油断していてね。あれからひたすら鍛錬してその日の自分よりは強くなった、だから次に奴にあったときは負けないさ」


 その生徒が目の前にいるのだが、先生は全く気付いていない様子でホッとした。もしバレたらどうなる事やら……。


「でもその生徒はダンジョンやクエストで三年分の単位を稼いで今年の春に一人卒業してしまったから再戦できないんだ……」


 悔しそうな顔をする高坂先生。

 その顔を見ていると、心の中で少し嬉しく思った。


「それはそうと、君もなかなか強そうじゃないか。一年でしかも転入生で赤制服レッドなんて。今年の一年は赤制服レッドは去年よりも五人も少ない九人、君を入れても十人。青制服ブルーなんて今年は二人しかいないんだ」


 記憶では去年自分が一年だった頃は赤制服レッド十四人、青制服ブルーが十人ぐらいはいた様な気がする。

 それと比べると今年は劣等生が多いのかも知れない。


「私なんてまだまだですよ、今年の一年には黒制服ブラックはいないのですか?」

黒制服ブラックなんて、あいつが来るまで数十年出てなかったんだ。逆にあいつの方が異形なんだよ」


 それは知らなかったな……。

 先生と話をしているうちに、もう一年A組の前まで来ていた。

 先生が先に教室に入り、立ち歩いている生徒達に向かって「席に付け」と注意をした。

 先生の後に続き、教室に入った。

 この学園の教室は意外と広い。

 床が奥から教壇に向かって階段のように傾斜しており、その一段、一段に机や椅子がついていて、まるで大学や音楽ホールのような感じだ。

 まあ、一度はこの学校に通っていたので実際驚きはしなかったけど。


「えー今日からこのA組で皆さんと一緒に学ぶことになったサクラさんだ。せっかくなので、何か一言」

「サクラです。よろしくお願いします」

 

 小さく頭を下げて普通に挨拶したのだが、先生は不満らしく口をはさんできた。


「サクラさん、もっと皆にアピールしなくちゃ。誰か彼女に質問ありますか?何でもいいですよ」


 先生の余計な一言で、クラスの皆が一気に質問してきてしまった。

 目立つのは慣れているが、話すのは苦手だ。


「質問!質問!サクラさんって髪きれいだけどシャンプー何使ってるの?」

「サクラさんて彼氏又は好きな人いますか?」

「どこから来たんですか」

「スリーサイズ教えて」

「武器とか何使ってるの」


 ………etc


 いろんな質問と一部初対面の女子には普通聞かないような質問も聞こえたが、少し答えた後で先生がストップをかけて終了となった。


「ちょうど一時間目は先生の授業だからな、今日は体育館で戦闘訓練とサクラさんの実力を量ろうかと思う。というわけで、十分後に全員自前の武器を持って体育館に集合だ。一色の席は一番後ろの窓際の席だ。ではホームルーム終了、解散」


 先生のホームルームが終わり、生徒達は体育館の更衣室に向かうべく教室を出て行く。

 更衣室には寮の番号ごとにロッカーがあり、皆んなはそこに体操着などを入れている。

 だから実際は何も持っていかなくてもいいのだが、今回は先生が武器持参と言っていたので剣や杖、弓などといった武器を持ってた。


「サクラさん、次体育館だから早く更衣室に行きましょう」


 先生が去ったあとクラスの数人の女子生徒が話しかけてきた。

 女性が苦手なこともあり、はっきり言って嫌だ。

 でも紫さんの依頼という名の命令のため、必ずは生徒に関わらなくてはならない。

 仕方ないポーカーフェイス、ポーカーフェイスだ。

 自然に返せば問題ない。


「はっはいい、よよしくお願いしますぅ…」


 やはり無理だった。顔も声も、とてもテンパってしまった。


「そんな緊張しないでリラックス、リラックス」


 いつの間にか周りに数人の女子が集まっており、一緒に体育館に向かおうと背中を押している。

 彼女たちは武器として長い杖を持っていた。

 よく見るとこのクラスには女魔法使いが結構多い。

 そんな彼女らに引っ張られつつ、体育館に向かうことにした。

 体育館にある女子更衣室に向かって……。


 無理!無理無理無理!!!


 更衣室の前に着いて気づいた。

 今は男でなく女なのだ。

 男としては女子の裸体が見れてラッキーだと思う。

 確かにそういう疚しい気持ちが無いわけではないが、自分のプライド的に罪の意識を思いっきり感じる。

 他に正体がばれた時の事も考えると……恐ろしい。

 せっかく女になれて女子更衣室にも堂々と入れるのにやっぱりちょっと……。


「サクラさん早く入ろう」


 クラスの女子が俺の恐怖や罪悪感を無視し、背中を押しながらだんだんと中へ入っていく。

 結果、本日二度目の着替えシーンを見ることになってしまったという他に、ばれたら死刑という言葉が脳を過ぎる事になってしまった。




「不幸だ……」


 一部の変態男子にとって夢のような時間を神速とも言える速度で着替た。

 俺が言っている不幸とは女子更衣室に入った事だけではない。

 この学校の女子の体操着、上は普通の学校でも使われてそうな半袖の体操着に布で出来た名札が貼り付けてある。

 それだけだったらまだいい、問題は下がブルマっていうことである。

 この体操着、絶対理事長である紫さんの趣味だ。

 早く着替えたい。

 それが今考えていることだ。


「休んでる奴以外は全員揃ったな、それでは授業を始めたいと思うが、その前にサクラさんに対して実力テストを行うぞ」


 高坂先生はどうしてこんな面倒な事をするんだ。


「転校してきたばっかで知らないと思うが、制服の色は着用者個人の強さと言うよりポテンシャルを色として表している。そのためいくらポテンシャルが高くても技量がどれほどのものか分からないんだ。なので赤制服レッドであっても実力が無ければ白制服ホワイトの生徒と同じだ。だから俺はサクラさんの実力を見極めたいと思っているんだ」


 ああ、そういえば前にもそんな理由で決闘させられたんだっけな……。


「ではサクラさんは武器を持って前えに、他の人は下がって見学していてくれ」


 前に出て、他の生徒が後ろへ下がる。

 体育館には対戦用の特殊結界が張られている。

 他の生徒は結界の外に出て、俺と先生は体育館に張られている結界の真ん中辺りに立つ。

 

 結界は戦闘の衝撃や流れ弾などが他の人に当たらないようにするための安全装置みたいなものだ。

 そのため結界の中で暴れても外に出た生徒には攻撃が届かない。

 結界の中にいる先生は自分の身長と同じぐらいの大剣を背負っていた。

 そして俺は何も武器を持たず手ぶらでいた。


「おい?武器はどうした」


 先生の質問には答えずに自らの左手を横に払うと、手には白い桜柄の鞘がついた刀を手にしていた。

 《白桜》という刀。

 桜田家に伝わる刀、紫さんに無理やり持たされた刀だ。

 はっきり言ってこの刀は使いたくなかった。

 武器としての性能なら《月光》をも上回る。

 だが、この刀には多くの呪いというべきものが付いているからだ。

 

「私の武器はこの刀です」


 俺の言葉に結界の外にいるクラスメイト達が少し騒めく。

 それもそうだろう、高坂先生は一度男の時に刀を使ってボコボコにしたからだ。

 しかも、かなり有名になった俺の真似をしようと刀を使う奴らが一時期増えたことがあった。

 剣はどちらかと言えば突き刺す、あるいは叩き切ることに特化している。

 しかし刀は殺傷能力が高く、剣術が出来ていれば敵が硬くても両断することが出来る。

 剣と刀は使い勝手が違う武器なので、まともに使える人が殆どいない武器なだ。


「収納魔法か?しかも刀か……。剣と刀では使い勝手が違う。以前素人が刀を使って死に掛ける事があった。お前もそいつらと一緒なのか?」


 先生が少し怒り気味な感じがする。


「私はこの刀で戦います。先生始めましょう」


 忠告は無視、剣より刀のほうが得意だ。

 先生は俺をそいつらと同じ奴と思っているみたいだ。

 明らかな敵意を感じる。


「……後悔するなよ」


 準備が終わると、結界の真ん中にⅢの文字が浮き出てカウントを始めた。


 Ⅱ……。


 お互い武器を構え、相手を睨みつける。


 Ⅰ……。


 ジリジリと二人の足が動き始める

 スタートの合図として大きなブザーが鳴り響く。

 結界の真ん中にあった文字は消え去った。

 先生が武器を構えるよりも早く足が動く。

 男の時よりも体が小さくなり軽くなったためか、いつもよりスピードが出た気がする。

 それでも能力が半減しているので力や魔力の出力が出ないのであまり意味がない。


 俺はその早い動きで先生の懐に潜り込もうとする。

 先生は一歩下がり、大剣を両手で振り下した。

 《白桜》は抜刀せず鞘付のまま受け流す。

 地面に大剣が当たるが結界のおかげで地面は割れることはなかった。


 結界は中にいる人にも怪我をしないよう特殊な魔法が掛かっている。

 その魔法によって怪我をするような攻撃は、当たったところが痺れるようになっている。

 だから先生も躊躇なく剣を振ってくるのだ。

 受け流したついでに柄でそのまま先生の顎に一撃を与えた。

 その攻撃に更に先生が余計にキレだし、大剣で連続切りをしてくる。

 あれだけの大きさ、質量の大剣を軽々と振り回す力があるのだから流石と言えよう。


 俺は先生の攻撃に対して少し距離を置き、先生の剣の位置や次の行動を予測して剣と自分が当たるギリギリの所で避ける。

 真剣で勝負している先生には失礼だが、早く勝負を決めて授業を終わりにしたい。

 というかブルマが恥ずかしいので早く脱ぎたい。

 

「《桜障壁》」


 俺の体から白い桜の花弁が大量に溢れ出て、先生の周りと結界の周りに花弁の壁が出来あがる。

 これは白桜の加護みたいなものだ。

 俺は魔力で白い桜の花弁を生み出し、操ることができる。

 これにより壁の外にいる生徒には二人の様子を見ることはできない。

 先生も花弁塗れで視界も悪く、こちらの位置は分からないだろう。

 先生に気づかれぬよう背後に周り《白桜》を抜刀、先生を切りつけた。




 桜が晴れると先生は体育館の床に倒れていた。

 見学していたクラスメイトは先生の敗北に唖然としている。

 先生はまたしても俺に負けてしまった。

 結果、先生が保健室行きになった事で1時間目の授業はこれにて終了となった。

 先生には悪かったが、桜は早くブルマを脱ぎたかったんだ。


 ごめんなさい、手加減できなくて……。




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