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Dirty Town  作者: 猪口
1/3

*薄汚れた町

薄汚れた町。汚いビルが切り立って壁のよう。

誰もいない...

ここがあたしの居場所。

今日も独りで町を彷徨っていた。

誰かを見つけるために。



今は廃墟と化したこの町は、あたしが6歳のころから変わっていった。

そのとき、突然厚い雲が町を覆い、灰のような雨が降ってきた。

気づいたらみんないなくなっていた。記憶がないんだ。

それまでは大切な家族、友達、知り合いって...たくさんいたのに

町と一緒に取り残されたあたしは忘れられたのかな。


あれから不思議なことが数え切れないほどあった。

まずは、何も食べなくても生きていける。

死んでるわけではない、ちゃんと呼吸はしている。

それから誰かの笑い声が頭の中で響くようになった。

それを聞くたびあたしは町を歩いて人を見つける癖がついて足はかなりぼろぼろ。キズだらけ。

そして、泣けなくなった。

辛い、寂しい、悲しい、そのはずがなぜか涙が目から出てこない。

枯れたんだろうね。

枯れたのは涙だけじゃない、感情も薄く笑うこともできなくなった。

このままじゃ、だめだ...

せめて最後に誰かと笑いあって話をしたい...



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